膠原病への鍼灸の効果

膠原病への鍼灸の効果

膠原病と鍼灸|千葉県|松戸・船橋・鎌ヶ谷|鍼灸治療院

膠原病は、現在、西洋医学でもとても難しい病気です。
やはり東洋医学(鍼灸)でもそれは変わりません。
ただ、病院での治療を受けていて、他にもっとできることはないかと考えた時に鍼灸は選択肢になり得ます。
病院(西洋医学)とは全く違ったアプローチですので、試す価値があると考えます。
「鍼灸が膠原病に影響を与えられるのか」を調べた論文がありますので紹介します。

『血管病変に対する鍼灸治療の臨床的効果』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/53/1/53_1_43/_article/-char/ja

【まとめ】
1) レイノー症状に対する鍼灸治療は、血管攣縮による発作頻度を減少させることが、臨床比較試験により明らかになった。
2) 膠原病患者への鍼刺激で、手指皮膚温の上昇、末梢血流量の増加が認められ、その作用機序として局所あるいは中枢を介して交感神経機能に影響を及ぼすことが考えられた。
3) 膠原病の強皮症患者への鍼治療により、皮膚硬化、潰瘍、冷感、痺痛などの自覚症状に改善が認められる。
4) 振動障害についても自律神経を介しての末梢循環改善作用が示唆される。
5) 閉塞性動脈硬化に対する鍼治療は、末梢循環の改善とともに、冷感、しびれ感、チアノーゼ、間欠肢行などの臨床症状の改善が認められた。
6) バージャー病及び大動脈炎症候群については、症例報告であり、今後の臨床研究の進展が待たれる。

当院の考察

膠原病と鍼灸

たとえば膠原病のひとつである「リウマチ」は鍼灸の保険適応になっています。
保険が使えるということは、厚生労働省が「リウマチには鍼灸が効果を出す」と認めている事になります。
単純に敷衍してはいけませんが、他の膠原病にも鍼灸は試す価値のある治療法だと考えられます。

この論文は膠原病と鍼灸についての他の研究を集めた内容になっています。
1つ1つはさほど詳細ではないので、実際にどのような治療をどのように行うのかなどは分からない部分もあります。
…が【まとめ】部分から、鍼灸の可能性を知っていただければ結構かと思います。

病院での検査・治療・経過確認を行うのは大切なことです。
それに加える意味で鍼灸を試していてはいかがでしょうか?

東洋医学(鍼灸)は、症状を追うのではなく体質を追います。
レイノー症状で言えば、手足の冷えを改善するために「冷えを生む体質」であることの方に注目します。
温める力が足りないのであればその力が充実していくような鍼灸をし、血流が悪くて手足だけが冷えてしまうのであれば巡りを整える鍼灸をする、という考え方です。
使うツボは「手足の冷え感」に対しても「全身」のツボを使います。

一番最初に書いたように、膠原病は難しい病気であることが少なくありません。
ですので、少し継続的に鍼灸を受けていただき、変化があるかないかを確認して欲しいです。
お役に立てることがあります。
頼って下さい。