その他症例4:抗がん剤副作用(吐き気・頭痛)

その他症例4:抗がん剤の副作用(吐き気・頭痛)|鎌ヶ谷市(新鎌ヶ谷)の鍼灸院

患者さま

50代 女性

初来院

2017年3月23日

お悩みの症状

乳がん術前抗がん剤の副作用(頭痛・吐き気)

初来院までの経過

1ヵ月前(2017年2月)に右脇のリンパ節の腫れに気づく。
病院に行き、検査を受け、「乳がん」と診断。
リンパ節転移あり、遠隔転移はなし、ステージ3。
「術前抗がん剤をしてからの切除手術」を提案される。
1週間前に1回目の抗がん剤投与。
2・3日後から体調が悪くなる。主には吐き気と頭痛。
副作用の激しさに「抗がん剤の使用をやめ、代替療法を活用していきたい」と鍼灸を希望しての来院。

治療方針

ストレスの多い仕事をしている(管理職的な仕事)。
自分で調べ納得した治療を受けたいとの思いが強い。
初診の時点では、1週間前の抗がん剤の副作用を早期にとることが目的だったので、胃腸の働きを整えることに重きを置く。

治療と経過

1回目。
「中カン」に鍼+温灸。「内関」「足三里(+台座灸)」「三陰交」「陰陵泉」に鍼。「隔兪」「肝兪」「脾兪」「大腸兪」「肩コリの局所穴」に鍼+温灸+台座灸。
2回目(1週間後)。
治療後、少しずつ副作用のつらさはおさまる。元からある肩こり・腰痛が気になる。更年期障害的なのぼせもある。
施術の重心を、胃腸の働きより、普段の生活からくる不調(コリや疲れ、ストレス、更年期など)の改善に移すことにする。
素因として体力的なものはあるので、少ししっかりした刺激で、気血の巡りを円滑にするように心がける。
ストレスなど精神的な要因もあるので、心・肝の働きを整えることも重視する。
「期門」「曲池」「足三里」「行間」に鍼。「三陰交」に温灸。「肩こり局所」に単刺。「心兪」「肝兪」「腰こり局所」に鍼+円皮鍼。
3~16回目(1週間に1回ペース)。
抗がん剤は止めるつもりだったが、主治医から翻意され継続することにする。
その間も抗がん剤に反対する医師に相談に行ったりと、自分自身の治療方針を迷いながら模索される。
鍼灸治療開始後4ヶ月たった7月、CT検査で「がんは見えない」と言われる。ただし抗がん剤は種類を変えて継続を提案され、了承する。
この途中には「めまい」があった時期もあったが、その都度、配穴を変えて対応し改善する。
基本的な施術は2回目を継続。
17~28回目(週1~10日に1回のペース)
新しい抗がん剤治療がスタート。週1回ペース。
副作用はあまり出ないが、仕事の疲労が増す。
手足のしびれが悪化し始めたので、いつもの施術に「合谷-内関」のパルスと「行間~太衝」辺に鍼+台座灸のしびれ対策を追加する。
鍼灸開始から8か月後、28回の施術を終えた段階で、CT・MRI・エコー検査などでは「ガンは見えない」とのこと。
ただし、当初の予定通り、腫瘍近辺の切除手術は行う方針となり、入院が予定される。
抗がん剤対策で鍼灸も併用してきたので、一旦ここで鍼灸施術は終了とする。

同時に治療した症状

・肩のコリと痛み
・腰のコリと痛み
・手足のしびれ
・めまい
・疲れ
・ストレス

まとめ

一時は「代替療法のみ」でがん対策をしようと考えられた症例。
結局は、迷いながらも、主治医の提案通り「抗がん剤を行った後に手術」という流れを守ったわけだが、その間の葛藤はいかばかりだったかと思う。
芯の強さのある方で、いつも迷われつつも前向きに行動している姿が印象的だった。
何が正しい判断なのかが分からない中での決断は強い負担とストレスを患者さんに強いる。
その期間に鍼灸でできることは、「気のチカラ」をしっかり保持することと、「気の巡り」を促進させることだと考える。
(もちろん、その人の素因や状態により「血」「水」も重視する)
その結果、体のツラさ(吐き気・食欲不振・めまい・コリなど)は来ていただく中で改善できた。
当院では、いつでも寄り添って、鍼灸でできることを愚直に続けていくことを考えている。
一緒に少しでもつらい時期を並走できたとすれば幸いである。

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