つわり(吐き気のみで吐きはしない)の鍼灸症例

つわり(吐き気)の鍼灸

吐き気・つわり鍼灸

患者さま

30代 女性

初来院

2019年9月15日

お悩みの症状

つわり(妊娠悪阻)

初来院までの経過

現在妊娠9週目。
妊娠5週くらいからつわりが出始める。吐き気がつらい。
少しずつ悪化している。
ラクな姿勢や方法はない。一日中つらいがあえて言えば朝の方が良く夕方・夜は悪い。
歯を磨くと悪化する。
食事は量は少ないがとっている。実際に吐いたりはしない。
今回は二人目の妊娠だが、一人目の時はつわりはほとんどなかった(もしくは軽かった)。

「疲れやすい」「肩こり」などもある。

治療方針

元々素体として脾虚があり疲れやすさ(=体力のなさ)はある。
妊娠してのつわり(胃腸)症状はそこからと推測される。
気血を補いながら、中焦のつかえをとるようにしたい。

治療と経過

1回目。
「内関」「曲池」「陰陵泉」「太渓」に浅く置鍼。「足三里」に台座灸。「内関」には円皮鍼追加。「心兪」「隔兪」「脾兪」「腎兪」に浅く置鍼ののち点灸。
「中脘」「至陽」あたりに棒灸。
2~6回目(週2回ペース)。
つわりは続いていたが、妊娠週数12週目になり、時間の経過もあってかつわりも軽減してきた。
基本的には1回目同様の施術。必要に応じて円皮鍼や点灸を随時追加。
症状が落ち着きつつあるので、鍼灸もいったんこれで終了とする。

同時に治療した症状

・眠りづらい
・疲れ
・肩こり
・頭痛

まとめ

つわりの鍼灸を、3週間ほどかけて6回施術を行う。
最後は軽減も見られたが、時期的にもつわりが落ち着く時期でもあり、鍼灸の効果がどこまであったかは定かではない。

妊娠してつわりが出るか出ないかは肝・胃の関係性が大きいとは感じるが、妊娠前にはなかなか把握しづらい。
元々胃弱の人(もしくはココロでもカラダでも疲労が大きい人)には出る確率が高い気がする。
また、つわりの出始める時期が「妊娠4・5週」からの人の場合、症状が重くなる人が多いようだ。
つわり症状の「勢いが強い」人のケースである。
そうなると鍼灸で症状を食い止めるのも、なかなか難しいこともあるのが実感である。
※もちろん施術効果を高める努力は常に怠らないことは前提ではあります。