受験ストレスに効くツボ【中学・高校生へ】
中高生の受験ストレスに効くツボ
受験勉強、本当にお疲れさまです。
頑張っても思うように結果が出なかったり、プレッシャーに押しつぶされそうになったりすることもあるでしょう。
でも、あなたが積み重ねてきた努力は、決して無駄にはなりません。
心も体も大切にしながら、最後まで自分を信じてくださいね。
受験ストレスとは?
受験ストレスは、長期間の勉強やプレッシャーによって心と体に負担がかかる状態を指します。
西洋医学的には、ストレスを感じると脳の「視床下部」が反応し、自律神経やホルモンのバランスが崩れやすくなります。
その結果、不眠、胃痛、頭痛、イライラ、集中力の低下などの症状が現れます。
とくに「コルチゾール」というストレスホルモンが増えることで、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなることも。
大切なのは、適度なリフレッシュと休息です。
深呼吸やストレッチ、温かいお茶を飲むなど、小さなリラックスを積み重ねて、心と体をいたわりましょう。
受験ストレスに負けないために ~東洋医学的アプローチ~
ストレスを感じるのは、それだけ頑張っている証拠。
とはいえ、心や体の不調を感じることもあるでしょう。
東洋医学では、人それぞれの「体質」によってストレスの受けやすさや、現れる症状が異なると考えます。
自分の体質を知り、適切なケアをすることで、受験ストレスに負けない心と体を作りましょう。
気虚(ききょ)タイプ ~エネルギー不足で疲れやすい~
特徴:
体力がなく、勉強するとすぐに疲れる。朝起きるのがつらく、集中力が続かない。風邪をひきやすい。
原因:
気(=エネルギー)が不足しているため、ストレスに対する抵抗力が弱い。
対策:
消化の良い温かい食事(おかゆ、スープ、根菜類)を摂る。朝食をしっかり食べる。深呼吸や軽い運動で気を巡らせる。
気滞(きたい)タイプ ~イライラ・モヤモヤしやすい~
特徴:
気分が落ち込みやすく、イライラしやすい。緊張でお腹が痛くなりやすい。ため息が多い。
原因:
気の流れ(気の巡り)が滞っているため、ストレスを受けやすい。
対策:
香りの良い食べ物(柑橘類、ミント、シソ、ジャスミン茶)を摂る。軽い運動やストレッチで体を動かす。
陰虚(いんきょ)タイプ ~寝つきが悪く、のぼせやすい~
特徴:
夜に眠れない、寝ても夢が多くて熟睡できない。顔がほてる、のどが渇く。焦りやすい。
原因:
陰(=体を潤すもの)が不足し、心が落ち着かない状態。
対策:
夜ふかしを避け、体を冷やさないようにする。豆腐、白ごま、梨、黒きくらげなどの潤いを補う食材を摂る。
血虚(けっきょ)タイプ ~集中力がなく、貧血気味~
特徴:
顔色が青白く、立ちくらみしやすい。目が疲れやすく、乾燥する。爪が割れやすい。
原因:
血(=栄養)が不足し、脳や体に十分なエネルギーが行き渡らない。
対策:
鉄分を多く含む食材(ほうれん草、レバー、黒豆、プルーン)を摂る。目を酷使しすぎない。
瘀血(おけつ)タイプ ~頭痛や肩こりがひどくなりやすい~
特徴:
肩こりや頭痛がひどい。手足が冷えやすい。顔色がくすみがち。生理痛が重い(女性の場合)。
原因:
血の流れが悪く、ストレスでさらに滞る。
対策:
温める食材(生姜、ねぎ、シナモン、黒糖)を摂る。ストレッチやお風呂で血行を促進する。
以上、自分の体質を知って、それに合わせて受験ストレス対策を上手に行ってください。
ストレスをゼロにすることはできませんが、自分の体質に合ったケアを取り入れることで、受験に負けない心と体を作ることができます。
時には気分転換をしながら、自分のペースで頑張ってくださいね。
あなたの努力は、必ず未来につながります!
受験ストレスに効果的なツボ ~体質別セルフケア~
東洋医学では、ストレスが溜まる原因は人それぞれの体質によって異なり、それに応じたツボを刺激することで不調を和らげることができます。
ここでは、体質別に受験ストレスに効果的なツボを紹介し、セルフケアの方法をお伝えします。
気虚(ききょ)タイプ
特徴:
すぐに疲れる、朝起きるのがつらい、集中力が続かない、風邪をひきやすい。
足三里(あしさんり)
膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指を置き、指幅4本揃えて小指が当たっているところにあります。
気(エネルギー)を補い、疲労回復や免疫力向上に効果的。
関元(かんげん)
指幅4本をそろえて人さし指をおへそにおき、小指があたっているところ。
元気の源である「腎」の働きを高め、体力や集中力をアップ。
百会(ひゃくえ)
耳のいちばん高いとこりに親指をあて中指を頭のてっぺんにあててそこから前げ押しながら移動し、気持ちよく感じるところ。
気の流れを整え、疲労回復と頭のスッキリ感を促す。
気滞(きたい)タイプ
特徴:
ストレスがたまりやすい、ため息が多い、緊張するとお腹が痛くなる。
太衝(たいしょう)
足の甲にあります。足の親指と人差し指の骨が交わる所です。
肝経のツボで、気の巡りを整え、イライラや精神的な緊張を和らげる効果があります。
内関(ないかん)
手首の曲がりジワに薬指をおき指幅3本そろえて人さし指があたっているところ、腕の幅の真ん中が内関です。
自律神経を整え、不安や動悸を和らげる。
合谷(ごうこく)
手の甲で親指と人さし指の間。
ストレスによる緊張を緩和。
陰虚(いんきょ)タイプ
特徴:
寝つきが悪い、焦りやすい、のどが渇く、イライラしやすい。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。
肝・脾・腎の三つの経絡が交わるツボで、女性にとって特に重要なツボで、3つの経絡が交わる場所にあります。
体を潤し、イライラや不眠を和らげる。
照海(しょうかい)
内くるぶし(内果)のすぐ下、約1センチほど下のくぼみ。
陰を補い、精神を落ち着かせる。
労宮(ろうきゅう)
手を軽くにぎり指を折り曲げた時、中指の先が手のひらにあたるところ。
熱を冷まし、緊張を和らげる。
血虚(けっきょ)タイプ
特徴:
顔色が青白い、立ちくらみしやすい、目が疲れやすい、爪がもろい。
足三里(あしさんり)
膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指を置き、指幅4本揃えて小指が当たっているところにあります。
気(エネルギー)を補い、結果的に血も補える。
太谿(たいけい)
内くるぶしとアキレス腱のほぼ中央のくぼみにあります。
血と水分を補い、疲労回復や不眠を改善。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。
肝・脾・腎の三つの経絡が交わるツボで、女性にとって特に重要なツボで、3つの経絡が交わる場所にあります。
血を補う作用。
瘀血(おけつ)タイプ
特徴:
顔色がくすんでいる、肩こりや頭痛が多い、冷えやすい、生理痛が重い(女性の場合)。
合谷(ごうこく)
手の甲で親指と人さし指の間。
血行を促進し、肩こりや頭痛を和らげる。
血海(けっかい)
膝の内側、膝のお皿より指3本分上にあります。
血流を良くする効果が高いツボです。
膈兪(かくゆ)
肩甲骨の下端と同じ高さで、背骨から外側へ指幅2本よこが膈兪です。
血の巡りを良くし、ストレスや冷えを和らげる。
ツボを自分で探す時のコツ
より効果的なツボをご自身で探す際は、以下の点を意識してみてください。
ツボの基本位置を確認
鍼灸院での指導や書籍、ウェブサイトなどでツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴の場合、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりに位置します。
押して探す
だいたいの目安の場所の近辺を指で軽く押しながら、周囲を探ります。
「イタ気持ちいい」感覚や、ズーンと響くような感覚がある場所が、ツボの可能性が高いです。
合谷であれば、骨の交わる部分からやや人差し指側を探ると、凹みがあり、圧痛を感じる場所が見つかるはずです。
体の反応をみる
ツボを押すと、血行が良くなったり、体が温まったりする感覚がある場合があります。
ただし、ツボの位置は個人差がありますので、あくまで目安として捉え、無理に強い力で押さないように注意しましょう。
もし不安な場合は、鍼灸師などの専門家にご相談ください。
せんねん灸(台座灸)の使い方と注意点
ご自宅で手軽にできるセルフお灸として、「せんねん灸」の使い方と注意点について解説します。
「せんねん灸」は、ドラッグストアなどで手軽に購入できるお灸の製品名です。
せんねん灸タイプのお灸は「台座灸」と呼びます。
せんねん灸と似たような形の他の商品も多数あり、使用方法などは基本的には同様です。
せんねん灸の使い方
種類を選ぶ
「せんねん灸」には様々な種類があります。
「ソフト(弱)」「レギュラー(中間)」「あつめ(強)」の3つの種類があります。
初めての方は、熱さが「マイルドなタイプ」から試してみることをお勧めします。
ツボの場所を決める
どのツボを使うかはあらかじめ決めておき、ツボの目安を指でさぐりながらより効き目の高いポイントを決めて、ペンなどで印をつけます。
準備
お灸を据える場所を清潔にし、皮膚に異常がないか確認します。
台座の裏紙を剥がす
「せんねん灸」の台座裏についている薄い紙を剥がします。
もぐさに点火
巻きもぐさの先端に線香などで火をつけます。
皮膚に据える
火がついた「せんねん灸」を、ツボに据えます。
熱さを感じたら、無理せずすぐに取り外してください。我慢は禁物です。
取り外す
使用後、完全に火が消えていることを確認してからとりあえずして、捨ててください。
お灸をする上での注意事項
・熱さを我慢しない
熱すぎると感じたら、すぐに取り外してください。無理に我慢すると、やけどの原因になります。
・同じ場所に続けて据えない
皮膚に負担がかかるため、同じ場所に続けてお灸を据えるのは避けましょう。
・顔面、粘膜、傷口、炎症部位への使用は避ける
これらの部位は皮膚がデリケートなため、お灸の使用は避けてください。
・発熱時、飲酒時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける
体調が優れない時は、お灸を控えるようにしましょう。
・皮膚の弱い方、アレルギー体質の方は注意
使用前に必ずパッチテストを行うか、医師や薬剤師に相談してください。
・使用中に異常を感じたら、直ちに使用を中止し、医師に相談
万が一、皮膚に異常が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
・乳幼児への使用は避ける
小さなお子様への使用はお控えください。
・火の取り扱いに注意
火を使うため、火災には十分に注意してください。
周囲に燃えやすいものがないことを確認し、換気をしながら行いましょう。
上記に注意して、安全にせんねん灸をご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。
セルフケアのツボ押しの方法と注意点
ご自宅で簡単にできるセルフケアとして、ツボ押し(マッサージ)について解説いたします。
ツボ押しは、体の不調を和らげたり、リラックス効果を高めたりするのに役立ちます。
ツボ押しの方法
リラックスできる環境を整える
静かな場所で、楽な姿勢で行いましょう。
ツボの位置を確認
書籍やウェブサイトなどで、目的のツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴は、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりです。
指の腹で押す
親指や人差し指の腹を使い、ツボを垂直に押します。爪を立てないように注意しましょう。
適度な力で押す
「イタ気持ちいい」と感じる程度の力で、ゆっくりと押します。
強く押しすぎると、痛みを感じたり、皮膚を傷めたりする可能性があります。
時間をかけて押す
1つのツボにつき、5秒から10秒程度、ゆっくりと押したり離したりを繰り返します。数回繰り返すと効果的です。
呼吸を意識する
力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うと、よりリラックスできます。
温めてから行うと効果的
入浴後など、体が温まっている状態で行うと、血行が促進され、より効果を感じやすくなります。
ツボ押しをする上での注意事項
・食直後、飲酒時、発熱時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける:
体調が優れない時は、ツボ押しを控えましょう。
・皮膚に炎症や傷がある場合は避ける:
患部を刺激することで、症状が悪化する可能性があります。
・強く押しすぎない:
強い力で押すと、筋肉や血管を傷つける可能性があります。あくまで「イタ気持ちいい」程度の力で行いましょう。
・長時間同じ場所を押さない:
皮膚に負担がかかるため、長時間同じ場所を押すのは避けましょう。
・力を抜くことを意識する:
力を入れっぱなしにすると、筋肉が緊張してしまい、効果が得られにくくなります。
・体調に異変を感じたら中止する:
ツボ押し中に体調が悪くなった場合は、直ちに中止し、必要に応じて医師に相談してください。
・乳幼児へは避ける:
小さなお子様へはお控えください。
・持病のある方は医師に相談:
心臓疾患や高血圧など、持病のある方は、ツボ押しを行う前に医師に相談してください。
上記に注意して、安全にツボ押しをご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。
ドライヤーお灸のやり方と注意事項
ドライヤーお灸は、火を使わずにドライヤーの温風を利用してツボを温める、手軽で安全な方法です。
広い範囲を温める場合や、火を使うお灸に抵抗がある方や、初めてお灸を試す方におすすめです。
ドライヤーお灸のやり方
準備
ドライヤーと、もしあればですが、姿見もしくは手鏡を用意します。
手鏡があると、背中など見えにくい部分のツボを温める際に便利です。
温風の当て方
ドライヤーを肌から5~10cmほど離します。
近すぎると熱くなりすぎるため、必ず距離を保ってください。
温風の温度は、低温(50~60度程度)に設定します。
ドライヤーに温度調節機能がない場合は、ドライヤーと肌の距離を調整することで熱さを調節します。
熱く感じたらすぐにドライヤーを離すようにしてください。
温風を当てる時間は、1つのツボにつき、熱いと感じたら離す、を5回程度繰り返します。
連続して長時間当て続けるのは避けましょう。
温める場所
特定のツボを意識する必要はありますが、厳密な位置にこだわる必要はありません。
ドライヤーの温風は比較的広い範囲に当たるため、「面」で温めるイメージで大丈夫です。
ツボの周辺をじんわりと温めることで、効果が期待できます。
行う頻度
朝晩2回程度行うのがおすすめです。
ご自身の体調や生活に合わせて、無理のない範囲で行ってください。
ドライヤーお灸の注意事項
・怪我や炎症、痛みなどで熱を持っている部位には使用しないでください。症状が悪化する可能性があります。
・泥酔時や発熱時など、体調がすぐれない場合は使用を控えましょう。
・他人にドライヤーお灸を行うのは避けてください。
温度の感じ方には個人差があり、火傷をさせてしまう可能性があります。
・使用中に皮膚に異常(赤み、かゆみ、痛みなど)が現れた場合は、直ちに使用を中止し、必要に応じて医師に相談してください。
・同じ部位に長時間当て続けないように注意してください。
低温火傷の原因となることがあります。
セルフケアだけでは難しい時は? ~鍼灸院での本格施術~
セルフケアである程度のリラックスはできますが、受験ストレスが慢性化すると、自律神経のバランスが崩れ、より深刻な不調につながることもあります。
鍼灸院ではこんな施術が可能です:
■ 自律神経の調整:交感神経と副交感神経のバランスを整えます。
■ 血流改善:鍼灸は筋肉の緊張をほぐし、血行を促進。頭痛や肩こりを和らげます。
■ 心のリラックス:鍼灸の施術は、セロトニン(幸福ホルモン)の分泌を促し、不安を軽減。心を落ち着かせます。
■ 体質に合ったケア:一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの施術が受けられます。
ストレスが溜まりすぎると、セルフケアだけでは対処しきれなくなることもあります。
そんな時は、鍼灸院での本格的な施術を受けてみるのも一つの選択肢です。
適切なケアを受けながら、万全の体調で受験本番に臨みましょう!
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