「低温期」の過ごし方を妊活鍼灸師が教えます

妊活で最重要な「低温期」の過ごし方

生理時の過ごし方

「なかなか妊娠しない…」「採卵しても卵子の質が良くないと言われた…」
妊活中、このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。

じつは、妊娠しやすい体づくりにおいて、月経周期の中でも特に重要な時期があります。
それが「低温期」です。

今回は、妊活に力を入れている鍼灸院の院長が、低温期の重要性から具体的な過ごし方、そして鍼灸による体質改善までを解説します

低温期|月経周期と卵子の成長

卵胞期の過ごし方

女性の体は、約1ヶ月周期で変化する月経周期(生理周期)を繰り返しています。
この周期は、大きく分けて「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの時期に分けられます。

このうち、月経開始日から排卵日までの期間(月経期~卵胞期)を「低温期」と呼びます。
基礎体温を測っている方は、体温が比較的低い時期として認識されているかと思います。

低温期は、妊娠において非常に重要な意味を持っています。

なぜなら、この時期は「子宮のリセット」と「卵子の成長」という、妊娠に不可欠な2つのプロセスが行われるからです。

低温期の2つの重要な役割

低温期には、妊娠のために重要な2つの役割があります。

1. 子宮内膜のリセット

月経期は、不要になった子宮内膜が剥がれ落ち、体外に排出される期間です。
これは、次の妊娠に備えて子宮内をリセットする、大切なプロセスです。

前周期の内膜をしっかり排泄してキレイな子宮をつくるのが生理の目的ですが、血流の悪さは現代病のひとつとも言え、現代は生理時にトラブルが起きやすい傾向があります。
しっかりリセットできるからこそ、よい生理周期が始められます。

しかし、現代女性は血行不良になりやすい傾向があり、生理時に経血がスムーズに排出されず、子宮内膜が十分にリセットされないことがあります。
血行不良は、生理痛や生理不順だけでなく、子宮内膜の環境悪化にもつながり、受精卵の着床を妨げる可能性もあります。

現代生活は、運動不足、ストレス、冷え、睡眠不足など、血行を阻害する要因が多く潜んでいます。
そのため、低温期の前半(月経期)は、特に血行を促進し、子宮内膜のスムーズな排出を促すことが重要になります。

2. 卵胞の発育と卵子の質の向上

低温期の後半(卵胞期)は、卵巣内で卵子を包む「卵胞」が成長する時期です。
卵胞は、卵子の成長に必要な栄養や酸素を供給する役割を担っています。
この時期に十分な血液が卵巣に送られることで、卵胞は大きく成長し、質の良い卵子を育てることができます。

妊活中の方で、「採卵しても卵子の数が少ない」「卵子の質が良くない」といったお悩みをお持ちの方は、この低温期の過ごし方が大きく影響している可能性があります。
良質な卵子を育むためには、卵胞期にしっかりと血液を送り込み、卵巣に十分な栄養と酸素を供給することが不可欠なのです。

低温期の過ごし方|血流改善とエネルギーチャージ

低温期を健やかに過ごすためには、「血流の改善」と「エネルギーのチャージ」という2つのポイントを意識することが大切です。

1. 血流を改善する生活習慣

血流を悪くする主な原因は、「冷え」「ストレス」「疲れ」の3つです。
これらの要因をできる限り排除し、血流を改善する生活習慣を心がけましょう。

冷え対策:
下腹部や腰を温める(ホッカイロ、腹巻)、足元を温める(レッグウォーマー、靴下の重ね履き)、半身浴、温かい飲み物を摂る、湯たんぽを使うなど。

ストレス対策:
不安な情報のネット検索やSNSを控える、予定を詰め込みすぎない、好きなことに時間を使う、深呼吸をする、ストレッチで体のコリをほぐすなど。

疲れ対策:
十分な睡眠時間を確保する、寝る前のスマホを控える、腹八分目を心がける、甘いものを控える、激しい運動を避けるなど。

2. エネルギーをチャージする生活習慣

卵胞期は、卵子の成長のために多くのエネルギーが必要となります。
エネルギー不足は卵子の質低下につながるため、以下の点を意識してエネルギーをチャージしましょう。

胃腸を大切にする:
腹八分目を心がける、甘いものや冷たいものを控える、お腹が空いてから食事を摂る、食事の時間を規則正しくする(夜遅くならないように)、消化の良いものを食べるなど。

十分な睡眠:
質の高い睡眠は、心身の回復に不可欠です。

適度な休息:
心身の疲れ(気疲れ、気配り、気苦労も含む)を溜め込まないように、適度に休息を取りましょう。

これらの生活習慣は、どれも基本的なことですが、継続することで大きな効果を発揮します。
無理のない範囲で、できることから取り組んでみてください。

鍼灸で体質改善|妊娠しやすい体へ

上記のような生活習慣の改善に加えて、鍼灸治療は低温期の体質改善に非常に有効です。

鍼灸治療では、全身の経絡(エネルギーの通り道)やツボ(体の特定の部位)を刺激することで、血流の改善、ホルモンバランスの調整、自律神経の安定などを促します。
婦人科系の不調に効果的なツボを刺激することで、卵巣機能の活性化、子宮内膜の血流改善、卵子の質の向上などが期待できます。

当院では、妊活に特化した鍼灸治療を行っており、患者様一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの施術を提供しています。

月経不順:
月経周期の乱れを整え、正常な排卵を促します。

生理痛:
血流を改善し、痛みを緩和します。

冷え性:
体の中から温め、血行を促進します。

卵子の質:
卵巣への血流を改善し、卵子の成長をサポートします。

不妊体質:
全身のバランスを整え、妊娠しやすい体質へと導きます。

また、ご自宅でできるセルフケアとして、ツボ刺激(マッサージやお灸)もおすすめです。

低温期は、妊娠への第一歩を踏み出すための大切な準備期間です。
正しい知識と適切なケアで、妊娠しやすい体づくりを始めましょう。

「なかなか妊娠しない」「体質を改善したい」とお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
丁寧なカウンセリングと的確な施術で、あなたの妊活を力強くサポートいたします。

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