不眠・情緒不安定・疲れの症例

自律神経失調症(不眠・情緒不安定・疲れ)

不眠・情緒不安定・疲れ|鎌ヶ谷市(新鎌ヶ谷)の鍼灸院

患者さま

40代 女性

初来院

2018年4月2日

お悩みの症状

情緒不安定、不眠、疲れ

初来院までの経過

妊活をしていて体外受精を数回しているがうまく行っていない。
しばらく休んでいたがまだ凍結卵があるので、良い体調の元で移植したいが体調が悪く移植できない。
3~4ヵ月前から情緒不安定になる。
2ヵ月前に身内に不幸があったり、移植したいのに体調がすぐれないことがストレスになる。
そのような状況で「不眠」が出てくる。中途覚醒型。
ほかに、首筋がスーッと寒くなる。肩から背中のコリ。食欲不振。全身の疲れなどがひどい。
生理周期も22日から27日と不安定になる。
メンタル系の薬を飲むのはいやなので心療内科などの病院にはいっていない。
鍼灸で体調を整えて、体外受精の移植にまで進みたいと来院。

治療方針

声も小さく元気がなく、以前の記憶も若干おぼつかないなど、「気血両虚」がひどい。
同時に「虚からくる肝うつ」もある。
心・肝・脾・腎と、ほぼすべての臓腑の虚がある。
お灸を多用したり、全体の刺激量をソフトにしたりする方向で臨むことにする。
補気補血作用の強いツボとリラックス効果の高いツボに軽めの刺激を行うようにする。

治療と経過

1回目。
「太衝」「内関」にお灸+円皮鍼。「期門」「三陰交」に浅く置鍼。足にホットパック。「肩のコリ部分」に散鍼。「百会」「心兪」~「腎兪」辺りに浅く置鍼。
2~4回目(2週間に1回ペース)
1週間に1回ペースを勧めるも実際に来院されるペースは2週に1回。
気分も上向きつつある(ダメな時もある)ので、眠りの状態は少しずつ改善しつつあり。
「疲れ」と「肩こり」と「足の冷え」に症状が集約しつつある。
「曲池」「太衝」「足三里」「天枢」に浅く置鍼。「関元」に温灸。「ヘソを周囲」にお灸。足にホットパック。「肩こりの部分」に軽く単刺。「背部兪穴」に浅く置鍼+温灸。
現在も継続治療中である。

同時に治療した症状

・肩こり
・腰痛
・胃がムカムカ
・冷え

まとめ

自律神経を介した心身症のケース。
ひどく消耗した様子で、どうしてそこまで消耗してしまったのかは聞き取ることができなかった。
逆に言えば気血両虚は明らかで、そこへの施術に集中する。
施術した分だけ改善がみられる。
ただし、虚はすぐには補えない(=時間がかかる)ので、こまめに・ゆっくりやっていくしかないのだが、通院間隔が若干広めで効果がどこまで出せるかは今後次第である。
同時に精神的な要素も多分に含まれているので、精神面を活性化できれば肉体面の虚も早めに改善していくかも知れないとの期待もある(逆にパターンもあり得るが…)。