夜寝ていられない腰痛の鍼灸症例
夜寝ていられない腰痛
患者さま
20代 女性
初来院
2017年11月11日
お悩みの症状
・右腰の痛み。時々右足に電気の走るようなつらさもある。
初来院までの経過
7~8年前に運動部の部活動で腰を痛めたのが始まり。
病院では「湿布とリハビリで」と言われた。
その後、2年ほど前から慢性的な腰痛になっていった。
同じ姿勢で座っていたり、夜寝ているとつらくなって起きてしまう。
腰以外にも、半年前くらいから右足に電気の走るようなつらさもでてきて不安である。
整体に通ったが良くならなかった。
治療方針
年齢的にまだ若いが腰に慢性の痛みが出ているので、東洋医学では下半身の弱さがあることを想定する。
夜間(=冷えて動かない時間帯)により悪くなあることからも、血流も悪いことがうかがえる。
それらがコリや痛みを生むと考える。
カラダの持つエネルギーアップと血流促進につながるツボを多く選ぶようにする。
また、真面目な性格で「仕事を頑張らなければ!」という想いも強く、気滞もあることが予想される。
腰にめぐる気血を活性化するためのツボを多く、そして治療時間がリラックスタイムになるよう心がける。
治療と経過
1回目。
「腹部の硬い部分」お灸。「曲池」「三陰交」「右陽陵泉」「太渓」に鍼。「心兪」「肝兪」「脾兪」に鍼+温灸。「腰の痛む部位」に電気鍼+円皮鍼。
2回目(1週間後)
治療後、足の電気様のつらさはなくなる。腰のつらさも少し改善。基本的に同様の治療をする。
3・4回目(1週間に1回ペース)。
足のつらさはゼロで経過。
腰の痛みはあるものの、少しずつ範囲が小さくなっている。
今後も腰痛対策のために2~3週に1回継続治療をお勧めする。
まとめ
「治る力」は「その病気にかかってからの時間と程度」と「その人の持つ回復力」による。
この方の場合は、年齢も若く・腰以外のつらさもなかったことから、数年はつらかった腰だったがかなり早期に改善していった。
体質的な腰の弱さはあるから、継続的なメンテナンス治療が相応しいが、プライベートでの腰痛ケアをすることで「腰の痛くないカラダ」になっていくことだろう。