新型コロナ感染拡大による不妊治療延期推奨に関して
※5/18追記。
2020年5月18日に、日本生殖医学会より新しい声明が出ました。
それについてはこちら「日本生殖医学会から不妊治療再開の声明」をご覧ください。
日本生殖医学会による声明(2020年4月1日)
新型コロナウイルス感染症に対する日本生殖医学会からの声明(2020年4月1日版)
http://www.jsrm.or.jp/announce/187.pdf
詳しくは上記リンクからPDFファイルを見てください。
【簡単に要約】
新型コロナウィルスは…、
妊娠初期の胎児に及ぼす影響は明らではない。
母体から胎児へ感染するかは不明である。
妊婦が感染するリスクが高いとはいえない。
しかし一方、妊婦は…、
重症化の可能性が指摘されている。
感染してしまった際に使える治療薬が禁忌かもしれない。
結果…、
新型コロナ感染が落ち着くか、妊娠時に使用できる薬が開発されるまでは、不妊治療の延期を患者さんに提示していただくよう推奨する。
不妊専門病院の動き
不妊専門病院もこの声明には賛否両論のようですが、おおむねこの声明に基づいて「不妊治療の制限」を始めるところもあるようです。
●新鮮でも凍結でも胚移植はしばらく延期
●採卵した卵子は受精後すべて凍結する
●採卵自体もしばらく延期 or 採卵のみは継続
●タイミング治療・人工授精治療も延期
病院・クリニックにより微妙に違いがあるので、かかりつけの病院の方針を確認ください。
今まで患者さんに聞いた情報では、(コロナ感染予防は厳しくなっているのは当然として)不妊治療自体は今までと変わらずに行う(胚移植も含め)クリニックもあるようですので、本当にこれは病院(クリニック)単位で異なるようですね。
不妊治療お休み中の鍼灸はどうする?
病院(クリニック)が不妊治療を中断するとしても、そのような中、鍼灸は受けた方が良いのでしょうか?
まず最初に。
「感染する確率を減らす=家から出ない」という意味では鍼灸院への来院も控える方が良いのかもしれません。
ですので、外出へのご不安や鍼灸院に来ることへのご不安があるようでしたら、今の時期は鍼灸もお休みとしてください。
不安を抱えながら通院するものではありません。
ただ鍼灸院は医療として休業要請の対象外の職種ですので、鍼灸の役割をポジティブにとらえていただけるようであれば、鍼灸を受けてください。
妊活での鍼灸の目的は「体づくり」です。
妊娠しやすいカラダを作るために鍼灸を使ってほしいです。
【妊娠しやすい体の例】
- 生理痛がない
- 生理周期が安定
- 基礎体温がキレイに2層
- 月経前症候群がない
- 疲れがない
- 冷えがなく温かい
- 血流が良い
- ストレスが少ない
- 快食
- 快眠
- 快便
…以上がそろう完璧な状態は難しいとしても、「今より少しでも健康レベルが向上した体」は目指せます。
妊活鍼灸は、そのような体づくりをしていくのが目的になります。
これを、子宝体質になる、と言ったりします。
ただし、鍼灸を受け始めてすぐに大きく変化するわけではありません。
体質的なものはゆっくりな変化ですので、どうしても継続的な施術が重要です。
体づくりはいつでも行うことができます。
病院の不妊治療がお休みの時だからこそ、「体づくり」という東洋医学的なアプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか?
なお、今後の新型コロナ感染の拡大具合によっては、鍼灸院も休院になる可能性もあります。
状況は刻々と変化していますので…、正直どのように展開するかは不透明です。
院自体が休みになるような場合は、今言ったような鍼灸院での体づくりも行えませんが、その際は「お家で出来るセルフ灸」などで対応していただけるようご指導もしたいと考えています。
鍼灸は、心身が健康になるためのアプローチですので、鍼灸院でもお家でも継続していってほしいです。
新型コロナに関する当院の他の記事
https://hot-acu.com/2020/03/02/covid19_taisaku/