自律神経失調症に効くツボ
自律神経失調症に効くツボ
自律神経失調症状と言われる体調不良は、一日の中で波のように起こることも珍しくありません。
ふいに起こる「めまい」や急に起こってはすぐにおさまる「ホットフラッシュ」のようにです。
病院や治療院にいる時に起こるとは限りませんので、自分でできる対処方法を知っておくと良いと思います。
症状が軽いうちなら、それだけで治ってしまうこともあります。
当院に通院の方であれば、その人の状態に相応しいツボをご紹介しています。
自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、とくに原因が思い当たらないのに様々な症状が現れ、病院では特に異常がないと言われてしまうような症状群のことです。
現代社会はストレスフルな環境であり、多くの方が自律神経のバランスを崩しがちです。
自律神経は、内臓の働きや体温調節、発汗などをコントロールする神経系で、交感神経と副交感神経の二つから成り立っています。
交感神経は活動時や緊張時に優位になり、副交感神経は休息時やリラックス時に優位になります。
この二つのバランスが崩れると、心身に様々な不調が現れるのです。
自律神経失調症の具体例
自律神経失調症の症状は多岐にわたり、人によって現れ方も異なります。以下に代表的な症状を挙げます。
・慢性的な疲労・だるさ
何をしても疲れが取れない、常に体が重いなどの症状。
・めまい
ふらつき、立ちくらみ、回転性のめまいなど。
・偏頭痛
ズキズキとした頭痛、吐き気を伴う場合も。
・動悸
胸がドキドキする、脈が速くなる、不整脈など。
・ほてり
顔や体が熱くなる、発汗、ホットフラッシュなど。
・不眠
寝つきが悪い、夜中に目が覚める、眠りが浅いなど。
・口やのどの不快感
口の渇き、喉の詰まり、異物感など。
・イライラ
ちょっとしたことで怒りやすい、落ち着かないなど。
・不安感
漠然とした不安、心配事にとらわれる、パニック発作など。
・落ち込み・やる気が出ない・ゆううつ
気分が沈む、何をするのも億劫、悲しい気持ちになるなど。
・感情の起伏が激しい
気分の変動が激しい、些細なことで泣いたり怒ったりするなど。
これらの症状は、一つだけが現れることもあれば、複数が同時に現れることもあります。
病院で検査を受けても特に異常が見つからない場合、自律神経失調症の可能性が高いと言えるでしょう。
自律神経失調症に効くツボ
上記の症状を見てわかる通り、症状は多岐にわたっており、原因も人それぞれです。
そのため、2・3穴だけで全てを良くする魔法のようなツボはありません。
当院では、東洋医学に基づいた脈診、舌診、腹診などを行い、患者様一人ひとりの体質や症状に合わせた最適なツボを選定し、鍼灸治療を行っています。
それは、複数の薬を組み合わせて処方する処方箋のようなものです。
ただし、ここでは多くの自律神経失調症の方に共通して効果が期待できる、基本的なツボをご紹介します。
まずはこれらのツボを刺激してみてください。
太衝(たいしょう)
足の甲にあります。
足の親指と人差し指の骨が交わる所です。
気の巡りを改善し、イライラや怒りを鎮める効果があります。
足三里(あしさんり)
ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところ。
胃腸の働きを整え、全身の気を補う効果があります。
合谷(ごうこく)
親指と人さし指の骨がまじわったところから、やや人さし指よりのへこみが合谷です。
全身の気の巡りを整え、痛みやストレスを緩和する効果があります。
内関(ないかん)
手首の曲がりジワに薬指をおき指幅3本そろえて人さし指があたっているところ、腕の幅の真ん中が内関です。
心の安定を促し、動悸や吐き気、不眠などに効果があります。
膻中(だんちゅう)
胸のツボ。体の真ん中のラインと左右の乳首を結んだラインが重なるところ。
気の巡りを改善し、呼吸を楽にする効果があります。不安や緊張を和らげる効果も期待できます。
百会(ひゃくえ
頭のツボ。左右の耳の上から結んだ線の中央。
精神を安定させ、頭痛やめまい、不眠などに効果があります。
ツボを自分で探す時のコツ
より効果的なツボをご自身で探す際は、以下の点を意識してみてください。
ツボの基本位置を確認
鍼灸院での指導や書籍、ウェブサイトなどでツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴の場合、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりに位置します。
押して探す
だいたいの目安の場所の近辺を指で軽く押しながら、周囲を探ります。
「イタ気持ちいい」感覚や、ズーンと響くような感覚がある場所が、ツボの可能性が高いです。
合谷であれば、骨の交わる部分からやや人差し指側を探ると、凹みがあり、圧痛を感じる場所が見つかるはずです。
体の反応をみる
ツボを押すと、血行が良くなったり、体が温まったりする感覚がある場合があります。
ただし、ツボの位置は個人差がありますので、あくまで目安として捉え、無理に強い力で押さないように注意しましょう。
もし不安な場合は、鍼灸師などの専門家にご相談ください。
せんねん灸(台座灸)の使い方と注意点
ご自宅で手軽にできるセルフお灸として、「せんねん灸」の使い方と注意点について解説します。
「せんねん灸」は、ドラッグストアなどで手軽に購入できるお灸の製品名です。
せんねん灸タイプのお灸は「台座灸」と呼びます。
せんねん灸と似たような形の他の商品も多数あり、使用方法などは基本的には同様です。
せんねん灸の使い方
種類を選ぶ
「せんねん灸」には様々な種類があります。
「ソフト(弱)」「レギュラー(中間)」「あつめ(強)」の3つの種類があります。
初めての方は、熱さが「マイルドなタイプ」から試してみることをお勧めします。
ツボの場所を決める
どのツボを使うかはあらかじめ決めておき、ツボの目安を指でさぐりながらより効き目の高いポイントを決めて、ペンなどで印をつけます。
準備
お灸を据える場所を清潔にし、皮膚に異常がないか確認します。
台座の裏紙を剥がす
「せんねん灸」の台座裏についている薄い紙を剥がします。
もぐさに点火
巻きもぐさの先端に線香などで火をつけます。
皮膚に据える
火がついた「せんねん灸」を、ツボに据えます。
熱さを感じたら、無理せずすぐに取り外してください。我慢は禁物です。
取り外す
使用後、完全に火が消えていることを確認してからとりあえずして、捨ててください。
お灸をする上での注意事項
・熱さを我慢しない
熱すぎると感じたら、すぐに取り外してください。無理に我慢すると、やけどの原因になります。
・同じ場所に続けて据えない
皮膚に負担がかかるため、同じ場所に続けてお灸を据えるのは避けましょう。
・顔面、粘膜、傷口、炎症部位への使用は避ける
これらの部位は皮膚がデリケートなため、お灸の使用は避けてください。
・発熱時、飲酒時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける
体調が優れない時は、お灸を控えるようにしましょう。
・皮膚の弱い方、アレルギー体質の方は注意
使用前に必ずパッチテストを行うか、医師や薬剤師に相談してください。
・使用中に異常を感じたら、直ちに使用を中止し、医師に相談
万が一、皮膚に異常が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
・乳幼児への使用は避ける
小さなお子様への使用はお控えください。
・火の取り扱いに注意
火を使うため、火災には十分に注意してください。
周囲に燃えやすいものがないことを確認し、換気をしながら行いましょう。
上記に注意して、安全にせんねん灸をご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。
セルフケアのツボ押しの方法と注意点
ご自宅で簡単にできるセルフケアとして、ツボ押し(マッサージ)について解説いたします。
ツボ押しは、体の不調を和らげたり、リラックス効果を高めたりするのに役立ちます。
ツボ押しの方法
リラックスできる環境を整える
静かな場所で、楽な姿勢で行いましょう。
ツボの位置を確認
書籍やウェブサイトなどで、目的のツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴は、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりです。
指の腹で押す
親指や人差し指の腹を使い、ツボを垂直に押します。爪を立てないように注意しましょう。
適度な力で押す
「イタ気持ちいい」と感じる程度の力で、ゆっくりと押します。
強く押しすぎると、痛みを感じたり、皮膚を傷めたりする可能性があります。
時間をかけて押す
1つのツボにつき、5秒から10秒程度、ゆっくりと押したり離したりを繰り返します。数回繰り返すと効果的です。
呼吸を意識する
力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うと、よりリラックスできます。
温めてから行うと効果的
入浴後など、体が温まっている状態で行うと、血行が促進され、より効果を感じやすくなります。
ツボ押しをする上での注意事項
・食直後、飲酒時、発熱時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける:
体調が優れない時は、ツボ押しを控えましょう。
・皮膚に炎症や傷がある場合は避ける:
患部を刺激することで、症状が悪化する可能性があります。
・強く押しすぎない:
強い力で押すと、筋肉や血管を傷つける可能性があります。あくまで「イタ気持ちいい」程度の力で行いましょう。
・長時間同じ場所を押さない:
皮膚に負担がかかるため、長時間同じ場所を押すのは避けましょう。
・力を抜くことを意識する:
力を入れっぱなしにすると、筋肉が緊張してしまい、効果が得られにくくなります。
・体調に異変を感じたら中止する:
ツボ押し中に体調が悪くなった場合は、直ちに中止し、必要に応じて医師に相談してください。
・乳幼児へは避ける:
小さなお子様へはお控えください。
・持病のある方は医師に相談:
心臓疾患や高血圧など、持病のある方は、ツボ押しを行う前に医師に相談してください。
上記に注意して、安全にツボ押しをご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。
鎌ヶ谷市にある当鍼灸院だからできること
当院では、上記のツボだけでなく、患者様の体質や症状に合わせて、全身のツボ(経穴)を使った鍼灸治療を行っています。
東洋医学では、体全体のバランスを整えることで、病気の根本原因にアプローチすることが重要だと考えます。
当院の鍼は痛くなく、お灸は熱くなく、心地よく効果を感じていただける施術を心掛けております。
当院は初富駅より徒歩2分、駐車場も3台完備しており、土日も営業、完全予約制のため待ち時間もありません。
鎌ヶ谷市だけでなく、船橋市・松戸市・印西市・柏市など周辺市からも多くの患者様から嬉しいお声をいただいていることが、私たちの誇りです。
もしあなたが、慢性的な疲労、めまい、不眠、イライラなど、自律神経失調症の疑いのある症状でお悩みでしたら、ぜひ一度、当鍼灸院にご相談ください。
丁寧な問診と東洋医学に基づいた鍼灸治療で、あなたの心身の健康をサポートさせていただきます。
自律神経失調症の鍼灸について詳しくはこちら