体外受精(胚移植)するに良い曜日がある?

体外受精(胚移植)するに良い曜日がある?

胚移植
体外受精の胚移植は、ちょうど良いタイミングで行うものだから曜日などは関係ないと思われがちです。
…が、曜日によって影響を受ける可能性があるのだとしたらどうでしょうか。

曜日によっての胚移植成功率の研究

平日と週末で胚移植の成功率に違いが出るかという研究があります。

『平日と週末での胚移植成功率の比較』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27123200

【方法と経緯】
胚移植を受けた不妊症患者のうち「平日に移植する群」と「週末に移植する群」の2つに分けて調べた。
合計188例の患者の内訳は、平日156例・週末32例だった。
結果は、全体の妊娠率は42.8%であった。
平日のグループは40.2%の成功率を有し、週末のグループは54.8%の成功率を示した。
統計的に有意な差はなかったが、週末に行われた胚移植の妊娠率は平均14.6%増だった。

【結論】
週末に行う胚移植の妊娠率は、平日に実施するよりも14.6%増加する。
この結果は、さらにより多人数での研究を行うことによって確認されると良いだろう。

当院の考察

この研究結果は「週末に胚移植すると成功率が高まるよ」と言っているわけです。

でも「なぜ週末がよいの?」ということには触れていません。
その辺は推察するしかない訳です。

まずこの研究が行われた国はトルコです。
トルコでの週末がどのような意味を持っているのか、平日がどのような意味持っているか、その辺が明らかでないとより詳しいことはわかりません。

トルコの休日

トルコの休日

そこで少しトルコの休日について調べました(笑)

『若い人の娯楽として飲み屋や喫茶店をあげる傾向がある。
仕事帰りや休日は、若者には飲みに行く、喫茶店に行くという答えが最も多かった。
また、飲み屋や喫茶店では、友達と話したり騒いだりして楽しむとともに、もうひとつ重要な楽しみ方として、特に喫茶店では、新聞や好きな本を読んだりして自分の時間を楽しむという意見も多かった。』

『友人や、親戚の家に集まり、みんなで時間をかけてゆっくり食事をしながらいろいろな話をするのである。
トルコの人たちはこの時間を娯楽の時間と考えており、これはトルコ独特のものである。』

『トルコ人の日曜日と言えば、家族や友人と集まって朝9過ぎから朝食を取り、お昼までチャイ(トルコ風紅茶)を飲みながら団欒するのが一般的です。』

…というわけで、日本と基本は違わないようですがゆっくり友人や家族と過ごす時間が休日の過ごし方らしいです。

リラックスが決め手

リラックス

これらのことと胚移植の成功率の関連を考えると、やはり「リラックス作用」が功を奏ているのでしょう。

移植後に受精卵がいつ着床するのかは、初期胚なら着床までに3~5日程度かかり、胚盤胞は1~2日程度かかるとされています。
その間の心身のコンディション、とくに心の在り方は大事だと考えます。

精神的なストレスをかけると体にも影響があります。
とくに自律神経系が乱れるので、血流やホルモンに影響が出ます。
つまり、着床にも良くないし、着床後の子宮環境にも良くありません。

移植後にちょうど休日が来ることで、ゆっくり楽しく過ごせる(肉体的にというより精神的に)ことで良い効果が生まれると推察されます。

まとめ

不妊鍼灸
以上からもわかるようにじつは、曜日が重要なのではなく、リラックスが重要なのだと考えます。

ですので、平日に胚移植があっても大丈夫です(笑)
精神的にゆったりできるような過ごし方をすればよい、ということです。

逆に言えば、曜日がいつであっても、体外受精の結果について神経質に気をもみすぎるのはマイナス効果になるでしょう。
※ついつい考えてしまうのは当然です。ようは過度に気をもまないようにということです。

移植後だから何か特別なことをしたら良い訳ではありません。
基本的には、いつも通りの生活の中でゆったりと平然と過ごすことが心身にとって良い、と思われます。

体からのアプローチとしては、鍼灸が良いです。
鍼灸には「自律神経を整える作用」「リラックス作用」「温める作用」「よく眠れる作用」などがあり、まさにうってつけです。
おススメです。
私は鍼灸師だから、当然、鍼灸推しです(笑)
おまかせください(^^)/

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