基礎体温がストレスなのですが?|鍼灸師がお答えします

基礎体温がストレスなのですが?

基礎体温の悩み

不妊でお悩みの方にとって、「基礎体温」は気になるキーワードの一つかもしれません。

インターネットや雑誌で様々な情報が飛び交い、「何を信じればいいの?」と混乱してしまう方も少なくないでしょう。
当院にも、「基礎体温がガタガタで不安」「測るのがストレスになってきた」といったお悩みを抱えた方が多くいらっしゃいます。

今回は、基礎体温について解説し、不妊と体質改善についてお話したいと思います。
結論は「ストレスならはからなくて良い!」です

この記事を通して、少しでも心が軽くなり、前向きな気持ちで妊活に取り組んでいただけることを願っています。

基礎体温とは?

BBT

基礎体温とは、生命維持に必要な最小限のエネルギーしか消費していない、安静状態の体温のことです。
たとえば風邪を引いた時などに測る体温(一般体温)は、活動時の体温変化を示しているため、基礎体温とは異なります。

基礎体温を測ることで、女性ホルモンの変化に伴う体のリズムを知ることができます。
具体的には、排卵の有無や、ホルモンバランスの状態などを推測する手がかりとなるのです。

正しい基礎体温の測り方

基礎体温は、正しい方法で測らなければ正確なデータを得ることができません。

婦人体温計を使用する:
一般的な体温計は小数点以下1桁までしか測定できませんが、基礎体温計は小数点以下2桁まで測定できるため、微妙な体温の変化を捉えることができます。

起床後、体を動かす前に測る:
寝返りを打つ前の、できる限り安静な状態で測定します。

舌下で測る:
口を開けて舌の裏側の付け根に体温計を当て、口を閉じて測定します。

毎日同じ時間に測る:
時間がずれると体温に影響が出るため、できる限り毎日同じ時間に測定するようにしましょう。

正常な基礎体温のパターンとは?

正常な基礎体温は、低温期と高温期の二相に分かれています。

低温期:
生理開始日から排卵日まで。卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響で体温が低くなります。

高温期:
排卵日から次の生理開始日まで。黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で体温が高くなります。

理想的な基礎体温のパターンは以下の通りです。

低温期と高温期の差が0.3℃以上ある:
明確な二相性が見られることが重要です。

高温期が10日以上続く:
黄体機能が正常に働いているかどうかの目安となります。

高温期の途中で急な体温低下がない:
ホルモンバランスが安定している状態です。

低温期から高温期への移行が3日以内:
スムーズな排卵が行われていることを示します。

生理周期は25日から38日:
正常な月経周期の範囲です。

ただし、これらの数値はあくまで目安であり、個人差があります。
多少の変動があっても、必ずしも異常とは限りません。

基礎体温を測る目的

基礎体温を測る目的は大きく分けて二つあります。

自分の体を知るため:
基礎体温の変化から、冷えの状態やホルモンバランス、自律神経の乱れなどを推測することができます。

妊娠しやすい時期(排卵日)を知るため:
排卵日は基礎体温が最も低くなる日、または低温期から高温期に移行する日の前日と言われています。

東洋医学的に基礎体温からわかること

東洋医学では、体を「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(体液)」のバランスで捉えます。
基礎体温の変化は、これらのバランスの乱れを反映していると考えます。

低温期が低い場合:
「陽虚(身体を温める力が不足した状態)」や「血虚(血液の不足)」が考えられます。
冷えを感じやすい、疲れやすい、顔色が悪いなどの症状が現れやすいです。

高温期が短い場合:
「腎虚(生殖機能やホルモンバランスを司る腎の機能低下)」が考えられます。
腰痛、頻尿、めまいなどの症状を伴うことがあります。

体温の変動が大きい場合:
「気滞(気の流れが滞った状態)」や「肝鬱(ストレスによる肝の機能低下)」が考えられます。
イライラ、不安、不眠などの症状が現れやすいです。

このように、基礎体温は単なる数値ではなく、体質や体調を読み解くための重要な情報源となるのです。

基礎体温を測る必要性

ストレス緩和

結論を繰り返します。
「ストレスを感じるなら無理は禁物」です。

「基礎体温を測らなければいけない」と思っている方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。
とくに、測ることでストレスを感じてしまう場合は、無理に続ける必要はありません。

妊活において、ストレスは大敵です。
ストレスはホルモンバランスを乱し、自律神経の働きを低下させる可能性があります。

排卵日を知る方法は、基礎体温以外にもいくつかあります。

排卵検査薬:
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の量を測定することで、排卵日を予測できます。

病院でのタイミング指導:
超音波検査などで卵胞の発育状態を観察し、排卵日を特定します。

これらの方法を併用することで、より正確に排卵日を把握することができます。

基礎体温でわかる情報も少なくないのですが、ストレスを抱えながらでは、はかり続けるデメリットの方が大きいです。
他の方法で排卵のタイミングは分かるし、病院にも言っていれば検査データからも多くのことが分かります。

苦しい思いをしてまではかり続ける必要はないです。

不妊鍼灸のご案内

東洋医学的にも、問診や舌や脈の状態などからも、その人の体質を知ることはできます。

当妊活でお悩みの方に、院では、東洋医学に基づいた丁寧な問診と検査(脈診、舌診、腹診など)を行い、患者様一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの鍼灸施術を提供しています。

不妊の原因は様々ですが、東洋医学では「気血水」のバランスの乱れ、特に「冷え」と「ストレス」が大きく関わっていると考えます。

全身のツボ(経穴)を刺激することで、これらのバランスを整え、体質改善を促します。

とくに以下の事に力を入れています。

冷えの改善:
お灸で体を温め、血行を促進します。

ストレスの緩和:
鍼で自律神経の働きを整え、心身のリラックスを促します。

ホルモンバランスの調整:
関連するツボを刺激することで、ホルモン分泌を正常化します。

当院の鍼は痛くなく、お灸も熱くありません。心地よい刺激で、心身ともにリラックスしていただけます。

もし、あなたが不妊でお悩みなら、一人で抱え込まずに、ぜひ当院にご相談ください。
私たちは、あなたの笑顔のために、全力でサポートさせていただきます。

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