二人目不妊、仕事と育児の疲れが強い鍼灸症例

二人目不妊、仕事と育児の疲れが強い

不妊症例3

患者さま

30代 女性

初来院

2016年1月6日

お悩みの症状

二人目不妊

初来院までの経過

一人目の妊活を開始後、1年間自分たちでタイミングをとるも良い結果にならず婦人科病院に行く。
黄体ホルモンが少ないとの検査結果で、タイミング指導後にホルモン補充をしていく提案を受け治療開始。
5ヶ月ほど経ち妊娠。一人目のお子さんを通常分娩にて出産。
子供が1歳になったのを機に二人目の妊活開始。
1年間は自分たちでタイミングを取るも成果が出なかったので病院に行き、前回同様「タイミング指導+黄体ホルモン補充」で治療開始。
4ヶ月後に妊娠が分かるも8週で流産し、その影響で体調とメンタルも不調になり一旦治療中止。
半年ほど休んで転院して治療再開。人工授精にステップアップ。
人工授精を続けるつもりでいるが、病院へ通うストレスもある。
病院だけでない治療もしたく鍼灸院に来院。
肩こり・腰痛・疲れ・冷えのぼせがある。

治療方針

慢性の肩こりがつらく、仕事・育児・家事などを行う日々に疲れ感もあるとのことで、気虚+気滞血オはある。
現代医学的に言うと自律神経失調傾向もあり、施術中はリラックスできるような時間を心がける。
腎虚を補いつつ、血流促進とリラックスにつながるツボを多く選ぶようにする。
肩こりの改善はリラックスにつながるので、首肩のコリの解消には力を入れることにする。

治療と経過

1回目。
「関元」に温灸+お灸。「肓兪(臍外5分)」「合谷」「内関」「太衝」「三陰交」「心兪(+温灸)」「膏肓」「脾兪」「腎兪」「次リョウ」「肩コリの局所穴」に鍼。足にホットパック。
2回目以降(1~2週間に1回ペース)。
その時その時の不調に合わせ配穴は多少変えるも、大きくは同様の治療を継続。
1ヶ月ほど経ち腰痛は改善したので、その後は「婦人科系」「肩こり」「疲労」などが大きな主訴になる。
婦人科は通院可能であれば排卵チェック+人工授精を繰り返す。
1年が経過し、AMHの数値の低さなども指摘され体外受精にステップアップすることに。
初回の採卵で1個取れ、胚盤胞で凍結。
その凍結卵を移植し、無事着床し、妊娠反応陽性に。
ちょうど鍼灸開始より1年半が経過。

同時に治療した症状

・首・肩のコリと痛み
・腰痛
・冷えのぼせ
・疲れ

まとめ

フルタイムの共働き世帯の二人目不妊ということで、日々の負担が大きいことを感じた例。
疲れやストレスなどが溜まりやすいのを抜く感じで鍼灸を行ったので、「ここに来るのが気分転換になる」「疲れが取れる」などと言っていただけた。
腰痛は早期に改善したので、腎虚は予想よりは少なかったようだが、気滞血オは結構強かった。
ご懐妊まで1年半の時間がかかった。
これ自体は当院の妊活鍼灸の中では遅い部類になるが、最終的に良い結果につながって良かった。
平均的には6~7か月での好結果が多い。