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バセドウ病・橋本病と不妊
バセドウ病・橋本病
「甲状腺」は喉仏の部分にありホルモンを出しています。
「甲状腺ホルモン」です。
甲状腺ホルモンとは、成長や神経発達、エネルギー産生、糖タンパク・脂質代謝、循環器などへ作用し、生命を維持するのに欠かせないホルモンのことです。
生命活動全般に影響を及ぼすホルモンである、というのがポイントだと思います。
このホルモンが多く出過ぎてしまう病気が「バセドウ病」で、減ってしまう病気が「橋本病」と呼ばれます。
甲状腺異常の原因は、遺伝的なものとストレスなどの環境要因が関係して、甲状腺に悪影響を与えるからと考えられています(自己免疫疾患が考えられています)。
バセドウ病の症状
… 全文を読む不妊女性のメンタルに鍼治療
不妊女性の精神的ストレスに鍼治療が効く
仕事と治療の両立、薬の副作用、先の見えない不安など、不妊治療をしている女性は肉体的にも精神的にも強いストレスを受けています。
不妊治療を継続するうえでも、心身の状態を整えるケアが求められています。
そのひとつとして鍼灸治療があります。
鍼灸は、コリや痛みの緩和、抑うつの改善、妊娠率の向上のために用いられています。
鍼灸は不妊女性の精神的ストレスを緩和させるかを調べた論文を紹介します。
『不妊女性の精神的ストレスに対する鍼治療の有用性』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/20/3/20_KJ00010256793/_article/-char/ja… 全文を読む
鍼により体外受精の成功率2倍(英国の報告)
鍼で体外受精の成功率2倍
イギリスの『テレグラフ』、『デイリーメール』、『タイムズ』の各紙が、鍼治療によってIVF(体外受精)の成功率を向上させることを英国の研究チームが明らかにした、と報じました。
『テレグラフ』http://urx.blue/yddN
『デイリーメール』http://urx.blue/yde5
『タイムズ』http://urx.blue/ydef
【内容】
ロンドンのホマートン大学病院のグループによる研究です。
127組の体外受精(IVF治療)を受け始めたカップルを対象に、「鍼治療ありの群」と「鍼治療なしの群」に分けて経過を比較した。… 全文を読む
精子では運動率・奇形率・濃度よりも○○が大事
精子のデータで重要なのは?
赤ちゃんを望む夫婦がなかなか授からずに悩み、奥さまのみが不妊治療を続けることも少なくありません。
そして数年後、夫の精子に異常があったことが検査によりようやく分かるというケースもあります。
最近ではこういった「男性不妊」の認知も進んできた印象ですが、やはり結婚から数年経過していたり、年齢では35歳を超えた男性が検査を受けることが多いといいます。
妊娠・出産は夫婦の共同作業です。
お子さんを望まれたら、まずは男性もきちんと病院で検査を受けることをおススメします。
今回は、精液検査の項目中で重要な要素が分かった、という研究結果について書きます。… 全文を読む
勃起不全(ED)とバイアグラと鍼灸
勃起不全(ED)とバイアグラ
勃起不全(ED)とは、「陰茎が勃起しないもしくは維持できないため満足に性交の行えないこと」です。
日本性機能学会では「通常性交のチャンスの75%以上で性交が行えない状態」とされています。
「バイアグラ」ができてからは積極的に治療できるようになりつつあります。
正常な性行為を行えないことから広義の「男性不妊症」とみられますが、人工授精などで治療可能です。
EDの治療薬の代名詞「バイアグラ」ですが、全身の血管拡張作用があります。
服用後30~40分後くらいで効果とともに、顔のほてりや目の充血がほ9割以上の方にでます。
お酒を飲んだ時のような「顔のほてり」「目の充血」の他に、「頭痛」「動悸」「鼻づまり」や「光過敏」などもあります。… 全文を読む
勃起するチカラを向上させる
仙骨部への鍼通電刺激が勃起機能を向上させる
勃起障害に対して仙骨部にある「中髎穴(BL33)」への鍼治療が有効であると言われているが、どうしてなのかは分かっていませんでした。
伝統的な東洋医学(鍼灸)では、仙骨辺りのツボには「生殖器系に効かすことができる」と言われています。
これは男女関係なく、女性の婦人科系の不調にも仙骨辺りのツボは必須です。
今回、麻酔下のラットの陰茎海綿体内圧を指標に、中髎穴への鍼通電刺激が勃起機能にどのように作用するのかの研究を紹介します。
『仙骨部への鍼通電刺激が麻酔下ラットの勃起機能に及ぼす影響』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/66/1/66_14/_article/-char/ja
【要約】… 全文を読む
男性不妊症~あなたの精子の増やし方
あなたの精子の増やし方
会社でのストレス・過労、家での家事など、現代は女性だけでなく男性も忙しくストレスフルな日々です。
また晩婚化も進み、以前よりも年齢が進んだ段階で結婚し、子供を望む人も増えてきました。
女性は生理(月経)というカタチで生殖器系のコンディションを知ることができますが、男性はそれが分かりません。
分からないから問題ないと思われがちですが、加齢や生活習慣からくる精子の劣化は少なからずある、と言うのが最近の研究結果です。
男性側に不妊の原因があるケースは、もはや珍しいことではありません。
「不妊」の原因は48パーセント男性にもあると言われています。
そう、半分です。… 全文を読む
男性不妊と精力減退の3タイプとは?
男性不妊と精力減退の3タイプ
男性不妊症に対しては、西洋医学的治療では有効な治療は確立されていなません。
その一方、東洋医学では男性不妊の源である「精(せい)」を補うツボや漢方薬など、男性不妊症に対して経験的にも有効な方法を持っています。
WHOの調査から不妊症の原因を男女別で見てゆくと「男性のみに原因」は約25%、「女性のみに原因」は約40%、「男女両方に原因」は約25%、そして残り10%は原因不明という内訳になっています。
このデータから男性が関係している不妊症は半数の約50%にのぼることがわかります。
つまり不妊は「女性だけの問題」として取り組むのではなく、「男性も問題」もしくは「夫婦が協力して解決すべき問題」といえるかと思います。
男性不妊の中でも、精力減退があります。
性生活の回数が非常に少ない夫婦が少なくありません。この大きな原因になっているのが精力減退です。… 全文を読む
妊活目的なのに便通が大事なワケ
妊活目的の人にお通じの話を聞く理由
妊活に限らずどのようなお悩みに対しても、鍼灸の「考えの土台は共通」です。
共通した土台とは、「体全体からみていく施術」もしくは「体質をみていく施術」です。
少なくとも、当院ではこのように「おつらいところだけを確認するのではなく、それも含んだ体全体から体を見ていくことが、実は改善の近道のなのだ」と考えています。
全身をみていく、とはどのようなことでしょう。
まずは全身の状態を知らなければいけない、と考えます。
それが、問診と体のチェックです。
お体についてお話をうかがうことと、お体をチェックすることの両面から全身状態みていきます。… 全文を読む
病院で原因がないと言われた不妊
カラダは元気ですが妊娠しません、鍼灸した方が良いですか?
病院でも原因不明(=不妊の原因がみつからない)と言われ、日常生活でも元気だと感じている人からの質問でした。
ただただ、妊娠しない、のが悩みだと。
病院では不妊の原因は不明と言われた
不妊については、他の方たちでも病院では原因がはっきりしないケースは少なくありません。
ですので、その点に関しては鍼灸するのは何ら悪い事ではありません。
鍼灸では、とくに気血水のめぐりが健康を決めると考えます。
体質的に血流が悪いとか、生殖器系のエネルギーが弱いとか、イライラしやすいことが体の円滑な活動を妨げているとか、そういうものが体質です。… 全文を読む
不妊症には漢方薬か鍼灸か?
不妊症なら漢方薬と鍼灸のどちら?
「漢方薬と鍼灸はどちらが良いでしょうか?」と聞かれることがあります。
鍼灸師に聞いている時点で、答えは鍼灸びいきになるんじゃないかと思うのですが、いつもなるべくフラットな気持ちで答えるようにしています(^_^;)
まず、鍼灸も漢方薬も、土台は同じ東洋医学です。
ですので、一方は鍼を刺しお灸をすえ、一方は生薬を煮出したものを飲むという身体へのアプローチ方法は違ってきますが、目指すものは同じになります。
アプローチ方法が違うけど目指すものは同じですから、車の両輪のように両方がうまく働いたらより強力な推進力になるのではないかと感じています。
要するに、答えは「両方やってみたら良いでしょう」です… 全文を読む
現代人はなぜ長生きできるのか?
現代人は不健康?
鍼灸をしていると「現代人のカラダのマイナス面」がよく見えます。
運動不足や自律神経の乱れ、ストレス過剰などです。
結果、未病(半健康)な人が多く、そこに鍼灸を役立てて欲しい、という話になるわけです。
「まだ病気になっていないけど、半分病気に片足突っ込んでますよ」「このままではいずれ病気になりますよ」と。
これはたしかにある意味、事実だと思います。
生活習慣病(高血圧・高血糖など)などはまさにこれです。
ゆっくりと何年もかけてジワジワとカラダの健康レベルを下げていき、ある時「症状」となって出てくる頃にはなかなか厄介な状態だったりします。… 全文を読む
お灸の最前線
『医道の日本』お灸特集
鍼灸師にはおなじみの業界誌『医道の日本』。
今月の特集は「お灸」ということで、同誌に時々出るスマッシュヒットだった気がします。
(※あくまで一個人の見解です)
雑誌の特集にありがちな「トピックを紹介するだけで深めることはできない」のは仕方ないことではあります。
…が、切り口がよくある「施術法としてのお灸」ネタだけでなく、「もぐさ(艾)」と「国際的な動き」と「お灸の効能(科学化)」を取り上げていて勉強になりました。
もぐさの製造方法
日中韓でもぐさの製造方法が異なるのは、あまり業界的には知られていない印象でしたので、その辺に軽くでも触れられていたのは良かったです。… 全文を読む
不眠症には耳ツボを併用した方が効くか?
不眠症の鍼治療に耳ツボを併用した方が効くか?
鍼治療には催眠作用があります。
今までの他の研究でも、不眠症に対してニセ鍼治療より効果的である結果が示されてきました。
特殊鍼法である耳介鍼もまた不眠症の治療に有効です。
耳の鍼治療は三叉神経、顔面、舌咽頭、迷走神経を含むいくつかの脳神経活動を増強し、交感神経の不均衡を改善することで効果につながると考えられています。
通常の鍼治療では不眠症に効果の出るツボとしては内関(PC6)や四神聡(EX-HN1)があります。
これらのツボへの刺激は、脊髄および三叉神経の感覚系を活性化することで不眠症に効果を出すと考えられます。
このように身体の鍼と耳鍼は違ったルートで効き目を出すのだから、通常の鍼治療と耳ツボ治療を併用したら、通常の鍼治療単独よりも効果を出すのではないかと推測した研究があるのでご紹介します。… 全文を読む
痛みに鍼灸はすぐ効くか?の研究
痛みに鍼灸はすぐ効くか?の研究
鍼治療は、世界的に見れば「痛みの治療」に使用されることが多いです。
もちろん日本でも同様なのですが、日本では整形外科疾患(頭痛・膝痛・腰痛など)に偏って使用されている向きがあります。
今までの世界中の研究では、「慢性疼痛の治療」に鍼治療が有効であるという重要なエビデンスはあります。
現在までに80以上の系統的レビューが、痛みの軽減における鍼治療および関連療法の役割を評価するために実施されています。
しかし、これらの体系的なレビューの結果は、全て同じ結果にはなっていません。
たとえば、大多数のレビューでは、腰痛と変形性膝関節症の痛み軽減の鍼治療には肯定的な結果を報告しています。
また2つの最近の体系的レビューでは、がんに関連する痛みの軽減における鍼治療の有効性に肯定的な結果を報告しました。… 全文を読む
耳鳴りに鍼治療が有効との研究
耳鳴りに鍼治療が有効との研究
耳鳴りは「拍動性耳鳴り」と「非拍動性耳鳴り」に大別することができます。
拍動性耳鳴りとは心臓の鼓動のように一定のリズムで脈打つタイプの耳鳴りで、非拍動性耳鳴りとは一本調子な音色でリズムのない耳鳴りのことをいいます。
拍動性耳鳴りは、動脈硬化・高血圧・片頭痛・不整脈・薬の副作用などが原因で起こります。
非拍動性耳鳴りでもっとも多い原因は「難聴」です。
耳鳴りにかかわる難聴には、大きく2つの原因があります。
1つ目は加齢による難聴、2つ目はストレスによる難聴と言われています。
非脈動性耳鳴りはほとんど主観的なもので、程度も軽度から重度まで様々です。… 全文を読む
産後うつに効果のあるツボ
産後うつに効果のあるツボ
「産後うつ」は絶対的な定義があるわけではありません。
ただし通常、出産後から1年以内に発症するうつのことを言います。
一般のうつ病よりも、早く見つけて早く対応すれば治りも早いのが特徴です。
里帰りをしていれば親の援助もあり気づかなかったことも、自宅に帰れば支援がなくなり、1対1の育児が始まります。
まだまだ小さな赤ちゃんを前にして、自分のしている育児が正しいかどうか不安、待望の子どもなのに可愛いと思えない、眠れない…。
身体的に、精神的にも追い詰められていくのが産後うつです。
産後うつは、お母さんの10%(約10人に1人)が経験すると言われています。… 全文を読む
鍼灸のダイエット効果
肥満の鍼治療
そもそも私たちが生きていくためには「エネルギー」が必要です。
体の中では「脂肪」はたいへん優秀なエネルギー源です。
歴史的な背景から、人間のカラダは飢餓状態に備えて、脂肪をたくわえておく仕組みを備えるようになりました。
肥満とは、その体脂肪が過剰に蓄積された状態です。
ではどうして体脂肪が過剰に蓄積されてしまうのでしょう。
一般的に、毎日の食事からとったエネルギーが、その日一日の活動(呼吸をしたり、胃腸を動かしたり、仕事をしたり)するエネルギーとして使われます。
その摂取エネルギーと、消費エネルギーの収支が合っていれば、太ることもやせることもありません。… 全文を読む
うつ病への電気鍼治療
うつ病への鍼灸治療
うつ病は「脳のエネルギー」が欠乏した状態であり、それによって眠れない・食欲がない・一日中気分が落ち込んでいる・何をしても楽しめないといった心身の症状を引き起こす病気です。
精神的・身体的ストレスが重なるなどの理由から脳のエネルギー欠乏になり、結果として脳がうまく働かない状態になっていると考えることもできます。
そのため普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられるという、悪循環が起きてきます。
治療はうつになった原因により様々ありますが、基本的には投薬治療です。
抗うつ薬などをメインにした薬の治療です。
一方、鍼灸もうつ病治療に役立てられないかということで、この薬の治療と鍼治療を比較した研究があるのでご紹介します。
じんましん(蕁麻疹)に鍼治療は効果的か
じんましん(蕁麻疹)に鍼治療は効果的か
最初に蕁麻疹症状が出始めてから1ヶ月以内を「急性蕁麻疹」、それ以上を「慢性蕁麻疹」と呼びます。
蕁麻疹の多くは痒みを伴います。
一過性であればまだしも繰り返し続く慢性蕁麻疹では、仕事や勉強など日常生活の問題となります。
蕁麻疹のことを思うとストレスがたまり、仕事に集中できない、眠りが悪くなる、など「生活の質」を大きく損ないます。
原因はアレルギー・ストレス・内臓からなど複雑多岐に及び、原因が分からないことも少なくありません。
治療としては、第1は、原因・悪化因子を取り除く、または避けることです。
第2は抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などの薬の治療です。… 全文を読む
陽陵泉穴への鍼刺激はパーキンソン病に関する脳神経を活性化する
陽陵泉穴への鍼刺激はパーキンソン病に関する脳神経を活性化する
我々が活動すること(手足を動かす・食べたものを胃腸で消化するなど)は、すべて脳からの指令で行われています。
この脳からの指令は「神経伝達物質」という物質を介して体の各部分へ伝えられています。
パーキンソン病の患者さんは、脳の中で神経伝達物質のドパミンが不足することで、指令がうまく伝えられなくなっています。
このドパミンは脳(中脳)の「黒質」という部分の神経細胞で作られています。
パーキンソン病の患者さんの脳では、黒質細胞が減り、ドパミンの作られる量が少なくなっているのです。
なぜ黒質の神経細胞が減少するのかは、まだよくは分かっていません。
今回は、鍼灸で使うツボの「陽陵泉」穴を使い、パーキンソン病患者さんの脳神経がどう反応するかを調べた研究を紹介します。… 全文を読む
慢性頭痛の治療に鍼灸を加えるメリット
慢性頭痛の治療に鍼灸を加えるメリット
慢性頭痛への治療は、β遮断薬・抗うつ薬・抗けいれん薬などの予防薬の組み合わせや、頭痛発作が出た場合はトリプタンや非ステロイド性抗炎症薬などを使って継続的に治療することが必要な場合が少なくありません。
ただし、必ずしもすべての頭痛が薬でコントロールできるわけではありません。
診断が不完全であったり間違っていたりなどの理由で薬物療法が不十分であったり、その他の要因で投薬治療が失敗することもあります。
クスリ以外の治療手段を増やすのは有効と考えられます。
鍼治療は、頭痛を含む多くの「痛みの治療」において長い歴史を有しています。
その有効性は、主に頭痛(とくに片頭痛および緊張型頭痛)において研究されています。
鍼治療は、投薬の必要性を減らし・頭痛を減らすとコリをほぐし・脳内鎮痛物質を増やし・自律神経を整え・ストレスを緩和をもたらすと結論付けられています。… 全文を読む