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慢性頭痛の治療に鍼灸を加えるメリット
慢性頭痛の治療に鍼灸を加えるメリット

慢性頭痛への治療は、β遮断薬・抗うつ薬・抗けいれん薬などの予防薬の組み合わせや、頭痛発作が出た場合はトリプタンや非ステロイド性抗炎症薬などを使って継続的に治療することが必要な場合が少なくありません。
ただし、必ずしもすべての頭痛が薬でコントロールできるわけではありません。
診断が不完全であったり間違っていたりなどの理由で薬物療法が不十分であったり、その他の要因で投薬治療が失敗することもあります。
クスリ以外の治療手段を増やすのは有効と考えられます。
鍼治療は、頭痛を含む多くの「痛みの治療」において長い歴史を有しています。
その有効性は、主に頭痛(とくに片頭痛および緊張型頭痛)において研究されています。
鍼治療は、投薬の必要性を減らし・頭痛を減らすとコリをほぐし・脳内鎮痛物質を増やし・自律神経を整え・ストレスを緩和をもたらすと結論付けられています。… 全文を読む
更年期のホットフラッシュや動悸が鍼治療で36.7%改善
更年期のホットフラッシュや動悸が鍼治療で36.7%改善

女性は50歳前後で閉経を迎えます。
この閉経の前後10年間(一般的に45~55歳頃)を“更年期”と呼びます。
加齢とともに卵巣機能が低下し、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌が急激に減少することでホルモンのバランスが崩れ、心身にさまざまな不調があらわれやすい時期でもあります。
ただ、更年期症状は女性ホルモンの減少だけでなく、生活習慣や心理要因(仕事や家族環境など)も複雑に関係しますので、現れる症状も多岐にわたります。
今回は、その中でも「血管運動神経症状」と呼ばれるものについてです。
具体的には「ホットフラッシュ、冷えのぼせ、動悸などの症状」です。
それらに鍼治療が役立てるという研究をご紹介します。… 全文を読む
緑内障患者の眼球血流に鍼治療が有効
緑内障患者の眼球血流に鍼治療が有効

緑内障の原因は複数の要因が考えられています。
もっとも重要な危険因子は「眼圧」です。
西洋医学の緑内障治療では、クスリなどにより眼圧を低下させ、この疾患の進行を止めるため努力がなされます。
しかし、眼圧以外にも緑内障を進行させる要因があるようです。
いくつかの研究では、クスリで十分にコントロールされた眼圧にもかかわらず視野低下が進む可能性のある原因として、「眼球血流の障害」が確認されています。
鍼治療が緑内障の補完代替療法となる可能性を持つ、という研究もいくつかあります。
実際、いくつかの研究では「鍼治療の有益な効果」が報告されています。… 全文を読む
末梢性めまいに鍼灸が有効との研究
メニエール病など末梢性めまいに鍼灸が有効との研究

「めまい(眩暈症)」には脳に原因がある「中枢性」とそれ以外の場所が原因の「末梢性」があります。
末梢性めまいの原因は内耳という場所が主です。
この内耳の病気の代表的なものとして「メニエール病」があります。
ぐるぐる回るめまい(回転性)、耳鳴り、難聴(低い音が聞きにくい)を起こす病気です。
ある特定の方向に頭を傾けたときにだけ起きるめまいは「良性発作性頭位眩暈症」と呼びます。
「めまい」はストレスや疲労、自律神経失調が原因になるといわれています。
例えばメニエール病への病院での治療としては、薬を飲む事も出来ない強い発作時はめまい止めの点滴を行います。… 全文を読む
アルツハイマー病への鍼灸の効果
アルツハイマー病への鍼灸の効果

日本の認知症患者数は2012年で65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。
今後、高齢化がさらに進んでいくにつれ、認知症の患者数がさらに膨らんでいくことは確実です。
2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占めるとも見込まれています。
認知症の中で一番多いのが「アルツハイマー型認知症」です。
脳の神経細胞が減って脳が小さく委縮してしまうために、症状が現れます。
最近では生活習慣病との関係性が分かっていますが、原因はまだ不明の部分も多いです。
徐々に進行する病気で、急激に進行したりするものではありません。… 全文を読む
受験生の皆様へ:風邪に負けない免疫力を維持する東洋医学的アプローチ
受験生へ:カゼ予防のセルフケアお灸のススメ

受験生の皆様、そしてご家族の皆様、こんにちは。
当院は、地域の皆様の健康を東洋医学の力でサポートしております。
受験という一大イベントを目前に、心身ともに万全の状態で臨みたい、そう願うのは当然のことです。
長時間の勉強、プレッシャー、不規則な生活…受験生を取り巻く環境は、心身に大きな負担をかけ、免疫力の低下を招きやすいものです。
とくに、受験シーズンと重なる冬は、風邪やインフルエンザが猛威を振るう時期でもあります。
せっかくの努力が、体調不良で十分に発揮できない、そんな悔しい思いは絶対に避けたいですよね。
当院では、東洋医学の観点から、受験生の皆様が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、体質改善と免疫力向上に特化したサポートを行っております。… 全文を読む
頭痛薬が効かない緊張型頭痛に対する鍼灸の効果
鎮痛剤が効かない緊張型頭痛に対する鍼灸の効果

緊張型頭痛とは、頭の両側が締めつけられるような頭痛が数十分~数日間ダラダラと続くタイプの頭痛です。
片頭痛のように、前兆や悪心・嘔吐などはなく、動いてもひどくはなりません。
緊張型頭痛のなかでも、「反復発作性緊張型頭痛」とは平均して1ヵ月に1回(始まると数十分~数日間続く)の頻度で起こる頭痛で、「慢性緊張型頭痛」は平均して1ヵ月に15日以上(年間180日以上)の頻度で起こる頭痛です。
それぞれのタイプの緊張型頭痛に鍼灸がどう効果を出すかを調べた研究がありますので紹介します。
『薬剤で期待すべき効果の得られなかった緊張型頭痛に対する鍼治療の臨床的効果』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/33/3/33_480/_article/-char/ja
【要約】… 全文を読む
PMS(月経前症候群)のイライラに鍼が効くという研究
PMS(月経前症候群)のイライラに鍼が効くという研究

生理周期で排卵後から月経までの期間に起こる不快な症状を、PMS(月経前症候群)と呼びます。
体の痛みやだるさといった身体的症状のほか、情緒不安定になる、イライラする、落ち込むといったメンタル面での悩みなどです。
生理前(高温期)のホルモンのせい(イライラなどは心のバランスを整えるセロトニンが減少するせい)と考えられていますが、はっきりとは分かっていません。
家事・子育て・仕事と日々の疲労やストレスを感じやすい30代の女性に多いです。
疲れとストレス…。
心身を整えるために「自分をいたわる(生活習慣に気を配る)」のも大切ですね。
今回はそんなPMSで悩む(とくにイライラ)人に、鍼灸が役立てるという研究を紹介します。… 全文を読む
鍼はプラセボか?
鍼はプラセボか?

『鍼はプラセボか?』
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22390147/
【要約】
鍼治療の適応として最もよく知られる肩こりに対し、鍼治療は本当に効果があるのかを証明するために、治療者と患者に治療の真偽を知らせずに治療する「ダブルブラインド法(二重盲検法)」を用いた無作為化プラセボ対照臨床研究を実施した。
その結果、治療しない場合よりも、鍼治療を施した方が肩こり感は改善したが、鍼が刺さっても刺さらなくても一定の肩こり改善効果が認められた。
また肩こりの部位に鍼を刺して治療した場合にのみ、皮下血流に変化が認められた。
これらのことは、「鍼治療を受ける」ことによって肩こり感は和らぎ、特に鍼を刺す治療であれば血流改善の効果も期待できることを示唆する。… 全文を読む
カロリー制限は正常眼圧緑内障に有効との研究
カロリー制限は正常眼圧緑内障に有効?

緑内障は、視神経が徐々に損傷し、視野が狭くなる病気です。
眼圧が高いことが原因の一つとされていますが、眼圧が正常範囲内でも緑内障が進行する「正常眼圧緑内障」もあります。
カロリー制限と正常眼圧緑内障の関係

最近の研究で、カロリー制限が正常眼圧緑内障の進行を抑制する可能性があることが示唆されています。
ある研究では、正常眼圧緑内障モデルマウスに一日おきの絶食をさせたところ、網膜の神経細胞のダメージが減り、視機能が保たれることが分かったという結果が出ています。
… 全文を読む『カロリー制限は正常眼圧緑内障モデルマウスにおける神経変性を改善する』
カッピング(吸い玉)療法とは

カッピング(吸い玉)は東洋医学のひとつの療法として、我々鍼灸師が鍼やお灸と併用する形で使っています。
ですので、基本的には健康増進や病気治療に使われます。
アスリートがメンテナンスに鍼灸と併用してカッピングをするのも見かけます。
また現在では治療目的ではなく、カッピングというとダイエットや美容として女性に人気があります。
日本だけでなく、中国や台湾などでも行われて流行っています。
そんなカッピングについてをご紹介します。
カッピング(吸い玉)について
カッピング(吸い玉)療法とは、透明のカップをツボ(=使用するのは背中やお腹のツボが多い)に吸着させ、カップの中を真空状態にし、血流促進をはかる施術方法です。… 全文を読む
自律神経失調症に効くツボ
自律神経失調症に効くツボ

自律神経失調症状と言われる体調不良は、一日の中で波のように起こることも珍しくありません。
ふいに起こる「めまい」や急に起こってはすぐにおさまる「ホットフラッシュ」のようにです。
病院や治療院にいる時に起こるとは限りませんので、自分でできる対処方法を知っておくと良いと思います。
症状が軽いうちなら、それだけで治ってしまうこともあります。
当院に通院の方であれば、その人の状態に相応しいツボをご紹介しています。
自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、とくに原因が思い当たらないのに様々な症状が現れ、病院では特に異常がないと言われてしまうような症状群のことです。… 全文を読む
鍼灸師の流派の実際

鍼灸師の流派の実際
少々古いですが『第5回鍼灸業態アンケート(医道の日本誌、2011年)』から。
これによると、治療方法として「東洋・西洋医学を折衷している派」が最多で43.3%います。
半数弱ですね。
「西洋医学派」は19.3%・「経絡治療派」は17.8%・「中医学派」は3.1%…などとなります。
自分が中医学を学んでいることもあり、「中医学を標榜している人が少ないな~」というのが第一印象。
ただこれは、「中医学」という名称が出てこないで中医理論が「標準的な東洋医学観」になっているのが原因かもと感じました(あくまで勝手な解釈ですが…)。
大きな数字に戻ると折衷派が最多というのは、実際の治療においてたとえば、基本的には経絡治療的な施術をしつつ、時々に応じて西洋医学的視点で施術したりもする…などの「ごちゃまぜ治療」をしている人が多いということでしょう。… 全文を読む
鍼刺激の局所鎮痛の研究|アデノシンA1受容体
鍼治療の局所鎮痛の仕組み

鍼治療には痛みを和らげる効果があることが古くから知られています。
しかし、「なぜ鍼を刺すと痛みが軽減するのか?」という疑問に対して、現代医学的なメカニズムが完全に解明されているわけではありません。
かつては、鍼灸師の経験則に基づいて「効果があるから実践されている」という考え方が主流でした。
しかし、近年の研究により、鍼治療がどのように痛みを抑えるのか、その仕組みが徐々に明らかになってきました。
この記事では、鍼の局所鎮痛に関する最新の研究を紹介し、鍼灸治療の科学的な根拠について解説します。
また、当院での施術を通じて、どのように痛みの緩和を目指しているのかについてもお伝えします。… 全文を読む










































