緑内障と慢性肩こりの鍼灸症例

緑内障と慢性肩こり

眼病症例3:緑内障

患者さま

60代 男性

初来院

2014年4月25日

お悩みの症状

緑内障

初来院までの経過

40年以上の首こり・肩こりがある。
1か月前の飛蚊症と後頭部痛が気になり、眼科に行って検査したところ「緑内障」と診断。
右目は視野欠損あるが日常生活では気づかないレベル。左目の視野は問題なし。
眼圧は23と高い。
緑内障と診断され、将来に非常に不安を感じている。

治療方針

もともと不安感を持ちやすい傾向もあり、血流が悪い体質である。
「目と肝は強い関連性がある」と東洋医学では考えられており、同時に「肝はストレスや血流にも関係」している。
ストレスや血流が悪い体質が「目の症状」を生んでいると考え、血流促進とリラックスにつながるツボを多く選ぶようにする。
また、目に血液を送るために首肩のコリが邪魔をしているので、首肩のコリの解消には力を入れることにする。
「気虚」が進むと気弱になるので、気を補うことも意識する。

治療と経過

1回目。
右「期門」「中カン」に温灸。「合谷」「曲池」「太衝」「陽陵泉」「頭のブヨブヨする部位(百会辺り)」「心兪」「肝兪(+温灸)」「腎兪」「天柱」「風池」「肩コリの局所穴」に鍼。
2回目(1週間後)。
治療後少し疲れたが翌日逆に良くなった。肩こりが日によりあったりなかったり。基本的に同様の治療をする。
半年間(1週間に1回ペース)。
定期的な眼科の検査では視野は維持。肩こりはだいぶ良い。
今後は目の予防と肩こり対策のために2~3週に1回継続通院中。

同時に治療した症状

・高血圧
・首肩こり
・疲れ

まとめ

突然の目の症状に不安になられましたが、現在はうまく付き合っていくこうという心持ちになっている。
実際に緑内障の進行はない。
肩こりや首こりが目にも悪影響があると感じていただいているので、1か月に1・2回の継続的な鍼灸を受けて体調管理をしている。
ストレスが体にも大きく影響することを実感します。
脾や腎の虚を補うようにすることで、病気に対する心構え(気の強さ)ができたように感じる。

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