鍼灸の技術と仕組み
虫刺されにお灸?|東洋医学で解消する方法
虫刺されにお灸
夏のレジャーや庭仕事で避けられないのが虫刺され。
かゆみや腫れに悩まされることも多いですよね。
夏のレジャー…云々と書きましたが、昨今は真夏より逆に涼しくなり始める秋の方が蚊が多いようですので、今回はこの時期に記事を書きました(苦笑)
虫刺されには、一般的には塗り薬や冷やすことで対処しますよね。
ただ、じつは東洋医学の知恵、特にお灸が虫刺されに効果的なことをご存知でしょうか?
東洋医学では古くから「お灸」を虫刺されのケアに使ってきました。
お灸は血流を改善し、気血の巡りを整える作用があり、腫れやかゆみを鎮めるサポートになると考えられています。… 全文を読む
鍼灸での老廃物デトックス
鍼灸による老廃物の排出効果
「なんだか体がダルい」「肩や首がカチコチ」「肌の調子が悪い」…。
日々の生活で、そんな不調を感じていませんか?もしかしたら、その原因は体内に溜まった「老廃物」かもしれません。
現代社会はストレスが多く、体が冷えやすい環境にあります。
これらはまさに、老廃物が溜まりやすい条件そのものなのです。
鍼灸と聞いて、肩こりや腰痛をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、東洋医学の視点から全身を診る私たちの本格的な鍼灸は、体の表面的な症状だけでなく、内側からの立て直しを得意としています。
そして、その重要な働きの一つに、「老廃物の排出を助ける作用」があるのです。… 全文を読む
東洋医学的な円皮鍼の使い方
東洋医学的な円皮鍼の使い方
慢性的な肩こりや腰痛、原因不明の疲労感、さらにはストレスからくる不眠やめまい…。
病院に行っても「異常なし」と言われたけれど、どうにかしたい。
そんな方にぜひ知っていただきたいのが「円皮鍼(えんぴしん)」です。
鍼と聞くと「痛そう」「怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、円皮鍼はごく短い鍼をテープで皮膚に貼るため、痛みはほとんどなく、貼っていることを忘れてしまうほどです。
円皮鍼とは、極めて短い鍼(0.3mm〜1.5mm程度)を皮膚に軽く刺した状態で、絆創膏状のテープで固定する医療用具です。
鍼の太さは髪の毛ほどで、貼っていてもほとんど違和感はなく、日常生活に支障はありません。… 全文を読む
血液サラサラの薬を服用中で鍼治療は問題ないか?
血液サラサラの薬(ワルファリンなど)と鍼治療
「血液サラサラの薬を飲んでいるけど、鍼治療を受けても大丈夫なの?」
血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用中の方にとっては、鍼施術による出血のリスクが気になるかもしれません。
そこで今回は、血液サラサラの薬を服用している方の鍼治療の安全性について、最新の研究データをもとにご説明します。
最初に結論を書きます。
血液サラサラの薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している患者さんへの鍼治療の安全性については、普通の刺激量の手技であれば過度に恐れる必要はないことが示唆されています。
血液サラサラの薬とは
… 全文を読む漢方薬と鍼灸の違いと役割分担
鍼灸治療と漢方薬の違いと役割分担
東洋医学は、数千年の歴史を持つ伝統的な医療体系であり、その中核をなすのが鍼灸治療と漢方薬です。
これらはどちらも、単に症状を抑えるのではなく、体の内側からバランスを整え、自然治癒力を高めることを目的としています。
私たちの体は、西洋医学が臓器や部位ごとに細分化して捉えるのに対し、東洋医学では「気」「血」「水」といった概念や「陰陽五行」の考え方に基づき、全身のつながりや調和を重視します。
このホリスティックな視点こそが、鍼灸と漢方薬が多くの慢性的な不調や難病に対して有効とされる理由です。
今回は、鍼灸と漢方薬の違いと役割を説明し、両者をどう使っていくかについて書いてみます。
漢方薬の特徴と効果
漢方薬は、植物や鉱物などの天然素材を使い、体質や症状に応じて調合される薬です。… 全文を読む
お灸の最前線
『医道の日本』お灸特集
鍼灸師にはおなじみの業界誌『医道の日本』。
今月の特集は「お灸」ということで、同誌に時々出るスマッシュヒットだった気がします。
(※あくまで一個人の見解です)
雑誌の特集にありがちな「トピックを紹介するだけで深めることはできない」のは仕方ないことではあります。
…が、切り口がよくある「施術法としてのお灸」ネタだけでなく、「もぐさ(艾)」と「国際的な動き」と「お灸の効能(科学化)」を取り上げていて勉強になりました。
もぐさの製造方法
日中韓でもぐさの製造方法が異なるのは、あまり業界的には知られていない印象でしたので、その辺に軽くでも触れられていたのは良かったです。… 全文を読む
カッピング(吸い玉)療法とは
カッピング(吸い玉)は東洋医学のひとつの療法として、我々鍼灸師が鍼やお灸と併用する形で使っています。
ですので、基本的には健康増進や病気治療に使われます。
アスリートがメンテナンスに鍼灸と併用してカッピングをするのも見かけます。
また現在では治療目的ではなく、カッピングというとダイエットや美容として女性に人気があります。
日本だけでなく、中国や台湾などでも行われて流行っています。
そんなカッピングについてをご紹介します。
カッピング(吸い玉)について
カッピング(吸い玉)療法とは、透明のカップをツボ(=使用するのは背中やお腹のツボが多い)に吸着させ、カップの中を真空状態にし、血流促進をはかる施術方法です。… 全文を読む
鍼のシリコン加工
ディスポ鍼とシリコン肉芽腫
私が鍼灸学校に通っていた頃(15~20年ほど前)多くの鍼灸院での使用鍼は、「滅菌しての再利用する鍼」を「使い捨て鍼(ディスポ鍼)」が駆逐目前という時代でした。
「鍼で肝炎やエイズにはなりませんよ、だって使い捨てだから」というポスターを張っているところも少なくありませんでした。
そのような時代を経て、今では感染に対する恐れはあまり聞きません。
それくらいディスポ鍼の使用が当たり前になってきたからでしょう。
そのディスポ鍼は、各社様々な特徴をうたう商品があります。
そのなかでも今回はシリコン加工について。
シリコンコーティング鍼のメリット・デメリット
… 全文を読む鍼灸事故について
鍼灸事故のなかでも鍼灸院内で解決したものではなく、賠償責任保険に関係したようなケースについての話をシェアします。
気胸
どのくらいの頻度で起きるか?
鍼灸師400人のうち1人くらいの確率で毎年起こるようです。
まず気胸は、軽度だとそのまま日常生活をしながら様子見ということになります。
もう少しひどいと入院して肺の空気を調節します。それに1週間くらいの入院期間が要るようです。
問題になるケースの基本は「入院での治療」になります。
これは表に出るのが賠償問題になるような程度の気胸だからからかもしれませんので、なんとなく解決してしまった気胸はもっと多く起こっているのかもしれませんね。… 全文を読む