【症例】めまいと高血圧による自律神経失調症|50代女性が3回の鍼灸治療で改善

【柏】50代女性の急なめまい・血圧の乱れが3回で改善した鍼灸症例

めまい
※本記事は国家資格(はり師・きゅう師)を保有する院長が執筆しています。
※当院の実際の症例に基づきますが、患者様のプライバシー保護のため、個人が特定されないよう一部情報を変更して記載しております。
※効果には個人差があります。


突然のめまいや血圧の急上昇、顔のほてりや発汗などの症状は、自律神経の乱れと深く関係していることがあります。

病院で検査を受けても異常が見つからず、「原因がよく分からないまま不調が続いている」という方も少なくありません。

今回は、めまいと高血圧に悩まされていた50代女性の症例をご紹介します。
血液検査では異常がなく、漢方薬や点滴でも症状の変動が続くなかで鍼灸治療を開始。
東洋医学の視点から体質や症状を丁寧に分析し、心身全体のバランスを整える施術を行いました。

めまいや自律神経の不調でお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。

患者さまの情報と経緯

年齢・性別・お住まい:
50代 女性・柏市在住

鍼灸院に来るまでの経緯:
4年前にもクラクラするめまい・高血圧という同様の症状がありました。
当時は3日間ほどで自然に回復しました。

不眠、血圧高め、坐骨神経痛、慢性蕁麻疹、痰が絡むなどの慢性的な症状があります。
複数の医療機関を受診中です。

1週間前の昼頃から気分が悪くなり、顔のほてり、発汗、血圧上昇(197/130、脈拍120)などの症状が出現しました。

その後、血圧は一時的に落ち着いたものの、食欲不振が続いています。

病院を受診し、血液検査では異常なしと診断されました。
点滴と漢方薬の処方を受けるも、症状の変動が激しく、横になっている方が楽な状態が続いています。

肩こりも強く、体力も低下気味とのこと。

この患者様は、複数の慢性的な疾患を抱えており、今回の症状もその影響を受けている可能性がありました。
とくに、4年前にも同様の症状を経験していることから、体質的な要因も考慮する必要がありました。

この人を東洋医学ではどうみるか?

東洋医学では、心身のバランスの乱れが病気の根本原因と考えます。
今回の患者様の症状を東洋医学的に考察すると、以下の病証が考えられました。

心血虚(しんけっきょ):
「心」は血を主り、精神活動を司ると考えます。血の不足により、めまい、不眠、精神不安などの症状が現れます。

脾虚湿生(ひきょしっせい):
「脾」は飲食物を消化吸収し、全身に栄養を運ぶ役割を担います。
脾の機能が低下すると、体内に余分な水分(湿)が溜まり、めまい、食欲不振、痰などの症状を引き起こします。

気滞上亢(きたいじょうこう):
ストレスや精神的な緊張により、気の流れが滞り、上半身に気が過剰に上昇する状態です。
これにより、高血圧、顔のほてり、イライラなどの症状が現れます。

これらの病証が複合的に関与していると判断し、心身全体のバランスを整える治療を行うことを決定しました。

治療方針

上記の東洋医学的考察に基づき、以下の治療方針を立てました。

心血を補う:
血を補い、精神を安定させることで、めまいや不眠の改善を目指します。

脾の機能を高める:
消化吸収機能を高め、体内の余分な水分を取り除くことで、めまいや食欲不振、痰の改善を目指します。

気の流れを整える:
気の滞りを解消し、上半身に上昇した気を下げることで、高血圧や顔のほてりの改善を目指します。

これらの治療方針に基づき、鍼灸治療と温灸を組み合わせて行いました。

治療内容と実際の経過

1回目:
仰向けで、 「中封」「太谿」「足三里」「合谷」「曲池」に置鍼をし、「中脘」に棒温灸のちお灸を施しました。足先にホットパックを当て温めました。
うつ伏せで、「風池」「心兪」「肝兪」「腎兪」に置鍼、「胸椎4番辺り」「命門」に棒温灸をしました。

2回目(4日後):
1回目の治療後、一時的に血圧が上昇したことがあったものの、その後めまいは改善傾向とのことです
仕事の疲れが見られたため、1回目と同様の施術に加え、腹部への温灸を増やし、「曲池」を「内関」に変更し鍼のあとに円皮鍼を貼りました。

3回目(6日後):
めまいはほぼ消失しました
不眠や坐骨神経痛は残存しています。

2回目と同様の施術を行い、めまいが一番の悩みでそれが改善したため、患者さまと相談のうえ、鍼灸治療は一旦終了としました。

3回の治療で、患者様の主訴であっためまいはほぼ消失しました。
これは、鍼灸治療が急性の症状に対して迅速な効果を発揮することを示す好例と言えるでしょう。

鍼灸師としての感想とまとめ

今回の症例は、めまいと高血圧を主症状とする自律神経失調症に対して、鍼灸治療が比較的短期間で効果を発揮したケースでした

東洋医学では、症状そのものだけでなく、その背景にある体質や全身のバランスの乱れを重視します。
今回も、めまいだけでなく不眠や食欲不振、慢性的な不調を含めて総合的に捉えたことで、症状改善につながったと考えています。

もちろん、高血圧やめまいには様々な原因があり、医療機関での検査や治療が最優先です。
そのうえで、検査では異常が見つからない不調や、自律神経の乱れが関与すると考えられる症状に対して、鍼灸が選択肢の一つとなる場合があります。

当院では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた施術を行い、心身のバランスを整えるお手伝いをしております。

めまい、不眠、動悸、ほてりなどの自律神経症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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