5月の不調と東洋医学|「五月病」はなぜ起きる?
5月の不調と東洋医学での対処法

ゴールデンウィークが明け、気候も暑いくらいの日も増えてくる季節になりました。
このGWが明ける頃になると「なんだか体が重い」「気力が湧かない」「食欲が落ちた」といった不調を感じる方は多いものです。
世間ではよく「五月病」と呼ばれますね。
鍼灸院のある、ここ千葉県鎌ケ谷市でも、本来は陽気が心地よいこの季節に、心身の疲れが一気に表面化します。
「心の問題」「ただの気のせい」と捉えがちですが、東洋医学では明確な理由があります。
当院にも、30代から50代の、仕事に家事に育児にと日々奮闘されている女性が多く来院されます。
「心の問題だから、気合で乗り切らなきゃ」と無理を重ねていませんか?
じつは、東洋医学の視点から見ると、5月の不調は単なる「甘え」や「心の問題」ではなく、明確な体内のSOSサインなのです。
今回は、5月に起こりやすい心身の不調と、それを東洋医学でどう改善するかを解説していきます。
頑張りすぎた4月の疲れが、5月に出る理由

東洋医学では、春から夏にかけて「陽気(体を活動させるエネルギー)」がどんどん強くなると考えます。
とくに5月は、日照時間が長くなる・気温が上がる・植物が急成長するなど、自然界のエネルギーが最も伸びる時期です。
5月は二十四節気の「立夏(りっか)」を迎える時期です(例年5月5〜6日頃)。
人間も自然の一部です。
そのため体も、活動量が増える・社会生活が活発になる・エネルギー消費が増えるという状態になります。
このように陽気が最も伸び、万物が活発になる一方で、4月の新年度スタートやGWの慌ただしさで蓄積した疲労が一気に出ます。
これを東洋医学では「気・血の不足」と捉えます。
東洋医学では、人間の生命エネルギーである「気(き)」と、体に栄養を巡らせる「血(けつ)」のバランスを重視します。
活動に必要なエネルギーが消耗し、体全体のバランスが崩れるのです。
とくに影響を受けやすいのが「肝」「心」「脾」の3つ。
東洋医学で紐解く「五月病」のメカニズム

東洋医学では、春から初夏にかけて「肝(かん)」という臓器(自律神経や感情のコントロールを司る機能)が活発に働く時期と考えます。
しかし、4月からのストレスや疲労で「肝」の働きがピークに達しオーバーヒートを起こすと、今度は胃腸などの消化器系を司る「脾(ひ)」を攻撃してしまうという法則があります。
さらに「心」も関わるため、抑うつ感や情緒の不安定さも現れます。
気候が良いのに体が重い…、これが東洋医学的な「五月病」の正体です。
この時期に以下のような症状が出やすいのはこのためです。
■肝の不調
抑うつ感、イライラ、めまい、ため息が増える
■脾の不調
食欲低下、胃もたれ、強い倦怠感(体が鉛のように重い)
■心の不調
夢見が悪い、情緒の不安定さ
「心」「肝」「脾」がダメージを受けている状態ですので、マッサージで表面の筋肉を揉みほぐすだけでは、根本的な解決には至りません。
5月を乗り切るための「3つの養生法」
東洋医学では「未病を治す」のが基本です。
症状が出る前に体を整えることが大切です。
ご自宅でできる東洋医学的なケア(養生法)をご紹介します。
■規則正しい食事で「脾」を労わる
胃腸の負担を減らすため、暴飲暴食を避け、よく噛んで腹八分目を心がけましょう。
■「自然な甘味」を適度に摂る
東洋医学において「脾」は甘味を好むとされています。
ただし、白砂糖たっぷりのお菓子ではなく、サツマイモ、カボチャ、お米など、自然な食材の甘味を摂ることで、胃腸の働きを優しくサポートします。
■無理な予定を減らし「気」を養う
この時期は、休日だからといって予定を詰め込むのは禁物です。
「何もしない時間」を意識的に作り、消耗した「気」をチャージしてください。
5月の不調に効く代表的なツボ(経穴)

セルフケアにも使える代表的なツボを3つご紹介します。
ツボ押しでも、セルフお灸でも良いので、活用してみてください。
■太衝(たいしょう)
足の甲にあります。足の親指と人差し指の骨が交わる所です。
「肝」の経絡の原穴(げんけつ)であり、全身の滞った「気」を巡らせる作用が極めて高いツボです。
4月からのストレスでオーバーヒートした肝の高ぶりを鎮め、イライラ、抑うつ感、めまい、不眠といった自律神経の乱れを直接的に整えます。
■足三里(あしさんり)
膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指を置き、指幅4本揃えて小指が当たっているところにあります。
「脾(胃)」の経絡を代表するツボです。
肝の攻撃を受けて弱った胃腸の働きを立て直し、生命エネルギーである「気・血」を生成します。食欲低下や、体が鉛のように重いといった強い倦怠感を改善し、免疫力を引き上げる上で不可欠です。
■三陰交(さんいんこう)
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。
「肝」「脾」「腎」の3つの陰経が交差する極めて重要なツボです。
30代から50代の女性に多い冷え、生理不順、更年期に伴う揺らぎなど、婦人科系の基盤を整えながら、5月に不足しがちな血を補います。
当院のアプローチ:心と体を同時に整える本格鍼灸

5月の不調は「気の持ちよう」ではありません。
多くの場合、4月の疲れが体に残っている状態です。
・最近なんとなく体が重い
・気分がすぐれない
・胃腸の調子が悪い
このような状態が続く場合は「体のバランス」が崩れている可能性があります。
鍼灸院での本格的な鍼灸で、心身を整えるお手伝いができれば嬉しく思います。
ご自身での養生だけではなかなか抜け出せない強い倦怠感や自律神経の乱れには、鍼灸治療が非常に有効です。
当院は、鎌ヶ谷市でも唯一の「鍼とお灸の専門院」です。
「誰かに話を聞いてほしい」「病院の検査では異常がないと言われたけれど辛い」
そんなお悩みや不安を、どうぞそのまま吐き出しにいらしてください。
鍼とお灸で体と心を整え、あなたがまた元気に、笑顔で日常を送れるよう全力でサポートいたします。
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