小寒|鍼灸師が教える二十四節気の健康法

小寒の今できる健康法について

小寒・写真1
「小寒」は、二四節気の23番目で、1月初旬(2025年1月5日)にあたります。
お正月を迎えてすぐの時期ですので、世の中的にはまだまだ正月気分の時期ですね。
「寒の入り」とも呼ばれ、冬の寒さが本格化する時期です。
この時期は冷えによる体調不良を防ぐため、身体を温める食事や適度な運動が重要です。

養生としては、根菜や生姜を取り入れ、足元を冷やさない工夫をしましょう。
また、乾燥にも注意し、喉や肌の保湿を心がけると良いです。

小寒の頃に起こりうる心身の不調

小寒の時期は、寒さが本格化し、冷えや乾燥による心身の不調が起こりやすくなります。
冷えによって血流が滞ることで、肩こりや腰痛、関節の違和感が生じることがあります。

また、寒さにより自律神経が乱れやすく、不眠や疲労感、気分の落ち込みといった症状が現れることもあります。

乾燥が進むため、肌荒れや喉の痛み、風邪を引きやすい状態になる可能性もあります。

さらに、寒さで体が縮こまりやすくなり、筋肉が硬直しやすくなるため、体全体の動きがぎこちなくなることがあります。

小寒ころの不調を避ける健康法

体を温める食事

体を温める食事を意識しましょう。
根菜類(大根、にんじん、ごぼうなど)や生姜、ねぎなどの食材を取り入れた温かいスープや鍋料理が効果的です。
また、シナモンやクミンといったスパイスも体を内側から温める助けになります。
飲み物では白湯やハーブティーをこまめに摂ることで体の内側から潤いを保てます。

適度な運動

寒さで動きが少なくなりがちな冬こそ、運動で血流を促進します。
寒い時期でも無理なく続けられる室内ストレッチやヨガがおすすめです。
とくに、肩回りや股関節周りをゆっくりほぐす動きを取り入れると、体全体の巡りが良くなります。

十分な休息と光を浴びる

早寝早起きを心がけ、日中にできるだけ日光を浴びる時間を作りましょう。
これによりセロトニンの分泌が促され、気分が安定します。
曇りの日でも外に出る習慣をつけることが大切です。

衣類で冷え対策

首元や足元をしっかり温めることが重要です。
マフラーや厚手の靴下、レッグウォーマーを活用し、冷えを防ぎましょう。
入浴では、38~40度のぬるめのお湯に15分程度浸かることで、体がリラックスし、血流が促進されます。

これらの方法を取り入れることで、小寒の時期を健やかに過ごし、新しいサイクルを迎える準備をしましょう。

小寒ころの体に効果的なツボ

・足三里(あしさんり)

足三里は全身の気血を巡らせる万能のツボで、消化機能を高め、体を温める食事の効果を引き出します。
また、寒さによる疲労回復や免疫力アップにも有効とされ、寒冷による体調不良を予防する助けとなります。

・湧泉(ゆうせん)

湧泉は腎経の起点で、体を温める働きに優れています。
腎は東洋医学で「寒さ」に特に関連が深い臓器とされ、湧泉を刺激することで冷えや疲労感の改善が期待できます。
また、足裏から全身を温める効果があり、小寒の寒さ対策に最適です。
湯たんぽやお灸で温めるのも効果的です。

・三陰交(さんいんこう)

三陰交は、肝・脾・腎の三つの経絡が交わる重要なツボで、冷えやむくみを改善する効果があります。
この時期特有の血行不良や冷え性に対応し、全身の巡りを整えるのに役立ちます。
また、胃腸の調子を整える効果もあるため、寒い時期に食べた温める食材の吸収を助けます。

これらのツボを、軽い指圧やお灸で刺激すると効果的です。
日常のケアに取り入れてみてください。

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やはりセルフケアだけでは足りません…