立ち座りや寝返りがつらい腰椎ヘルニアの鍼灸症例

立ち座りや寝返りがつらい腰椎ヘルニア

腰椎ヘルニア

患者さま

60代 男性

初来院

2017年3月5日

お悩みの症状

・右腰からお尻にかけてが痛い
・右足のしびれもあり

初来院までの経過

元々慢性腰痛はある。
2週間前に温泉旅行に行き、雪の中を歩いた。
その時に痛めたようだ。
2週間の間に病院に2軒行ったが、どちらも「腰椎椎間板ヘルニア」との診断で、痛み止めの鎮痛薬を出されただけだった。
薬を飲むものの、効果は感じられず。
2週間前と同程度の痛みが現在もある。
動かずに座っているとよい。立ったり座ったりや寝返りなどの動作時痛あり。
その他、高血圧・高脂血症・高血糖・高尿酸と生活習慣病が指摘されている(血圧は投薬中)。
寝つきの悪い不眠もあり。

治療方針

見た目は頑健な体つきだが、生活習慣病もあるためカラダは血流が悪い状態になっている。
仕事のストレスも強いようで、精神的にはだいぶお疲れのようだ。
腰痛は、ストレスからくる精神的な気滞と生活習慣からくる血流悪化からと見立てる。
気も血も量的には充実しているので、あとは巡りをしっかりさせるように強めの刺激で対応する。

治療と経過

1回目。
「中カン」「関元」に温灸。「外関」「曲泉」「復留」に鍼。側臥位にて「腰痛~臀部痛の部位」に響かせるような鍼(1寸6分と2寸の鍼使用)。
2回目(4日後)。
腰痛みは半減。基本的に同様の治療とするが、局所にはお灸も併用。
3回目(仕事の関係で3週間後)。
仕事が忙しいなどの負荷がかかるものの悪くならず。元の慢性腰痛のような状態に戻っているとのこと。

まとめ

ぎっくり腰など急性の腰痛は、早いペースで治療をすると早期に改善していくことが多いです。
しかもこの方は気血が充実していたので、巡りさえ確保できれば治りが早い典型的な例です。
本来はここから「ギックリにならないカラダづくり」のために月1~2回の継続治療が良いのですが、今回は患者さんのご都合で3回目で終了とする。