めまい(頭の締めつけ)の鍼灸症例

めまい・吐き気・頭の締めつけ

めまい

患者さま

40代 女性

初来院

2018年12月28日

お悩みの症状

・めまい(ひどい時は吐き気)

初来院までの経過

3年前より春(2~3月)だけ同様の症状が出ていたが、今年の2月からは治まることなく10ヶ月ほどツラさが続く。
立ち仕事をしていて疲れると症状が悪化する。
首から頭がギューッと締め付けられるようになりめまいがひどくなる。
睡眠など休むと少し軽減する。
耳鼻科の病院では「自律神経の乱れ」と言われ、漢方薬を処方されるもあまり効果がない。
鍼灸で少しでも改善すれば、と期待して来院。

治療方針

疲労からくるものだが、その根っこにはストレスがあるようだ。
子供の教育についてなどで夫婦間の意見が合わないことがストレスであると聞く。
めまいは気血の虚がある。
疲れ+ストレスが、体の上部のエネルギー不足を生んでいるとみる。
土台部分としての気血の虚を補うことが重要。
同時に気虚気滞もあるので、首や肩のコリをほぐすことで、より気血のめぐりを良くするようにしたい。

治療と経過

1回目。
「期門」「合谷」「内関」「陽陵泉」「頭のブヨブヨする部分」に鍼。「中脘」に温灸。足先にホットパック。「風池」「天柱」「心兪」「肝兪」「肩コリの局所穴」に鍼と円皮鍼。
2回目(1週間後)。
この1週間、少しめまいが良い気がするとのこと。
ただしちょうどお正月休みだったので仕事がなかったせいかも、と。
1回目に準じた施術をする。
3・4回目(1週間に1回ペース)。
結局、仕事をしっかりするようになってもめまいはおこらない。
調子は良い、とのこと。
1回目に準した施術をする。
5回目(2週間後)。
調子が良いようなので間隔をあけて継続中。
2週間あけてみたが、仕事の疲れはあるものの、めまいなどの症状は出ていない。
同様の施術をする。

同時に治療した症状

・首・肩のコリと痛み
・腰痛
・疲れ

まとめ

ストレス対策として、なるべく多く話を聞くように努める。
夫婦の問題や親子の問題など様々なテーマの話を聞きながら、こちらも勉強させていただく。
内臓系では、心・肝・胆あたりをしっかり刺激しつつ、脾胃の充実をはかる。
肩こりをほぐすことが首より上の症状の緩和には効果的なので、首肩辺りはコリをしっかりほぐすように施術をした。
3回目の施術時点でほとんどめまいは消失していた。
ただし、この方のように症状がなくなった後も(間隔をあけながらで良いので)鍼灸施術を継続されると、より効果が高まると考える。