男性不妊なら鍼灸より漢方薬を勧める【鍼灸師なのに】

男性不妊でお悩みなら漢方薬か鍼灸か?

漢方か鍼灸か

結論を最初に書きます。

男性はまず漢方薬から始めましょう。
漢方薬を飲んで3ヶ月経過して改善の兆しがなければ、鍼灸に代えましょう。
鍼灸も3ヶ月は通ってください。

鍼灸師が鍼灸院のブログで「漢方薬を第一選択肢にする」のを掲げるのはおかしな話ですが、合理的に考えるとそれがベストかな、と思います。
この結論に至る理由を書いていきます。

まずは病院からスタート

男性不妊と言っても、いくつかの種類があります。
まずは、病院で種類と原因を特定することをおススメします
原因が分かり、それが病院で解決できるのならばそちらを優先して下さい。

しかし、男性不妊の原因は「不明」のことも少なくありません。
もしくはストレスなどの心理的なものだと分かるケースもあります。
その際には東洋医学を用いることをおススメします。

東洋医学には大きく分けて「鍼灸」と「漢方薬」があります。

「どちらを用いるか?」ですが、両方を併用するのが一番のおススメになります
両方使ってもよい、と思えたら同時に開始されたらよいでしょう。

ただし、費用と手間がかかります。
1回で大きく変化がでるものではありませんので、変化を感じていただくにはある程度の継続が大切です。
併用では、費用や通院の手間の負担が大きい人も少なくありません。

今回は、どちらか片方しか受けられないけど、どちらから始めるかを考えていきます。

漢方薬局の通い方

漢方薬をもらう方法は、病院で処方される場合と漢方薬局に行く場合があります。

現在、漢方薬のいくつかは保険適応になっているので、病院でも処方されます。
しかし、処方するドクターは西洋医学の専門家ですので、東洋医学的なカラダの見方には疎いことが多いです。
漢方薬は東洋医学ですので、東洋医学的な見立てで出されたものを使う方がよいでしょう。
そうすると、漢方薬局で出してもらうことです。

漢方薬局自体はネットで検索すればいくつもあるので、気になった薬局さんに行ってみてください。

顆粒の「エキス剤(病院で処方されたりドラッグストアで売っているのはこちら)」と「生薬」があります。
エキス剤とはインスタントコーヒーのようなものですので、生薬を煮出すタイプの漢方薬が本来的です。
生薬を出すような薬局が良いですね(もちろん絶対ではありません)。

生薬が出たとすると、それを毎日煮だして飲む必要があります。
これを面倒くさいと思うかどうかになります。
「煮出して、飲む」を毎日3回(もしくは2回)。

漢方薬局には2週間に1回程度通うことになるでしょう。
「飲んでいる期間でのカラダの変化」などによって薬が変わっていきます。

漢方薬は「2週間に1回の通院と薬を毎日煮出して飲むこと」ができるかどうかです

鍼灸院の通い方

鍼灸院は基本的に通うだけです。
ペースは週1回程度。
のこりの6日間は何かしなければならないことはありません。

「週1回通う手間」がかけられるかどうかです

漢方薬と鍼灸のそれぞれの強み

漢方も鍼灸も同じ東洋医学の仲間です。
どちらも同じことができます。
ただし、やはり得手不得手のようなものはあります。

漢方薬は「胃腸などの内臓系に強い」イメージです。
消化吸収を助け、通じを良くしたり、滋養強壮の働きが強くあります。

一方、鍼灸は「コリや痛みを取り、自律神経を整える働きが強い」イメージです。
カラダの硬さや痛みを変化させることで、全身のめぐりが活性化します。

胃腸が弱く痛みやコリよりも疲れやすいタイプの人は漢方薬がより適しているでしょうし、体力はあるけど日々のストレスで肩から腰までバキバキに凝っているような人は鍼灸がより適しているでしょう。

このように患者さんの状態によっても漢方薬がよいか鍼灸がよいかに違いは出ます。

結論

漢方薬局にしろ、鍼灸院にしろ、「定期的に通えるかどうか」は大事な要素です
最短でも、週1回を3ヶ月間は続けて欲しいです。
実際、日々鍼灸院で施術している身として、男性は継続的に通うのが苦手、だと感じます。
(※もちろんまじめにしっかり通える男性もいらっしゃいます。)

週1回の継続が難しいようですと、まずは漢方薬がおススメになります。
漢方薬局なら2週間に1回で済みます。
(毎日薬を飲む手間がありますが…)

私の結論は、通う手間ひまがラクだから漢方薬から始めてみる、です

なお、どちらがより効果的かを聞かれれば、ご自身のタイプから判断するのも良いでしょう。
鍼灸に適していそうな男性不妊の人は鍼灸が第一選択でよいでしょう。
・ストレスが強い
・コリや張り、痛みが出やすい
・わりと体力的にしっかりしている
・忙しくない(定期的に通う為)

こんな人は鍼灸からが合うでしょう。

参考にしてみてください。