40代、二人目不妊、移植までに体調を整えたい

40代不妊(移植に向けて体調整えたい)

不妊鍼灸

患者さま

40代 女性

初来院

2018年11月17日

お悩みの症状

二人目不妊

初来院までの経過

5年前より妊活開始。
1年ほど自分たちでタイミングをとっていたが授からず、婦人科の病院へ行く。
夫婦ともに問題なしとのことで、タイミング療法からスタート。
その後1年くらいかけ、人工授精を経て体外受精にステップアップ。
3回目の体外受精で妊娠。
1年前に出産(逆子だったため帝王切開での分娩)。
今現在、まだ生理は戻らず。
卒乳したので、そろそろ生理も戻るだろうから、そうなったら婦人科の病院へ行く予定。
凍結胚が1個残っているので、それを移植したい。

婦人科系以外では「首肩こり」「不妊ストレスは結構強い」がある。

治療方針

生理周期が始まっていない段階の初鍼灸院。
1歳児の育児をしながらの毎日に加え、元々の虚体質のようで、エネルギー不足はある。
プラス年齢のことも考えて「脾虚」「腎虚」を補いつつ、不妊ストレスも大きそうなのでリラックスできるようなツボも多めにする。

治療と経過

1回目。
「下腹部の反応穴(関元を中心に)」に点灸。「合谷」「三陰交」「陽陵泉」「太渓」に置鍼。足にホットパック。肩こりの局所に単刺。「風池」「心兪」「隔兪」「腎兪」「次髎」に鍼+円皮鍼。

2回目~31回目(1週間に1回ペース)。
初回より1ヶ月ほどで生理再開。
早速病院に行こうと考えていたが(凍結卵がある病院は関西地方のため)、すぐ1歳児を連れて行くのは難しいと判断し、少し間を空けることにする。
その間は、疲労や肩こりなど、日々の疲れをとるような施術をしつつ、体質改善を積み重ねる(内容はおおむね1回目に準じる)。

生理が戻って2~3ヶ月経ち、婦人科の病院に行く。
移植をしたい意向だが、内膜が薄い状態などが続き、リセットが続く。
不妊ストレス(早く子供が欲しい)が募り、精神的にも乱れがちになる。
また同時期、母親を亡くすなどがあり、より精神的にはきつい状態であった。
その頃は、じっくり話を聞きながら、肝うつ対処の配穴(「太衝」「内関」「肝兪」など)を使う。

生理が戻って7ヶ月後に移植できる。
その判定結果が聞けたのが、鍼灸施術31回目である。
「陽性」判定だった。

32~35回目(2~3週に1回ペース)
妊娠後は、妊娠初期の体を整えるような施術に切り替える。
つわりも軽く出るが、ひどくならずに経過。
最後の施術時には妊娠週数15週になり、安定期に入ったことで鍼灸を終了とする。

同時に治療した症状

・ストレス
・首肩コリ
・疲れ

まとめ

鍼灸開始から9ヶ月で妊娠にいたったケース。
年齢的にも40代で、毎日1歳児の育児をしながらの妊活で大変だったと思うが、最終的には1回の移植でうまくいってよかった。
9ヶ月間という中長期の施術だったので、その間、色々お話しさせていただき、妊活の苦労やストレスをよく聞いた。
治療が進まないイライラ、周囲の妊娠報告への悲しみ、時間ばかり経っていく焦燥、など。
患者さんがどのような気持ちで鍼灸を受けているのか、を再確認させられるケースであった。
半年以上かけて1回の移植にチャレンジし、結果的に妊娠だったから、余計に印象深かった。