風邪・インフルエンザ予防のツボ
西洋医学でのカゼとは
カゼは多くがウィルスが原因で起こります。
※現在(2020年2月)、連日のように新型コロナウィルスの報道がなされていますが、このウィルスもカゼの一種です。
ウイルスは数も多く変異も繰り返すため、基本的には根本治療できる薬はありません。
(インフルには抗インフルエンザ薬があります。)
カゼをひいて処方される西洋薬は、のどの痛みや鼻水、発熱などの症状を緩和させるためだけのものです。
最終的にウィルスを退治するのは自分の体がもっている「免疫力」で、それを側面で応援するのが西洋薬の役目です。
(新型コロナウィルスへの対処も同様ですね。)
東洋医学での風邪とは
風邪(カゼ)は、冬の乾燥した寒い時期になりやすいです。
東洋医学は2千年前からありますので、(当然ウィルスや細菌の存在は知りませんでしたが)独自の解釈モデルを持っていました。
それは「風邪(ふうじゃ)」や「寒邪(かんじゃ)」などと呼ばれる邪気の概念です。
薄着で歩いていて背筋がぞくぞくして、カゼをひいたことはありませんか。
東洋医学では外から邪気が体に入り込み、カゼ症状を引き起こすと考えます。
邪気には寒、風、湿、熱、燥などがあります。
「ぞくぞく型」は、寒と風の邪気が背中から入り込んで起きた、と考えます。
もちろん、邪気がやってきても自分の「元気」が強ければ邪気には侵されないと考えていますので、疲れやストレスなどで心身が弱っている時に邪気に当たって起こります。
このような解釈モデルがありますので治療モデルもあります。
邪気を払い元気を補うことで、病気と闘うチカラ(=免疫力)を活性化しようという考え方です。
たとえばご家族やお子さんがカゼをひいてしまったら、西洋薬だけでなく、東洋医学を併用してみてはいかがでしょうか。
東洋医学の強みは「予防」
東洋医学では「自分の持つ治癒力(=病気と闘うチカラ)を高い状態にしておけば病気にはかかりづらい」という考えを持っていますので、その知恵は主に「予防」に活用したいです。
もちろん、罹ってしまった後にも活用してほしいのですが、罹る前から罹りはじめに効果が強い印象を持っています。
漢方薬と鍼灸が東洋医学の柱ですが、今回は鍼灸のツボをご紹介します。
カゼ予防のツボです。
先ほども書いたように、カラダの元気を維持しつつ風邪を払う、に適したツボをご紹介します。
(なるべくセルフケアで継続しやすいように少数に絞りました)
・足三里(お灸)
・合谷(お灸)
・大椎から風門あたり(ドライヤーかホットパック)
お灸は、1日1回、5分から10分で済みますので継続しやすいです。
ドライヤーも1分程度ですので、髪をとかす際にでもお試しください。
(ホットパックを使う場合は、レンジで温める製品がドラッグストアなどで売られています。)
お灸の道具は「せんねん灸」が一番手に入れやすいでしょう。
初めてのお灸であれば、熱さの程度は一番弱い「竹生島(色は緑)」を選ぶと良いでしょう。
竹生島は「煙の出るタイプ」ですが、「煙の出ないタイプ」のせんねん灸もあります。
【せんねん灸の使い方】
せんねん灸については以前動画を撮ったのでご紹介します。
以下、おススメするツボの案内は、せんねん灸さんのサイトから抜粋しました。
足三里
ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところが足三里です。
合谷
親指と人さし指の骨がまじわったところから、やや人さし指よりのへこみが合谷です。
大椎から風門あたり
イラストのあたりをドライヤーで温めます。全体がポワーッと赤くなり、温まった感が出るくらい(やけどには注意)。ホットパックを当ててもよいです。
まとめ
現在日々、新型コロナウィルスの報道が盛んです。
早く収束してほしいものですが、市井の我々ができるのは、罹らないようにする努力と罹った後になるべく早く治るような努力です。
「新型」のウィルスとは言うものの、インフルエンザウィルスなどと予防対策は同じでよいと思います。
最後に基本的な備えについて書いておきます。
・健康管理(ストレス発散・たっぷり睡眠・腹八分・しっかりお通じで抵抗力を高める)。
・人が多く集まる場所はなるべく避ける。
・こまめに石けんを使った手洗い。
・アルコールを含んだ消毒液で手を消毒するのも効果的。
・咳エチケット。
・部屋の湿度も保つように。
元気で過ごしましょうね!