冬至|鍼灸師が教える二十四節気の健康法

冬至の今できる健康法について

冬至の健康法・写真1
「冬至」は一年で最も夜が長く、陽が短い節気です。
2024年は12月21日です。
この時期、陰の気が極まり、陽の気が生じ始めるとされ、新たなサイクルの始まりを象徴します。

インフルエンザも全国的に流行期のようです。
今年はインフルに加え、マイコプラズマ肺炎やリンゴ病なども流行っていると聞きます。
新型コロナで感染症対策は身についたと思いますので、その頃の記憶と経験を頼りに予防を心がけつつ、無理ない年末を過ごしましょう。

体を温め、気血の巡りを促すことが健康維持の鍵です。
温かい食事や適度な運動を取り入れ、腎を補う食材(黒豆やクルミなど)を積極的に摂取すると良いとされています。
心身のバランスを整え、新年への準備を整えましょう。

冬至の頃に起こりうる心身の不調

冬至は寒さが一層厳しくなり、日照時間が短いため、体の冷えやエネルギー不足を感じやすい時期です。
これにより、肩こりや腰痛、手足の冷え、疲労感、不眠などの症状が出やすくなります。

また、日照不足によるセロトニン分泌の低下が原因で、気分が落ち込みやすくなる「冬季うつ」も懸念されます。

さらに寒さで血液循環が悪化し、免疫力が低下することで風邪を引きやすくなることもあります。

このような不調を予防するためには、体を温める生活習慣や心身のリズムを整える工夫が必要です。

冬至ころの不調を避ける健康法

体を温める食事

体を内側から温める食材を取り入れることが重要です。
生姜、ネギ、ニンニクなどの温性食材や、腎を補う黒豆やクルミ、山芋などを食事に取り入れましょう。
特にスープや鍋物など温かい料理は、消化を助け、冷えを和らげます。

適度な運動

寒さで動きが少なくなりがちな冬こそ、軽いストレッチやヨガ、散歩などを行い、血流を促進します。
外出時は防寒対策をしっかり行い、無理のない範囲で体を動かしましょう。

十分な休息と光を浴びる

早寝早起きを心がけ、日中にできるだけ日光を浴びる時間を作りましょう。
これによりセロトニンの分泌が促され、気分が安定します。
曇りの日でも外に出る習慣をつけることが大切です。

お灸や温熱療法の活用

ツボに温かい刺激を与えることで、気血の流れを整え、冷えや疲労感を緩和します。
特に「足三里」「腎兪」などのツボは冬至の不調対策に効果的です。
市販のお灸や温熱シートを活用するのもよいでしょう。

これらの方法を取り入れることで、冬至の時期を健やかに過ごし、新しいサイクルを迎える準備をしましょう。

冬至ころの体に効果的なツボ

・足三里(あしさんり)
消化器の機能を整え、体全体の気血を補う効果があります。
冬はエネルギー不足を感じやすい時期ですが、このツボを刺激することで全身の活力が高まり、免疫力も向上します。
また、冷えや疲労感の緩和にも役立ちます。

・腎兪(じんゆ)
東洋医学で腎は「生命の源」とされ、冬に特に重要視される臓器です。
このツボを温めたり刺激することで、体内の水分代謝を助け、腰痛や冷え、疲労感を和らげます。
また、腎を補うことで冬の不調全般を防ぐ助けになります。

・湧泉(ゆうせん)
「腎経」の始まりのツボで、体のエネルギーを高める効果があります。
足元から冷えが広がりやすい冬に、このツボを刺激すると全身を温める作用が期待できます。
湯たんぽやお灸で温めるのも効果的です。

これらのツボを適度に刺激し、体を整えることで、冬至の寒さやエネルギー不足からくる不調を予防しましょう。