メニエール病
メニエール病とは
メニエール病とは、めまいと吐き気の発作が繰り返し起こる病気です。
一般的には耳鳴りや難聴をともないます。
めまいは、一方方向にグルグルと大きく回転するめまいで体が傾く感じになって実際によろけてしまったり、静止している物が動いているように見えたりします。
自律神経系の働きが乱れるので、発作時は吐き気や顔面蒼白、冷や汗などの症状が現れることがあります。
発作は数分から数時間続き、1回きりの人もいれば何度も発作を繰り返す人もいます。
発症年齢は30～50代に多いと言われますが、実際には年齢も多様です。
発作を繰り返すうちに、慢性的な耳鳴りや難聴になっていくケースもあります。
メニエール病の原因は「内リンパ水腫（内耳が水ぶくれの状態）」です。
その根底には、ストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格などがあると考えられています。
西洋医学的には根本的な治療法はないですが対処療法を行います。
薬を飲む事も出来ないほどのめまいなどの時は、安静の上でめまい止めの点滴を行います。
内服が可能であれば、めまい止め・利尿剤を中心に内耳の血流循環を改善する薬、耳の症状にステロイドなどを使うことが多いようです。
めまいや耳鳴りがメニエール病かどうかを自己判断せずに、早期の検査・治療開始が重要です。
まずは西洋医学(病院)で検査・治療を受けて、それと並行して東洋医学(鍼灸)を行うと効果も高いと考えます。
メニエール病と鍼灸
東洋医学(鍼灸)では、「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の量と巡りが適切であれば健康でいられると考えます。
つまり、病気は気血水の異常と考えることもできます。
メニエール病は、体内に余分な水分が溜まった状態(＝水滞)と考えます。
ですので体内の「水のめぐりをよくすること」を考えます。
また、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れたときにも起こりやすいので、気の滞り(気滞)への対処が重要になります。
さらに、
東洋医学でも臓腑(内臓)は体を支える重要な器官です。
そのどの部分の水滞や気滞があるのかでもタイプは異なります。
メニエール病の場合は代表的な場所は「肝(かん)」「脾胃(ひい)」で、これらのどこかで不調が起きていると考えます。
どの部位で不調が起きているかによって使用するツボや施術方法が異なってきます。
代表的な水滞に対する施術を以下に簡単に説明します。
化痰利湿の施術
内耳の水滞が病気が起こっている場所だとすると、首から耳の周囲にそれを改善させるツボがあります。
具体的には、風池・翳風・太陽・聴宮などです。
また、全身からのアプローチで気や水を巡らせる必要があります。
とくに水を巡らせるには、陰陵泉・三陰交・豊隆などです。
また、水だけでなく気の巡りにも同時にアプローチすべく、合谷・太衝・内関なども適宜使いたいです。
以上、
耳の周囲のツボだけでなく、手足のツボもとても重要になります。
このように局所だけでなく全身からアプローチすることで効果を出すのが鍼灸の考え方です。
メニエール病でお悩みの方へ院長から
メニエール病はとてもつらい病気ですね。
一旦は良くなっても、再発するケースも少なくありません。
日々の精神的・肉体的な頑張りが積み重なって起こると考えます。
「休みましょう」という体からのメッセージです。
メニエール病と言っても内耳だけの原因ではないです。
局所だけの問題ではなく、全身を見てケアすることが重要です。
当院の鍼灸治療は痛みをガマンしてもらう治療ではないので、逆に気持ちがいい感じがすると思います。
ご不安ないように進めていきます。
鍼灸が「気持ちがいい」と感じるのは、「響き」といわれる筋肉に対しての重だるいようなずーんとくるような感覚の時です。
体の奥にある痛みやコリで、表面からでは手の届かないところに届くてきな感じがあります。
鍼ならではの「効いている感じ」だと思います。
人によっては、受けて気持ちよくなって眠ってしまう人もいるくらいです。
また改善までの時間ですが、数回の鍼灸でスッキリ改善するというのは難しいかもしれません(もちろん、早期の改善が「ない」とも断定できません)。
やはり、少し継続的に治療にかかられることで、良い変化がみられるのではないでしょうか。
具体的な「治療計画」（どのくらいの頻度でどの程度通うか）は、実際にお体を拝見した後でないとお伝えできませんが、週1回の治療を10回程度通うつもりで始められるとよいと思います。
あなたのお悩みも当鍼灸院で全力でサポートいたします。
ぜひ、
少しでも何かできることはないか！？と考えていれば、鍼灸を試してみて下さい。
少しでも軽くなるお手伝いをしたいです。
