緊張するとお腹が張る過敏性腸症候群の鍼灸症例

過敏性腸症候群・不眠

過敏性腸症候群

患者さま

20代 男性

初来院

2018年9月10日

お悩みの症状

・過敏性腸症候群(緊張するとお腹が張る)
・不眠(寝つきが悪い)

初来院までの経過

15年ほど前(高校1年生の頃)より緊張すると、お腹が張りガスが出る(気がするだけ?)のが悩み。
大人になり、やり過ごす方法を少しは心得たが、症状自体はあまり変わらない。
日常生活はできるが、人混みや人前に出づらく、常に周囲を気にしてしまう。
病院では「気のせい」「過敏性腸症候群」などと言われる。
10代の頃に心療内科に行き、処方された薬で副作用が出て以来、このための薬は飲んでいない。
同時期より不眠もある。
寝つきが悪い。

治療方針

年齢的にも体力はしっかりしている。
寒熱も若干熱盛傾向だが、熱くて困るということはない。
お腹の張り感は他覚的にも強い。
首のコリも強い。
心と肝と胃の気滞とみる。
すぐに気うつになる傾向だが、その中で滞らないカラダ作りを目指すことにする。

治療と経過

1回目。
「期門」「天枢」「内関」「陽陵泉」「太衝」に浅めの鍼。「風池」「肩井」「心兪」「肝兪」「脾兪」に鍼と円皮鍼。
2回目(1週間後)。
緊張してお腹が張る感じなどはほとんど変化なし、とのこと。
1回目に準じた施術で、腹部にお灸を追加。
3~20回目(1週間に1回ペース)。
仕事での緊張感が強まるとどうしても症状が出る。
ただし「少しラクな時もある」とのこと。
不眠も寝つきは改善され、眠りの浅さを訴えるようになる。
1回目の施術に準じつつも腹部お灸と耳ツボ施術を追加。
現在も鍼灸は継続中。

同時に治療した症状

・疲れ

まとめ

鍼灸を始めて現在5ヶ月たつが、お腹の症状は一進一退の状況である。
眠りに関しては初期の「寝つきの悪さ」は改善された。
症状の改善が目に見えても見えづらくても、体質改善には3ヶ月ほどの継続施術を試してほしいと考える。
ですので開始より3ヶ月ほど経った時点で「費用相応の効果が感じられなければいったん中断しても良いですが…」とお伝えしたが、鍼灸施術を受けることが心の支えにもなっているようで継続頂いている。
その気持ちに応えるように精一杯施術をしているが、目に見えた効果は出せていないのがもどかしい。