コロナ後遺症のダルさと腰の痛みへの鍼灸症例
コロナ後遺症のダルさと腰の痛みへの鍼灸
患者さま
50代 男性
初来院
2023年2月19日
お悩みの症状
・コロナ後遺症
・ダルさ
・腰痛
・倦怠感
・ブレインフォグ
初来院までの経過
6ヶ月前、新型コロナの感染。
ノド痛・発熱・ダルさの症状が出るも10日ほどで改善。
ただしその後も疲れやダルさは残り、背中から腰の痛みが強まってくる。
このダルさと痛みで起きられないほどになり、3ヶ月間の休職となる。
2ヶ月前にコロナ後遺症を診てくれるクリニックにかかり、Bスポット療法を受け始める(週1回を10回受ける予定でこの時点で5回受けたところ)。
休職してゆっくりできていることとBスポット療法の効果もあり、起きられなくなってしまうほどのダルさや痛みは軽減している。
背中から腰の痛みが残っているので、鍼灸も併用して改善したいとのことで来院。
その他の症状。
・不眠症。
・緑内障。
・ストレス。
・足先や腰の冷え。
治療方針
コロナ感染で東洋医学で言うところの気虚が著しく、とくに「肺」「腎」の虚がめだつ。
肺と腎の気を補うことをメインとしつつ、気血の巡りを良くするツボも使うこととする。
治療と経過
1回目。
「関元」「中脘」に温灸。「合谷」「足三里」「太谿」に浅く置鍼。腹部(「関元」「中脘」「天枢」)にお灸。「膏肓」「肺兪」「心兪」「脾兪」に浅く置鍼。「腰の痛む局所」にお灸。「筋縮」「命門」に温灸。
2回目(1週間後)。
休職を終え働き始めているので、1週間分の疲れが強い。腰の痛みは少し良い。
1回目に準じた施術に、首肩の局所(硬結部分)にお灸を追加。
3~5回目(1週間に1回ペース)。
腰の痛みは、仕事の大変さによるけど、確実に良くなっている。
2回目に準した施術をする。
3ヶ月目には腰の痛みもほとんど訴えなくなった。
仕事をすれば疲れもするが、しっかり働けることが嬉しいし、以前のカラダと格段に違うことを実感している。
ただ、鍼灸はそのまま継続したいと週1ペースで施術を継続。
5ヶ月目からは2週に1回の施術ペースにするも、体調はコントロールできている。
現在も継続で治療中。
同時に治療した症状
・不眠
・ストレス
まとめ
コロナ感染の波は定期的にやってきて、そのたびに後遺症で悩まれる方たちがいる。
今回の患者さんは、元々仕事の疲労とストレスが多大であったようだ。
そこにコロナ感染の負担が加わり、一気に体調を落としてしまったのだろう。
施術では、内臓系は肺・脾・腎あたりの充実をはかる。
お灸を多めに使うことで補気を意識する。
毎週、疲れからくる痛みやダルさそのものがどんどん良くなっていくのが感じられ、おおいに喜んでもらえた。