産後うつに効果のあるツボ

産後うつに効果のあるツボ

産後うつの鍼灸|千葉県|鎌ヶ谷・船橋・松戸

「産後うつ」は絶対的な定義があるわけではありません。
ただし通常、出産後から1年以内に発症するうつのことを言います。
一般のうつ病よりも、早く見つけて早く対応すれば治りも早いのが特徴です。

里帰りをしていれば親の援助もあり気づかなかったことも、自宅に帰れば支援がなくなり、1対1の育児が始まります。
まだまだ小さな赤ちゃんを前にして、自分のしている育児が正しいかどうか不安、待望の子どもなのに可愛いと思えない、眠れない…。
身体的に、精神的にも追い詰められていくのが産後うつです。

産後うつは、お母さんの10%(約10人に1人)が経験すると言われています。
(※産後に落ち込む「マタニティーブルー」は、お母さんの3人に1人に見られ、それは1・2週間程度の一過性のもので1ヵ月は超えません。)

心身の疲れ(ホルモンバランスの変化なども含む)が大元の原因ですので、周囲の支援が一番重要なことは言うまでもありません。
とくにパートナーである夫の支えが重要です。
保健センターなどの行政的なバックアップを受けるのも良いでしょうし、病院でのケアも有効でしょう。

さらに鍼灸です。
産後うつを「カラダの不調」とみれば、鍼灸でもお役に立てるのではないか、ということで鍼灸が産後うつに効くかを調べた研究がありますのでご紹介します。

『軽度の産後うつ病のための至陰(BL67)での鍼治療』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29540339

【概要】
この研究の目的は、軽度の産後うつ病(PPD)に対する鍼治療の効果を探究することである。
産後うつ病と診断された15人の患者は、1回20分間の鍼治療を4週間に週2回(合計8回)受けた。
使ったツボは至陰穴(BL67)であった。
至陰穴に患者が得気を感じるまで鍼を静かに挿入した。
鍼治療は1寸3分2番鍼(直径0.2mm・長さ40mm)を用いた。
この治療の効果を評価するために、Hamilton Depression Scale(HAMD)を用いた。
治療前および治療後1週間に患者にアンケートをとった。

結果。
すべての患者の改善と関連していた。
治療を完了した9人の患者の平均疼痛スコアは、治療前に10.83だったものが、治療後には6.66になった。
治療を完了しなかった6人の患者の平均疼痛スコアは、治療前10.5だったものが、11.23であった。
このように、治療を遵守しなかった患者では、症状は有意に改善しなかった。
治療前のHAMDスコアに関して両群間に有意差はなかった。

結論。
至陰(BL67)での鍼治療は、軽度の産後うつ病の症状を緩和することができる。
ただし、さらにはっきりとして結論を出すにはもっと大人数を用いての臨床試験が必要である。

当院の考察

産後うつと鍼灸

至陰穴への鍼治療は産後うつの改善に有効、という結果でした。
ただし、週2回の治療を2ヶ月間(合計8回)をやり切った場合、ということでした。

至陰穴は腎経と表裏経であり、妊娠・出産などの生殖や精神活動の脳髄の働きと関連があります。
また場所が足の先(経絡の末端)であり、頭(経絡の先端)とも相通じる部位です。
このような特徴から、「出産に関連した体の不調でしかも精神的なもの」である産後うつに有効なのだと思われます。

ただし、今回の研究のように「1穴のみですべてうまくいく」という考えは当院で持っていません。
「産後うつ」と一言で言っても、症状や悩みの種類や比重は人により異なると考えます。
その人も元々の体質などの違いもあります。
それらを勘案して、弱っている部分を補うべきか、滞りをしっかり巡らせるべきか、などの施術方針が分かれていきます。
そしてその方針に合わせたツボが決まっていきます。
※この際に至陰穴も有望な選択肢のひとつになります。

「その人に合わせたツボ選び」は体全体からピックアップされていくので、全身的な施術になります。
このようなスタイルで行う治療が一番有効だと考えています。

継続的な治療が有効であった、という部分には賛同です。
やはりある程度の回数も重要になります。
研究では「2ヶ月間」で「週2回のペース」というのが良かったとも考えます。
当院でしたら、(患者さんの状態によりますが)週1回3か月間、をおススメすることが多いです。

現実的に考えて育児の最中に鍼灸院に治療を受けに来る(しかも継続的に)、というのは大変でしょう。
まずは最初に書いた通り、家族や周囲の人からの支援を得て、自分の心と体を休めて欲しいです。
それさえできれば、鍼灸院は後回しでもいいです(苦笑)
まずは、生活習慣として「ゆとり」を少しでも作ってもらって、そのゆとりの中に鍼灸が入れば入れて欲しいです。

産後うつの改善のためにいろいろトライをしている。
さらに「他に何かできることがないか?」と思われた際は、鍼灸も検討材料の一つに入れてみてください。
頼って下さい。
お待ちしています。

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