男性不妊と精力減退の3タイプとは?
男性不妊と精力減退の3タイプ
男性不妊症に対しては、西洋医学的治療では有効な治療は確立されていなません。
その一方、東洋医学では男性不妊の源である「精(せい)」を補うツボや漢方薬など、男性不妊症に対して経験的にも有効な方法を持っています。
WHOの調査から不妊症の原因を男女別で見てゆくと「男性のみに原因」は約25%、「女性のみに原因」は約40%、「男女両方に原因」は約25%、そして残り10%は原因不明という内訳になっています。
このデータから男性が関係している不妊症は半数の約50%にのぼることがわかります。
つまり不妊は「女性だけの問題」として取り組むのではなく、「男性も問題」もしくは「夫婦が協力して解決すべき問題」といえるかと思います。
男性不妊の中でも、精力減退があります。
性生活の回数が非常に少ない夫婦が少なくありません。この大きな原因になっているのが精力減退です。
精力減退には、東洋医学からみると大きく3つの原因があります。
3つの原因とそれぞれへの鍼灸での対処方法を書きます。
疲労タイプ
朝早くから夜遅くまで仕事が忙しく、毎日が忙しいことで疲労感が抜けきらないで慢性化しているタイプです。
日々の生活の中でエネルギー不足になっているので、性生活のためのエネルギーが足りない状態です。
このタイプには、栄養の吸収を良くするために胃腸の働きを良くするツボを多く用います。
また、慢性疲労が出やすい背中全体のコリをとるため、背中のツボは重要になってきます。
治療後に温かく和らいだ感じが出るような治療が適していると考えます。
ストレスタイプ
仕事がプレッシャーになっていつも追われているような精神状態だったり、職場の人間関係や家族関係などのストレスで、精神的疲労が慢性化しているタイプです。もしくは不妊治療そのものがストレスになっているかもしれません。
精神的な疲れが重なり、結果、体にも影響が出て精力減退になってしまった状態です。
ストレスを減らすこと、つまりリラックス作用があるツボを多く使う治療が良いと考えられます。
あちらこちらが痛んだりこったりするのもこのタイプの人には少なくないので、そういう痛みを緩和するのも大事なケアになります。
治療後に、気持ち的にもスッキリした感じが出る治療が適していると考えます。
衰えタイプ
白髪が多い、足腰が弱い、加齢などのある人は、性機能のパワーが落ちているとみるタイプです。
誰しも年齢とともに少しずつパワーダウンしていきますが、それが少し早い状態とみます。
足腰などの下半身に力をつけていくようなツボを多く用いることで、性機能を活性化していく治療を考えます。
年齢は戻りませんが、行きすぎた消耗は回復します。
ゆっくりですが確実に充実していけるような治療を積み重ねたいです。
以上、3つのタイプがあります。
それぞれ東洋医学(鍼灸)でも対処可能ですので、活用ください。