生理痛のツボ【セルフケアお灸】
生理痛(月経痛)はツラくて当たり前?
東洋医学では「生理痛はないのが正常」としています。
つまり生理痛があるからには「体質的に原因がある」とみています。
東洋医学では、生理痛は「冷え」「動かない」「ストレス」「疲れ」の4つで強まると考えます。
逆に言えば、それを改善することで生理痛が緩和されていきます。
今回は「生理痛を緩和するセルフケア」として、日常の生活改善とツボ刺激について書きます。
日常の生活改善のススメ
ちょっとした痛みなら、工夫次第で生理痛はラクになることがあります。
日常生活では、
- 冷え対策
- 動かない対策
- 疲れ対策
- ストレス対策
…がおススメになります。
腰回りの保温
デスクワークなら毛布やひざかけを使いましょう。
腹巻きなどで腰回りを温めるのも良いです。
半身浴
のぼせて疲れないように、ゆっくりと時間をかけて、半身浴してください。
本を持ち込んだり、音楽をかけたりも良いですね。
また、お湯にアロマオイルや入浴剤を入れて気分もリラックスできるとなお良いかも。
冷たい飲食はNG
冷蔵庫から直送の飲み物をグイグイ飲むのは冷やすのでやめましょう。
食べ物も同様です。
基本は常温か、温かいものを召し上がってほしいです。
とくに生理期間中はなおさらです。
座りっぱなしは止める
長時間の座りっぱなし(立ちっぱなしも同様ですが…)は血行を悪くします。
デスクワークの女性は、30分に1度立ち上がって、少し歩いたり軽いストレッチをしてください。
ウォーキングなど軽い運動
運動は血流を促進しますし、筋力がつくことで保温効果もあります。
お家での簡単なストレッチだけでもOKです。
睡眠をたっぷり
睡眠不足は疲れを招きます。
全身のエネルギー不足は気血の巡りを阻害するのでNG。
しっかり睡眠をとることで痛みづらい体が作れます。
生理痛のツボ刺激
「今まさに痛みがある」時と「痛みづらい体になる」時では対応も変わってきます。
(※基本的に、ツボ刺激は「痛みづらい体になる」ために行うものです。)
今まさに痛い時の対策
最初に今まさに痛みがある場合の話をします。
ツボを刺激することよりも、痛みを逃す・和らげることを優先しましょう。
痛みを感じたら、まず洋服や下着をゆったりしたものに替えます。
そして、ラクな姿勢で横になります。
ひざ下にクッションなどを当てるのも良いです。
そのまましばらく休みます。
ホットパック(使い捨てカイロでも)を下腹部と腰に当てて、時計回りにゆっくり回しながらお腹をマッサージすればより効果的です。
マッサージと言ってもグイグイ押すのではなく、あくまで軽めの刺激でお腹全体をやさしく…が良いです。
この際、足が冷えていないかも注目です。
足先が冷えているようでしたら足湯をしてから横になるのもいいですし、湯たんぽを使ったり、靴下を重ねて履いたり、と足先の保温にも気を配ってください。
足が温かくなると下半身全体が温まります。
そのうえで余裕があるようでしたら、さらに下記のツボ刺激も行ってみてください。
睡眠がとれるようでしたら早めに就寝することも良いです。
生理痛が出づらい体=自律神経を整える
生理の調節にかかわっているのは自律神経です。
血圧・呼吸・体温・消化吸収などの調節に関わる自律神経は、女性ホルモンの分泌などにも影響を及ぼしています。
ツボ刺激により自律神経が整う効果が期待できます。
これは刺激により脳に信号が届き自律神経系が調節されるためと、脳内で鎮痛や幸せ感に関係した「エンドルフィン」などの分泌が促されるためといわれています。
生理痛のツボ
以下は生理痛が出づらい体を目指すために良いツボです。
(※ツボ場所は「せんねん灸」サイトのリンクを貼ります)
血海(けっかい)
ももの内側、ひざのお皿から指4本分くらい上。
三陰交(さんいんこう)
足の内くるぶしから指4本分くらい上。
合谷(ごうこく)
手の甲で親指とひとさし指の間。
気海(きかい)
おへそから指2本分くらい下。
腎兪(じんゆ)
背中の指2~3本分くらい横(おへその高さあたり)
ツボの刺激方法
セルフケアのツボ刺激では「お灸」と「指圧」があります。
どちらでも構いませんが、細く長く続けるのが大事ですので、長続きしそうな方法を選んでみてください。
指圧(マッサージ)
指圧の場合は、ツボを押すときには垂直に、力がしっかりと伝わるように押します。
力加減は「痛いけど気持ちいい」くらいで。
3数えながら押していき、ちょうどよい強さになったら3数えてキープして、3数えながら力を抜きます。
呼吸にも注意し、ゆっくりと息を吐きながら押し、吸いながら指をはなすように意識するのもよいです。
心地よい刺激を感じることで効果が増大されますので、あくまでもゆったり、じっくりと。
お灸
( せんねん灸が有名ですが、)自宅で簡単にできるタイプのお灸が市販されています。
商品は温度設定で分かれていますので、まずは「ソフト」(せんねん灸だったら「竹生島」)が良いでしょう。
1日1回。
それぞれのツボに1個ずつ。
せんねん灸に使い方はこちら。
火を使わないせんねん灸もあります(お腹や腰にはいいかも)。
使用感の動画はこちら。
以上、よければ試してみてください。
当院での生理痛鍼灸のご案内
鍼灸院でしっかりあなたに合ったツボを全身から鍼灸するのも良いでしょう。
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