日本生殖医学会から不妊治療再開の声明

日本生殖医学会声明

前回の延期推奨声明から再開へ

日本生殖医学会では、4月1日付の声明「コロナウイルスが妊娠初期の胎児に及ぼす影響は明らではないし、妊婦が感染した際に使える治療薬がないかもしれない。だからしばらくは不妊治療の延期を患者さんに提示していただくよう推奨する」という声明を出していました。

これをふまえ、不妊の病院やクリニックで「胚移植はしない」と決めたり「治療の可否は患者さんの希望にゆだねる」など、病院ごとに対応は分かれました。
どちらにせよ、不妊治療をまさに行っているさなかの患者さんたちには、少なからず不安や動揺があったと思います。

それから1ヶ月半たち、本日、新たな声明が出されました
http://www.jsrm.or.jp/announce/195.pdf

【簡単な要旨】
不妊治療(人工授精、体外受精・胚移植、生殖外科手術など)の延期を受け入れた患者さんに対して、不妊治療の再開を考慮してください
前提として感染予防はしっかり行い、同時にコロナの影響を患者さんにしっかり説明したうえで判断してもらってください。

当院の考察

何はともあれ、「選択肢が患者さん側にある」というのは良い事だと考えます。
(※なかには選択しなければいけないことをストレスに感じる人がいたとしても…)

妊娠に関しては、受精するのは1ヶ月に1回だけ、時間=加齢など、様々な不安や焦りの要素が大きいです。
4/1付の声明の後も、不妊病院(クリニック)もそういう患者さんの不安な想いに応えたいでしょうし、感染に気をつけながら最終判断は患者さんにゆだねるというところが多かったようです。
選べば治療はできるとなれば「治療する選択」のご夫婦が多かったのではないかと思います。

そういった全国的なクリニックの動向をみて今回「気をつけながら不妊治療を再開してもいいよ」という声明になったのかな、という気がしています(完全に個人的な印象です)。

一方、鍼灸院は妊娠するために体質改善を手伝う場所です。
ですので、4/1付の声明の通り西洋医学的な不妊治療が延期になっても、鍼灸はしておいた方が良いと考えていました。
(この辺はこちら「新型コロナ感染拡大による不妊治療延期推奨に関して」に書きました。)

実際に日々鍼灸施術をしていて、たしかに今まさに新たに妊活を始める人は減りました。
しかし、今まで取り組んできていた方たちはそのまま継続的に鍼灸を受けています。
今後は大手を振って、(コロナの不安はありつつも)不妊病院と併用して不妊鍼灸をやっていきたい方は、鍼灸を受けて欲しいと思います。

付け加えれば、時節柄、多くの人にコロナによる心身のストレス・コリ・疲れなどがあります。
コロナストレス対策にも鍼灸は定期的に受けることをお勧めしていますので、妊活に加えて体調管理を目的に使ってほしいと考えます。

今回は新しい声明が出たので、ご紹介がてら簡単に感想を書きました。
ご参考まで。

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