勃起不全(ED)とバイアグラと鍼灸

勃起不全(ED)とバイアグラ

バイアグラ
勃起不全(ED)とは、「陰茎が勃起しないもしくは維持できないため満足に性交の行えないこと」です。
日本性機能学会では「通常性交のチャンスの75%以上で性交が行えない状態」とされています。
「バイアグラ」ができてからは積極的に治療できるようになりつつあります。
正常な性行為を行えないことから広義の「男性不妊症」とみられますが、人工授精などで治療可能です。

EDの治療薬の代名詞「バイアグラ」ですが、全身の血管拡張作用があります。
服用後30~40分後くらいで効果とともに、顔のほてりや目の充血がほ9割以上の方にでます。
お酒を飲んだ時のような「顔のほてり」「目の充血」の他に、「頭痛」「動悸」「鼻づまり」や「光過敏」などもあります。
ただし作用している4~6時間で症状がおさまるようであれば、あまり気になされなくても大丈夫です。
頭痛がひどいようであれば頭痛薬を使用されても問題ないとのことです。

鍼治療とバイアグラの併用治療効果

ED

『電気鍼とシルデナフィル(バイアグラ)のラット陰茎血流量における相乗効果』
http://www.mdpi.com/1422-0067/19/8/2153/htm

【内容と結果】
ラットに対して、低周波を使った電気鍼治療とバイアグラ(クエン酸シルデナフィル)の併用効果を調査してみた。
結果、「低周波電気鍼によって、バイアグラの効果が顕著に増加した」ことを示した。
低周波の電気鍼は、ラット体内でのバイアグラの血中濃度を増加させる可能性がある。
鍼治療によってバイアグラの成分の代謝が抑制されるからではないかと推察される。

当院の考察

EDと鍼

勃起不全(ED)は世界中で報告されてます。
この問題を解消しようと多くの方法がとられてきましたが、現在のところバイアグラ(クエン酸シルデナフィル)使用でかなりの改善がみられます。
そこに鍼治療を併用するとどうなるか、という研究でした。
結果は「より薬が効きやすくなる効果が出せる」というものでした。

使用する経穴としてたとえば「関元」や「中極」を選択すれば、それら経穴は生殖器系(陰茎)に効かすことができるので、より陰茎へ選択的に血流を増加せることができると考えられます。
(※今回のラットの実験でも陰茎への血流増加が報告されています。)
また、鍼灸には痛みを緩和する作用があります。鎮痛作用です。
バイアグラの副作用のひとつに「頭痛」など痛みがありますので、副作用対策としても活用できそうです。

このように、西洋薬は鍼灸と併用することで、クスリを上手く働かせる(効果を高めて副作用を減らす)ことができます。
今回はバイアグラとの併用でしたが、もっと様々な西洋薬との併用調査が知りたいです。

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