大寒|鍼灸師が教える二十四節気の健康法
大寒の今できる健康法について
「大寒(だいかん)」は、二四節気の24番目で、一年で最も寒さが厳しい時期で、1月20日から2月2日まで続きます。
※2025年は2月2日まで。
この時期は冷えから体を守り、気血の巡りを良くすることが大切です。
温かい食事や適度な運動、足湯などで体を温めましょう。
また、春への準備期間でもあるため、体調を整えて免疫力を高める工夫が必要です
大寒の頃に起こりうる心身の不調
大寒の時期は寒さが最も厳しく、冷えによる体調不良が起こりやすい時期です。
消化機能が低下しやすいため、胃腸の不調や便秘、下痢をする方も増えます。
寒さは「心(メンタル)」にも影響を与えます。
気分が沈みやすいこともあるため、注意が必要です。
免疫力が下がりやすく、風邪やインフルエンザなどの感染症にもかかりやすい時期です。
とくに高齢者や冷え性の方、慢性疾患を持つ方は、この時期の冷えが症状を悪化させる可能性があります。
冷えから身を守り、体を温める生活習慣を守ることが重要です。
大寒ころの不調を避ける健康法
大寒の時期に心身の不調を回避するには、日常生活の中で冷え対策を徹底することが重要です。
以下の健康法を取り入れてみましょう。
体を温める食事
体を温める食事を意識しましょう。
根菜類(大根、にんじん、ごぼうなど)や生姜、ねぎなどの食材を取り入れた温かいスープや鍋料理が効果的です。
また、シナモンやクミンといったスパイスも体を内側から温める助けになります。
飲み物では白湯やハーブティーをこまめに摂ることで体の内側から潤いを保てます。
生野菜は避け、温かい飲み物や調理済みの食材を選びましょう。
適度な運動
寒さで動きが少なくなりがちな冬こそ、運動で血流を促進します。
寒い時期でも無理なく続けられる室内ストレッチやヨガがおすすめです。
十分な休息と光を浴びる
早寝早起きを心がけ、日中にできるだけ日光を浴びる時間を作りましょう。
これによりセロトニンの分泌が促され、気分が安定します。
曇りの日でも外に出る習慣をつけることが大切です。
衣類で冷え対策
首元や足元をしっかり温めることが重要です。
マフラーや厚手の靴下、レッグウォーマーを活用し、冷えを防ぎましょう。
入浴では、38~40度のぬるめのお湯に15分程度浸かることで、体がリラックスし、血流が促進されます。
免疫力の強化
ビタミンやミネラルを豊富に含む食材を取り、栄養バランスを整えましょう。
また、ストレスを減らすために、ゆっくりとした入浴や瞑想を取り入れてみてください。
大寒ころの体に効果的なツボ
大寒の時期におすすめのツボを3つ挙げ、それぞれの効果について説明します。
・気海(きかい)
位置: おへその下約2寸(指幅2本分)の位置
効果:気海は、内臓全体のエネルギーを高め、消化器系を活性化させるツボです。
冷えによる消化不良や胃腸の不調を改善し、体全体の免疫力を高める効果があります。
大寒の時期は消化機能が低下しやすいため、気海を刺激して元気を取り戻すことが重要です。
・湧泉(ゆうせん)
位置: 足の裏、足指を曲げたときに最も凹む部分、足の前中央あたり。
効果:湧泉は腎経の起点で、体を温める働きに優れています。
腎は東洋医学で「寒さ」に特に関連が深い臓器とされ、湧泉を刺激することで冷えや疲労感の改善が期待できます。
湧泉を刺激することで全身の気血の巡りが改善され、冷えの解消や体力回復に効果的です。
冷えが体全体に広がる前に、足元から温めることができるため、寒さ対策に非常に有効です。
・三陰交(さんいんこう)
位置:内くるぶしから指幅4本分上の位置、脛骨の内側。
効果:三陰交は、冷えや体調不良を改善する重要なツボで、とくに婦人科系や消化器系の不調にも効果的です。
冷えによって血行が悪くなると、女性は特に体調が崩れやすくなるため、このツボを刺激することで、温まった血液が体全体に行きやすくなり、冷え性の改善が期待できます。
これらのツボを、軽い指圧やお灸で刺激すると効果的です。
日常のケアに取り入れてみてください。
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