PMS(月経前症候群)でのむくみに効くツボ
PMS(月経前症候群)でのむくみに効く対策・ツボ
生理が始まる10~7日前頃に起こる、心と体のさまざまな不調のことをPMS(月経前症候群)と言います。
生理が始まると自然に消えたり、軽くなるのが特徴です。
この不快な症状に悩まされている女性は少なくありません。
当院にも、PMSによるむくみや不調で来院される方が多くいらっしゃいます。
西洋医学と東洋医学の両方の視点からPMSとむくみの関係を掘り下げ、具体的な対策と当院の鍼灸治療について詳しく解説いたします。
この記事を通して、PMSの根本的な改善と、ご自身でできるセルフケアの方法を知っていただき、健やかな毎日を送るためのお手伝いができれば幸いです。
PMSとは?その原因とむくみの関係
西洋医学的には、PMSの原因はまだはっきりと特定されていません。
しかし、ホルモンバランスの変動、特に排卵から生理前にかけて分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の急激な変化が、PMSの症状を引き起こす要因の一つと考えられています。
黄体ホルモンは、妊娠の準備のために子宮内膜を維持する働きがありますが、同時に体内の水分を保持する作用もあります。
そのため、この時期は体に水分がたまりやすく、むくみや体重増加を感じやすくなるのです。
この水分貯留が、PMSの様々な症状、例えば乳房の張りや痛み、頭痛、体の重だるさ、下腹部の違和感などを引き起こしていると考えられています。
水分が乳房に過剰に蓄積すれば張りや痛みを感じ、頭部に影響すれば頭痛を引き起こす可能性があります。
また、全身の水分バランスが崩れることで、倦怠感や重だるさ、下腹部の膨満感といった不快な症状が現れるのです。
東洋医学では、これらの変化を「水滞(すいたい)」、つまり「水まわりが悪い」状態と捉えます。
体内の水分の巡りが滞り、必要な場所に水分が届けられず、余分な水分が体内に溜まっている状態です。
これは、気(生命エネルギー)、血(血液)、水(体液)のバランスの乱れによって引き起こされると考えます。
とくに、脾(消化器系)の機能低下は水分の代謝に大きく影響し、むくみの原因となりやすいと考えられています。
むくみの対策3選 ~日常生活でできること~
PMSによるむくみは、生理周期に伴う自然な現象とも言えますが、日常生活の中でその負担を軽減する方法はたくさんあります。
以下の3つのポイントは、ご自身で簡単に取り組めるセルフケアとして、ぜひ実践してみてください。
1)疲れないように ~休息と質の高い睡眠を確保する~
体が水浸しのような状態ですから、排水が少しでもうまくいくように体力を温存しておくことが大切です。
排水機能は、体が疲れているとうまく機能しません。
十分な休息と質の高い睡眠は、体の回復力を高め、水分の代謝をスムーズにするために不可欠です。
睡眠時間の確保:
毎日同じ時間に寝起きし、7~8時間の睡眠時間を確保するように心がけましょう。
リラックスできる環境:
寝室の照明を暗くしたり、アロマを焚いたりするなど、リラックスできる環境を整えましょう。
就寝前の過ごし方:
就寝前にカフェインやアルコールを摂取するのは避け、軽いストレッチや読書など、リラックスできる過ごし方をしましょう。
2)冷えないように ~体を温める生活習慣を意識する~
水分はもともと冷えやすい性質を持っています。
PMSの時期は、いつも以上に体が冷えている状態と言えます。
体が冷えると血行が悪くなり、水分の代謝も滞ってしまい、むくみを悪化させる原因となります。
温かい飲み物を摂る:
冷たい飲み物ではなく、白湯やハーブティーなど、温かい飲み物を積極的に摂るようにしましょう。
体を温める食材を摂る:
生姜、ネギ、ニンニクなど、体を温める食材を食事に取り入れるようにしましょう。
入浴で体を温める:
シャワーだけでなく、湯船にゆっくり浸かることで、体の芯から温めるようにしましょう。入浴剤を使用するのもおすすめです。
服装に注意する:
薄着は避け、腹部や足首など、冷えやすい部分を重点的に温めるようにしましょう。
3)食べ過ぎないように ~胃腸に優しい食生活を心がける~
東洋医学では、水分の代謝に大きく関わる臓器として、脾(消化器系)を重視します。
食べ過ぎて胃腸に負担をかけると、水分の代謝がうまく行われなくなり、むくみを引き起こしやすくなります。
腹八分目を心がける:
満腹になるまで食べるのではなく、腹八分目を心がけ、胃腸への負担を軽減しましょう。
消化の良いものを食べる:
揚げ物や脂っこいものなど、消化に時間のかかる食べ物は控えめにし、野菜や魚など、消化の良いものを中心に摂るようにしましょう。
よく噛んで食べる:
よく噛んで食べることで、消化を助け、胃腸への負担を軽減することができます。
食事の時間を規則正しくする:
不規則な食生活は胃腸の働きを乱す原因となります。できるだけ毎日同じ時間に食事を摂るように心がけましょう。
これらの対策に加えて、適度な運動も水分の代謝を促進し、むくみの改善に効果的です。
ウォーキングや軽いジョギングなど、無理のない範囲で運動を取り入れてみましょう。
むくみに効くツボ
PMSによるむくみに対しては、以下のツボ(経穴)が効果的です。
セルフケアとしてお灸をして頂くのおススメです。
水分(すいぶん):
おへその上に親指をおき、そこから親指1本上がったところが水分です。
体内の水分代謝を調整する重要なツボです。お腹に位置し、余分な水分の排出を促します。
陰陵泉(いんりょうせん):
水分の代謝を調整し、むくみを改善する効果があります。足の内側に位置し、脾経の経絡に属しています。
三陰交(さんいんこう):
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。
肝・脾・腎の三つの経絡が交わるツボで、女性特有の症状に効果を発揮します。足の内側に位置し、血行促進やホルモンバランスの調整に役立ちます。
これらのツボにお灸を用いて刺激することで、体内の水分代謝を改善し、むくみを解消していきます。
鍼灸治療でPMSのむくみを根本から改善
生活習慣の改善やセルフケアのお灸もぜひトライしてほしいですが、より根本的な改善をご希望の場合は、鍼灸院での施術がおススメです。
当院では、東洋医学に基づいた鍼灸治療でPMSのむくみを根本から改善することを目指しています。
問診では、患者様の症状を丁寧に伺い、脈診、舌診、腹診などの東洋医学的な診察法を用いて、体質や症状の原因を詳しく見極めます。
当院の鍼は髪の毛ほどの細さで、痛みを感じにくいものを使用しており、お灸も温かく心地よい刺激で、熱いと感じることはほとんどありません。
当院では、体質改善を重視した施術を行っており、PMSの根本原因にアプローチすることで、症状の再発を防ぎ、健康な状態を維持することを目指しています。
また、鍼灸治療だけでなく、日常生活での注意点や食生活のアドバイスなども行い、患者様の健康をトータルでサポートいたします。
PMSによるむくみでお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
丁寧な問診と東洋医学に基づいた鍼灸治療で、皆様の健康をサポートさせていただきます。
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