交通事故の自動車保険で鍼灸治療をうける方法
交通事故の自動車保険を使った鍼灸の受け方
交通事故に遭われてしまった場合、体の不調をどこでどのように治療するかは、ご自身で選択することができます。
とくに、むち打ち(頸椎捻挫)や、それに伴う首・肩・腰などの痛み、吐き気や頭痛といった症状でお悩みの方には、鍼灸治療という選択肢があることを知っていただきたいと思います。
自動車保険を使って鍼灸治療を受ける方法
鍼灸治療を受ける時に、自動車保険が使えます。
自賠責保険も任意保険も適応です。
適応になれば患者様のお支払いはありません。
以下に自動車保険を使い始めるまでの段取りを解説します。
保険会社に連絡する
まずは、今回使うことになる自動車保険の保険会社に連絡し、交通事故に遭ったことと、鍼灸治療を受けたい旨を伝えます。
医療機関を受診する
病院にて、画像などでしっかり検査・診断を受けることは必須です。
鍼灸の保険適応に際して、保険会社によっては、医師の「同意書(診断書の場合もある)」を求められることもあります。
ただし厳密に言えば、医師の同意も本来必要ありません。
あなたが受けたいという意思表示をするだけで保険は使えるはずです。
しかし現実的には、円滑に保険適応したい場合、鍼灸治療も併用して受けたい旨を医師に伝えて、保険会社が求める「同意書(診断書)」を書いてくれるよう頼んでみて、すんなり書いてくれるなら、その方がスムーズに鍼灸を始められると思います。
この方がのちの手続きがスムーズに進むことがあります。
鍼灸院に相談する
鍼灸院に、自動車保険を使って治療を受けたい旨を伝えます。
治療開始
保険会社との手続きが完了したら、鍼灸治療を開始することができます。
保健を使った鍼灸治療開始後は、保険会社と鍼灸院だけで書類のやり取りするケースもあれば、書類の受け渡しは患者さんを通す場合もあります。
そのあたりは保険会社ごとによって異なりますので、保険担当者に「治療開始後の流れ」を聞いておいてください。
数ヶ月経つと…
交通事故後しばらくの期間たつと、症状が残っていても示談(保険終了)となることがあります。
かりにその後、鍼灸を受ける際は「自費」となります。
示談までの期間は、症状や保険会社の判断によっても異なります。
鍼灸治療が交通事故後のむち打ちに効果的な3つの理由
交通事故で一番多い症状、むち打ち、について鍼灸を勧める理由を書きます。
むち打ちに限らず、腰痛、吐き気、頭痛など、事故後の症状に関してもおおむね同様だとお考え下さい。
患部に直接アプローチできる
鍼灸治療では、症状のある患部に直接鍼を刺したり、灸をすえたりすることで、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることができます。
むち打ちの場合、首や肩の筋肉が過度に緊張していることが多く、それが痛みや不調の原因となっています。
鍼灸治療によって、これらの筋肉の緊張を直接的に和らげることができるため、症状の改善が期待できます。
全身のバランスを整える
東洋医学では、体は「気・血・水」の巡りによってバランスが保たれていると考えます。
交通事故による衝撃は、この「気・血・水」の巡りを乱し、様々な不調を引き起こすとされています。
鍼灸治療では、全身の経絡(気の流れ道)にあるツボを刺激することで、「気・血・水」の巡りを整え、体のバランスを取り戻すことを目指します。
むち打ちの場合、首や肩だけでなく、全身の歪みが症状に関わっていることもあります。
鍼灸治療によって、全身のバランスを整えることで、むち打ちによる様々な症状を改善することができます。
自律神経のバランスを整える
交通事故による精神的なストレスや、痛みによる不眠などは、自律神経のバランスを乱す原因となります。
自律神経が乱れると、めまいや吐き気、動悸、イライラなど、様々な症状が現れることがあります。
鍼灸治療は、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
ツボを刺激することで、リラックス効果を高め、心身の緊張を和らげることができます。
むち打ちに効果的なツボとその理由
むち打ちに効果的な代表的なツボを挙げます。
肩井(けんせい):
肩の一番高いところにあり、首や肩の筋肉の緊張を和らげる効果があります。
天柱(てんちゅう):
首の後ろ側、髪の生え際付近にあり、首筋の緊張を和らげ、頭痛を軽減する効果があります。
大椎(だいつい):
首の後ろ側、背骨の7番目の骨(頸椎)の下にあり、首や肩の痛みを和らげ、自律神経のバランスを整える効果があります。
合谷(ごうこく):
手の甲、親指と人差し指の付け根にあり、全身の痛みを和らげ、血行を促進する効果があります。
足三里(あしさんり):
膝の外側、ひざ下約3寸(約10cm)のところにあり、胃腸の働きを整え、吐き気や消化不良を改善する効果があります。
これらのツボは、むち打ちによって現れる様々な症状に対して効果を発揮します。
鍼灸師は、患者様の症状や体質に合わせて、適切なツボを選び、鍼灸治療を行います。
その他
鍼灸治療を受ける前に、必ず保険会社に相談し、保険が適用されるかどうかを確認しましょう。
症状によっては、鍼灸治療だけでなく、他の治療法と併用することで、より効果的な改善が期待できます。
交通事故後のむち打ちによる痛みや不調は、放置すると慢性化してしまうこともあります。
鍼灸治療は、むち打ちの症状を改善するだけでなく、体のバランスを整え、健康な状態に戻すための有効な手段の一つです。
ぜひ一度、鍼灸治療を試してみてはいかがでしょうか。
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