【頚椎ヘルニアの症例】腕の痛みと手のしびれで箸が持てなかった50代男性の鍼灸治療
ゴルフをきっかけに悪化した頚椎ヘルニア|腕の痛みとしびれへの鍼灸症例

※本記事は国家資格(はり師・きゅう師)を保有する院長が執筆しています。
※当院の実際の症例に基づきますが、患者様のプライバシー保護のため、個人が特定されないよう一部情報を変更して記載しております。
※効果には個人差があります。
「首から腕にかけての激痛で、お箸を持つことすらできず、手にも力が入らない…」
整形外科で「ストレートネック」「軽度の頚椎ヘルニア」と診断され、処方された痛み止めを飲んでも全く症状が変わらない。
そのような限界の状態で当院へご相談にいらっしゃる方が増えています。
今回は、ゴルフをきっかけに症状が悪化し、痛みを「10段階中の10」と訴えるほどの激痛と手指のしびれにお悩みだった50代男性(柏市在住)の症例をご紹介します。
こちらの患者様は長年の慢性腰痛に加え、基礎疾患のお薬も長期間服用されており、お身体全体に大きな負担がかかっている状態でした。
東洋医学では、首の局所だけの問題とは捉えず、「なぜそこまで悪化してしまったのか」を全身のエネルギー(気血)の不足から紐解きます。
お薬が効かない激痛に対し、鍼灸治療がどのようにアプローチし、わずか2回で日常生活を取り戻すことができたのか。
同じような激痛でお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
患者さまの情報と経緯
年齢・性別・お住まい:
50代 男性・柏市在住
鍼灸院にくるまでの経緯:
19年前より白血病の分子標的薬治療継続中、慢性腰痛もある。
主訴は、左背中から腕にかけての痛み、手指の痺れがつらい。
3年前にゴルフのスイングを右打ちから左打ちに変更後、軽度の痛みが出現したとのこと。
放置していたところ、1ヶ月前にゴルフをきっかけに症状が悪化してしまいました。
整形外科を受診し、ストレートネックと軽度の頚椎ヘルニアと診断されました。
鎮痛薬とストレッチを指示されるも、症状に改善が見られず、鍼灸を試したいと考え当院にいらっしゃいました。
首の痛みで箸を持つことさえ困難な状態(力が入らない)。
痛みを10段階で表すといまが10。
この患者様は、3年前から軽度の症状があったものの、放置していたことが症状悪化の一因と考えられます。
また、白血病の治療中であること、慢性腰痛を抱えていることなど、身体全体の状態も考慮する必要がありました。
この人を東洋医学ではどうみるか?
東洋医学では、痛みや痺れは「気血の巡り」の滞りによって引き起こされると考えます。
気は生命エネルギー、血は西洋医学でいう血液でありかつ体を養う素を意味し、これらがスムーズに体内を巡ることで健康が維持されます。
頚椎ヘルニアの場合、首の経絡(気の通り道)の流れが滞り、気血が不足することで痛みや痺れが生じると考えられます。
この患者様の場合、長年の慢性腰痛に加え、白血病の治療による身体への負担も考慮する必要がありました。
東洋医学では、腎は生命の根本的なエネルギーを蓄える臓器と考えられており、慢性的な疾患や疲労によって腎の機能が低下すると、全身の気血の流れが悪化し、痛みや痺れなどの症状が現れやすくなります。
また、肝は気血の流れをコントロールする役割を担っており、ストレスや疲労によって肝の機能が低下すると、気の流れが滞り、痛みや痺れが増強することがあります。
これらの東洋医学的な視点から、この患者様の症状は、首の経絡の滞りに加え、腎や肝の機能低下も関与していると考えられました。
治療方針
この患者様に対しては、以下の点を重視した治療を行うこととしました。
首周辺の気血の巡りを改善:
鍼灸治療によって首の経絡の流れをスムーズにし、痛みや痺れを緩和します。
腎と肝の機能を補う:
全身の気血の流れを改善し、身体の根本的な活力を高めます。
心身のリラックスを促す:
白血病の治療による精神的な負担も考慮し、リラックス効果の高い施術を行います。
治療内容と実際の経過
1回目:
首の局所(夾脊穴)に鍼と灸を用いて治療を行いました。
鍼は響かせるように刺し、一定時間置鍼した後、点灸を施しました。
2回目(4日後):
1ヶ月間「10」だった痛みが「2~3」に大幅に軽減されました。
とくに痛みの改善が著しく、痺れはまだ残存していました。
今回は全身治療を行い、経絡の流れを整えるとともに、腎と肝の機能を補うツボを中心に施術を行いました。
仰向けで、「合谷」「外関」「陽陵泉」「太衝」「太谿」のツボに置鍼を施しました。
うつ伏せで、肩から背中のコリ部分には単刺、「膈兪」「肝兪」「大腸兪」に置鍼を行いました。
また、頚椎の挟脊穴周辺に灸を施しました。
2回の治療で著しい改善が見られたため、治療は一旦終了としました。
患者様は、首の痛みで困難だった箸の使用も問題なく行えるようになり、日常生活に支障がない状態まで回復しました。
鍼灸師としての感想とまとめ
今回ご紹介した患者様は、頚椎ヘルニアと診断され、左腕の痛みと手指のしびれによって日常生活に大きな支障を感じていました。
症状はゴルフをきっかけに悪化し、箸を持つことも難しい状態でしたが、施術後から痛みの変化がみられ、日常生活を送るうえで大きな問題のない状態まで回復されました。
もちろん、頚椎ヘルニアによる症状の程度や経過は人によって異なり、すべての方が同じ結果になるわけではありません。
しかし、首から腕にかけての痛みやしびれが続いている場合は、身体全体の状態を確認しながら適切な対応を行うことが大切です。
当院では、症状だけでなく生活習慣や既往歴も含めて丁寧にお話を伺い、一人ひとりの状態に合わせた施術を行っています。
頚椎ヘルニアによる腕の痛みや手のしびれでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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