全身だるい・不眠・自律神経の乱れの鍼灸症例

全身だるい・不眠・自律神経の乱れ

自律神経失調症の鍼灸

患者さま

30代 女性

初来院

2018年10月5日

お悩みの症状

とにかくダルイ、全身重い、不眠

初来院までの経過

色々と不調がある。
1年前に引っ越しと転職をして、生活の変化がストレスになったのか、とにかく体が重ダルイ。
足のむくみあるので足も重い。
同時期から不眠にも悩むようになる(元々はよく眠れていた)。
今は眠剤を飲んでしのいでいる。
肩こり・腰痛もある。
胃痛もしやすく、下痢も多い。
月経前症候群(PMS)でのイライラ感もひどく、生理不順(30~90日間隔)も10代から続く。
何とかならないかと鍼灸を希望して来院。

治療方針

気血水の滞りが原因だろうが、その中でも痰飲が強い。
同時に「気滞」も強い。
そのバックボーンには脾虚があると考えられる。
津液が巡らず、臓腑で言えば心・肝・脾の虚があるとみる。
全体からのアプローチをしつつ、コリの強い場所は少し強めに刺激して巡りを整える方向で臨むことにする。

治療と経過

1回目。
「肓兪」「太衝」「陽陵泉」「三陰交」「内関」に鍼(+円皮鍼)。足にホットパック。「肩こりの局所」に単刺+梅花鍼。「風池」「心兪」~「腎兪」辺りの反応穴に置鍼。
2~4回目(1週間に1回ペース)
1回目に準じた施術内容を継続。
首や肩こりの部位にはパルス鍼を併用したり、円皮鍼を貼ったりと多少のアレンジ。
回数を重ねるごとに少しずつ改善を実感。
不眠に関しては薬を減らしても眠れるようになる。それにつれてだるさも改善傾向。気分も上向きつつある。
肩こり腰痛もコリはあるがツラくない、というほどになる。

ある程度の改善があったので、これで鍼灸は終了とする。

同時に治療した症状

・胃がムカムカ
・冷え

まとめ

自律神経失調からくるだるさや不眠ののケース。
首から肩のコリがひどい→眠りが悪い→疲れやだるさ、という順番で起きていた。
首肩こりをしっかり巡らせるようにしたので、起点が改善されてきてのちに続くスパイラルも好転していった。
結果、施術した分だけ改善がみられた(予想よりは早い改善だった)。
一定の改善がみられたので、患者さんの意思で鍼灸治療は終了とした。
本来は、ある程度良くなっても、虚はすぐには補えない(=時間がかかる)ので、本来は少し長期的に継続治療(間隔はあけてもよいので)をやっていくのが良い。