着床障害
着床障害とは
着床障害とは明確な定義はありませんが、少なくても良好胚を2～3回移植しても妊娠が成立しない場合を言います。
体外受精の胚移植の妊娠率はおよそ30～40％とされています。
うまく育たないと思われる胚を除外し、比較的良好な胚を移植しても、なかなか着床に至らない場合があります。
着床障害の原因には胚側の問題と子宮側の問題の両方があると考えられています。
胚の問題
卵子の質により胚がうまく成長しない、もしくは胚の染色体異常があるといった原因で着床しないことがあります。
ただし胚の染色体異常を治す治療は存在しません。
子宮側の問題
子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵管水腫、子宮内膜症などの病気が原因で、子宮環境に異常があり着床障害になることがあります。
これらの病気や異常に応じた手術や薬物治療を行うと、着床障害が改善することもあります。
以上のように、
西洋医学的には、現時点では着床障害そのものを検査したり治療したりする方法はありません。
このように病院(西洋医学)ではそれ以上できることないお悩みに、鍼灸(東洋医学)があります。
全く違った切り口でお体をみて、施術につなげていくので、西洋医学と東洋医学の両方をうまく活用してみてください。
鍼灸と着床障害
着床のメカニズムは西洋医学的にはまだよく分かっていない部分もあります。
「妊娠のブラックボックス」と言われたりします。
ただ東洋医学(鍼灸)では、「体質改善」や「体作り」という視点で、着床障害にもお役に立てます。
着床障害の対策としては、子宮内膜の環境づくりにあると考えます。
子宮内膜が「柔らかく」「適度に温かい」のが、受精卵にとって良い環境です。
子宮が冷えていたり、子宮内膜が薄かったり、あるいは厚すぎて硬かったりすると、着床が難しくなります。
東洋医学では、体にある「気・血・水」が過不足なくキレイに巡っていることで健康でいられると考えます。
反対に気血水のどれかに過不足や滞りがあると不健康(病気)になる、とします。
子宮内膜の問題は、
「血の巡りが滞る＝瘀血」「子宮内膜の栄養である血の不足＝血虚」「生殖機能そのもののエネルギーである腎の気の不足＝腎虚」などが複雑に絡み合って起こっています。
おもにこの3つについて解説します。
瘀血(血の滞り)
瘀血の人は、生理痛も強く、月経血には塊が多い特徴があります。
子宮筋腫や内膜症などとも関連が深いです。
体全体にアザやシミ、クマなどができやすく、肩こりや頭痛、手足の冷えなどの症状に悩まされやすいです。
瘀血の原因は、ストレスや冷え、運動不足などで血液の循環が悪くなることです。
このような傾向のある人には、血の巡りを良くするツボを多く用います。
【代表的なツボ】
三陰交・血海・膈兪など
血虚(血の不足)
血虚の人は、生理周期が長くなりやすく、月経日数や月経血は少なめの特徴があります。
無月経や無排卵、排卵障害などとも関連が深いです。
不眠、貧血やめまい、動悸などの症状に悩まされやすいです。
肌が乾燥して色が悪く、爪や髪が弱い傾向があります。
また、疲れ、ダルさや息切れ、動悸などもしやすい傾向があります。
血虚の原因は、食事や睡眠の不規則、過労、消化不良などで十分に補給できないことです。
このような傾向のある人には、血を補うツボを多く用います。
【代表的なツボ】
三陰交・関元・脾兪・腎兪など
腎虚(腎気の不足)
大きく見れば「気の不足」なのですが、その中でもとくに成長・発育・生殖などに関わる「腎の気」が不足している状態が腎虚です。
生殖機能の低下ですので、女性ホルモンの減少などを指摘されやすくなります。
卵が育ちづらい・質の良い卵子が育たないなどとも関連が深いです。
足腰がダルイ、腰痛、膝痛、筋力の低下、性機能の減退などが出る傾向があります。
このような傾向のある人には、腎気を補うツボを多く用います。
【代表的なツボ】
太谿・足三里・関元・腎兪など
以上のように、
体の状態もさまざまあり、その人なりの体質に合わせてツボを選択し、全身より施術していきます。
鍼灸は良い体質を作ることが目的です。
体質改善こそが一番の根本かつ近道です。
着床障害鍼灸のよくある質問と回答
Q: 着床障害は鍼灸で良くなりますか？
A: はい、体質改善することで着床しやすいカラダづくりを目指すことができます。
西洋医学だけでなく東洋医学(鍼灸)との併用が効果的です。
Q: 着床障害での不妊治療にも効果がありますか？
はい、子宮内膜の状態を整えることで妊娠の可能性を高めます。
不妊治療において、鍼灸は血行改善やホルモンバランスの調整などの効果が期待されています。
多くの患者さんが鍼灸を併用することで成果を得ています。
Q: どのくらいの期間続ける必要がありますか？
A: 個人差はありますが、通常は3ヶ月～6ヶ月の継続的な治療が必要です。
Q: 鍼灸が着床障害改善にどのように役立つのですか？
A: 鍼灸施術は自律神経の調整とストレス軽減に効果的で、婦人科系の機能を改善するのに役立ちます。
Q: 施術後にどのような効果や変化が期待できますか？
A: 施術後、多くの患者さんが生理痛の軽減や周期の安定、基礎体温の改善などを報告しています。
Q: 施術の頻度はどのくらいですか？
A: 施術の頻度は個別の状態によりますが、通常は週に1回が一般的です。
Q: 生理の時も治療を受ける必要がありますか?
A: 生理痛が強い場合はできるだけ生理前～生理中に治療することをおすすめします。
基本的には、生理周期のいつでも通じての継続治療が大切です。
Q: 鍼やお灸は痛いですか？
A: いいえ、極力痛みを感じないよう心地よく施術します。鍼は痛くなく、お灸は心地よい温熱感が特徴です。
Q: どのように予約を取れますか？
A: 予約は電話またはウェブサイトから取ることができます。
完全予約制で待ち時間はありません。
Q: 鍼灸治療中に他の治療を受けても大丈夫ですか？
A: 他の治療との併用は個別の状況によります。鍼灸師と相談してください。
Q: 鍼灸の安全性はどうですか？
A: 鍼灸は安全で、国家資格を持つ専門家によって提供されます。感染症のリスクはほとんどありません。
Q: 鍼灸治療の副作用はありますか？
A: 通常、副作用はほとんどありません。治療後に軽い疲労感があることがあります。
Q: 鍼灸治療は保険が効きますか？
A: 申し訳ございません。当院の鍼灸施術は実費となります。
Q: どのようにして鍼灸の効果を最大限に引き出すことができますか？
A: 鍼灸治療の成功には生活習慣や食事の改善が重要です。鍼灸師がアドバイスします。
Q: 鍼灸治療は病院の治療と併用できますか？
A: はい、鍼灸治療は病院の治療と併用できます。病院で出来ることは積極的になさってください。
Q: 着床障害以外の症状も同時に治療できますか？
A: はい、他の症状や不調も同時に治療できます。
肩こり・頭痛・腰痛・自律神経失調症・冷え・ストレスなど、複数の不調に同時並行して治療します。
