唾液づわりがつらい鍼灸症例

唾液づわりがつらい

婦人科系症例1:唾液づわり

患者さま

30代 女性

初来院

2016年10月12日

お悩みの症状

唾液つわり

初来院までの経過

妊娠18週で唾液づわりがひどい。
常にタオルやペットボトルに唾液を出さないといけない。
初期の頃からつわりはひどかったが、最初は「食べられず吐き気がつらい(実際に吐く)」タイプのつわりだった。
そのために入院もした。
3週間前の15週目くらいから唾液づわりになってきた。
以降、唾液づわりがつらい。
疲れると悪化する。リラックスできていると少しはまし。
夜間に何度も起きるので不眠。
冷え症・疲れ感もある。

治療方針

気血両虚が基本にあり、同時に「肝」の気滞も強い。
肝胃のトラブルで治療することにする。
鍼灸に対して怖さもあるようなので、ソフトな治療を心がける。

治療と経過

1回目。
平らなベッドに仰向けになれない(=なりたくない)ので、少し背もたれを起こすようにマットを入れて施術。
「不容」「中カン」「内関」(+棒温灸)「三陰交」にお灸。「足三里」に台座灸。
うつ伏せもできないので横向きで施術。
「心兪」~「脾兪」の反応穴に浅く鍼+棒温灸+お灸。
2回目(10日後)。
治療後、唾液づわりは改善傾向とのこと。つわりが良いので食べられるようになってきた。「お腹が大きくなり始めてなじめない」とのこと。
1回目と同様の治療をする。
3~5回目(10日~2週間ごと)
つわりはだいぶ良いとのこと。同様の治療をする。
妊娠27週くらいになりつわりの改善もあるので、治療は終了とする。

まとめ

唾液づわりでお困りの方はすくなからずいらっしゃる。
病院では治療がないので、鍼灸は試す価値がある治療法だと常々感じる。
唾液づわりは『カラダの水分の異常』ととらえるのが基本だが、どちらかと言うと「気滞」が中心にあり引き起こすことの方が多いようだ。
鍼灸で言うところの、心・肝・脾胃を、やさしく巡らせるイメージで刺激すると効果が良い。