季節の変わり目に効くツボ

季節の変わり目に体調を崩しやすい悩みに効くツボ

季節の変わり目に効くツボ・写真1

日々のお仕事や家事、育児でお忙しい中、季節の変わり目は、知らず知らずのうちに体に負担をかけていることが少なくありません。
どうぞご無理なさらず、ご自身の体を労わってあげてくださいね。

今回は、季節の変わり目に体調を崩しやすい人に効果的なツボをご紹介しますので、セルフケアで活用してみてください

西洋医学からみた季節の変わり目に体調を崩す

季節の変わり目に体調を崩す原因は、西洋医学では主に「自律神経の乱れ」と「免疫力の低下」に着目されます。

この背景には、私たちの体の環境適応能力が関わっています。

季節の変わり目は、短期間に気象条件が大きく変動するため、体がそれに順応しようと過剰に働くことになります。
特に、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れやすくなることが大きな要因です。

気圧の変化は内耳に影響を与え、そこから自律神経を介して全身に影響を及ぼすと考えられています。
また、気温の変化は体温調節機能に負担をかけ、血管の収縮・拡張を頻繁に行わせることで、やはり自律神経の乱れを引き起こします。

このような自律神経の乱れは、免疫力の低下を招き、風邪を引きやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりすることもあります。

特定の疾患がある場合は、その症状が悪化することもあります。

例えば、片頭痛持ちの方は気圧の変化で頭痛が誘発されやすくなりますし、関節炎のある方は湿度の変化で痛みが強くなることがあります。

西洋医学的な治療法

西洋医学における季節の変わり目の体調不良へのアプローチは、主に症状緩和と対症療法が中心となります。

■薬物療法:
頭痛には鎮痛剤、アレルギー症状には抗ヒスタミン剤、めまいには吐き気止めなどが処方されます。
自律神経の乱れが顕著な場合は、精神安定剤や睡眠導入剤などが一時的に用いられることもあります。

■生活習慣の改善:
十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動が推奨されます。
ストレス管理も重要であり、リラクゼーション法や趣味などを通じてストレスを軽減することも有効です。

■物理療法:
温熱療法やマッサージなどで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることもあります。

■自律神経を整える治療:
医療機関によっては、星状神経節ブロックや認知行動療法などが検討されることもあります。

根本的な治療というよりは、現在の症状を和らげ、体が気象の変化に順応しやすい状態を作ることを目指します。

東洋医学からみた季節の変わり目に体調を崩す

季節の変わり目に効くツボ・写真2

東洋医学では、季節の変わり目の体調不良を、自然界の「気(き)」の変化と、それに順応できない人体の「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスの乱れとして捉えます。

自然界の「風(ふう)」、「寒(かん)」、「湿(しつ)」、「燥(そう)」、「暑(しょ)」といった「六淫(りくいん)」と呼ばれる外邪(がいじゃ)が、季節の変わり目に体内に侵入しやすくなると考えられています。

それに加えて、その人の体質(タイプ)によって、季節の変わり目に影響を受けやすい人が出てきますので、代表的なものを挙げていきます。

気虚体質(ききょたいしつ)

「気」は生命活動の根源となるエネルギーであり、体を温め、動かし、守る働きをします。
気虚体質の人は、この「気」が不足しているため、免疫力が低下しやすく、外邪の影響を受けやすいのが特徴です。

症状:
疲れやすい、倦怠感、食欲不振、風邪を引きやすい、声が小さい、息切れ、汗をかきやすい、気力がない。
季節の変わり目には特にだるさが増し、風邪を引きやすくなります。

原因:
過労、慢性的な睡眠不足、消化機能の低下、慢性疾患などにより「気」が消耗される。

東洋医学的説明:
季節の変わり目の気温や気圧の変化に対応する「衛気(えき)」という気のバリア機能が弱いため、外邪が侵入しやすくなります。
特に脾(消化器系)と肺(呼吸器系)の機能が低下しがちです。

血虚体質(けっきょたいしつ)

「血」は全身に栄養を運び、精神活動を支える働きをします。
血虚体質の人は、「血」が不足しているため、組織や臓器に十分な栄養が行き渡らず、様々な不調が現れます。

症状:
顔色が悪い、めまい、立ちくらみ、動悸、不眠、髪や肌の乾燥、生理不順、手足のしびれ。
季節の変わり目には、精神的な不安定さや不眠が悪化しやすくなります。

原因:
偏食、消化吸収能力の低下、過度なダイエット、出血多量(生理過多など)などにより「血」が不足する。

東洋医学的説明:
肝(かん)が血を蔵し、心(しん)が血を巡らせる働きをしていますが、血虚ではこれらの機能が低下します。
特に春先の「風」の邪に影響されやすく、めまいや筋肉のひきつり、目の疲れが出やすくなります。

陰虚体質(いんきょたいしつ)

「陰」は体を潤し、熱を冷ます働きをします。
陰虚体質の人は、「陰」が不足しているため、体内に熱がこもりやすく、乾燥症状や熱感を伴う不調が現れます。

症状:
口や喉の渇き、寝汗、微熱、ほてり、手のひらや足の裏の熱感、便秘、空咳。
季節の変わり目、特に乾燥しやすい秋や寒暖差の激しい時期に症状が悪化しやすいです。

原因:
慢性的なストレス、過労、不規則な生活、加齢などにより「陰」が消耗される。

東洋医学的説明:
腎(じん)や肝(かん)の陰液が不足し、相対的に陽が盛んになるため、虚熱(きょねつ)が生じます。
乾燥した気候や、体内の水分代謝の乱れが影響します。

陽虚体質(ようきょたいしつ)

「陽」は体を温め、活動を促す働きをします。
陽虚体質の人は、「陽」が不足しているため、体が冷えやすく、機能が低下しやすくなります。

症状:
寒がり、手足の冷え、頻尿、下痢しやすい、むくみ、倦怠感、精神的な落ち込み。
季節の変わり目、特に寒くなる時期に症状が悪化し、風邪を引きやすく治りにくい傾向があります。

原因:
体質の弱さ、慢性疾患、過労、寒冷な環境などにより「陽」が消耗される。

東洋医学的説明:
腎(じん)や脾(ひ)の陽気が不足し、全身の温める力が低下します。
特に冷え込む時期や湿度の高い時期に「寒邪」や「湿邪」が体内に侵入しやすくなります。

痰湿体質(たんしつたいしつ)

「痰湿」は体内の余分な水分や老廃物が停滞した状態を指します。
痰湿体質の人は、水分代謝が悪く、重だるさやむくみなどの症状が出やすいのが特徴です。

症状:
体が重だるい、むくみ、頭重感、めまい、吐き気、痰が多い、脂っこいもの好き、ニキビができやすい。季節の変わり目、特に湿度が高い梅雨時などに症状が悪化しやすくなります。

原因:
暴飲暴食、甘いものや脂っこいものの過剰摂取、運動不足、ストレスなどにより脾(消化器系)の運化機能が低下する。

東洋医学的説明:
脾(ひ)の運化機能が低下し、水分代謝が悪くなることで痰湿が生じます。
湿度の高い気候や、雨が続く時期に「湿邪」が体内に侵入しやすくなります。

気滞体質(きたいたいしつ)

「気滞」は「気」の流れが滞っている状態を指します。
「気」は全身を巡ることで心身のバランスを保っていますが、気滞体質の人は、この気の流れが悪くなることで様々な症状が現れます。

症状:
イライラ、憂鬱、気分の変動、胸や脇腹の張り、喉の詰まり感、ゲップやため息が多い、神経性胃炎、生理前の不調。季節の変わり目やストレスが多い時期に症状が悪化しやすいです。

原因:
ストレス、感情の抑圧、不規則な生活などにより「気」の巡りが悪くなる。

東洋医学的説明:
肝(かん)の疏泄機能(気の流れをスムーズにする機能)が低下し、気が滞ります。
季節の変わり目のストレスや環境の変化が気の巡りを悪くさせ、症状を引き起こしやすくなります。

これらの体質は単独で現れることもありますが、複数組み合わさって症状が出ることも珍しくありません。
東洋医学では、患者さん一人ひとりの体質や症状を詳細に診察し、それに合わせたオーダーメイドの治療を行うことで、根本的な体質改善を目指します。

季節の変わり目に体調を崩すに効くツボ

季節の変わり目に体調を崩しやすい方への鍼灸治療では、単に症状を和らげるだけでなく、体全体のバランスを整え、外邪に負けない体を作ることを目指します。
東洋医学的な体質分類に基づき、それぞれの体質に合ったツボを選び、全身からのアプローチを行います。

共通のツボ

どの体質の方でも、季節の変わり目の体調不良には以下のツボが有効です。
これらのツボは、自律神経の調整、免疫力の向上、気の巡りの改善など、幅広い効果が期待できます。

■合谷(ごうこく)

手の甲で親指と人さし指の間。

万能のツボと言われ、気の流れを整え、頭痛、肩こり、目の疲れ、鼻炎など様々な症状に効果的です。
季節の変わり目の風邪予防や、自律神経の乱れによるイライラにも良いでしょう。

■足三里(あしさんり)

膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指を置き、指幅4本揃えて小指が当たっているところにあります。

胃腸の調子を整え、全身の気を高める「元気のツボ」として知られています。
免疫力向上、疲労回復、消化機能の改善に役立ち、季節の変わり目のだるさや食欲不振に有効です。

■太衝(たいしょう)

足の甲にあります。足の親指と人差し指の骨が交わる所です。

気の滞りを解消し、ストレスやイライラ、不眠、目の疲れ、月経不順など、「肝」の不調に効果的です。季節の変わり目の精神的な不安定さや自律神経の乱れに良いでしょう。

体質別のツボ

以下に、それぞれの体質に合わせたツボとその理由を説明します。

気虚体質(疲れやすい、だるい、風邪を引きやすい)

■中脘(ちゅうかん)

おへそに小指をあてて、親指までの指幅5本。親指があたっているところを目安にして指でやさしくなでるとへこみがあるところ。

胃の働きを活性化させ、消化吸収を助け、気を作る力を高めます。

■関元(かんげん)

指幅4本をそろえて人さし指をおへそにおき、小指があたっているところ。

元気の源である「腎」の気を補い、全身の活力を高めます。免疫力向上にも寄与します。

■肺兪(はいゆ)

胸椎の3番目と4番目の間でへこんでいる部分から指幅2本分外側です。

呼吸器系の機能を高め、外邪に対するバリア機能を強化します。

理由: 気虚体質は、気が不足しているため、気の生成を促し、気のバリア機能を高めるツボを選びます。
脾胃(消化器系)と肺(呼吸器系)の機能を強化することで、気を作り出し、外部からの影響を受けにくい体を目指します。

血虚体質(めまい、不眠、乾燥、生理不順)

■膈兪(かくゆ)

肩甲骨の下端と同じ高さで、背骨から外側へ指幅2本よこが膈兪です。

血の生成と循環を促進する「血の会」と呼ばれるツボです。

■肝兪(かんゆ)

肩甲骨の下角(下の角▽)を結んだ線の高さが第7胸椎棘突起と同じ高さになりますので、そこから約3cm下がったところがツボの位置になります。

肝の機能を高め、血の貯蔵と気の巡りを整えます。目の疲れや精神的な不安定さにも良いです。

■三陰交(さんいんこう)

内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。

女性特有の症状に効果的なツボとして知られ、生理不順、冷え性、むくみ、更年期症状などに良いです。
また、脾・肝・腎の三つの陰経が交わるため、血の巡りを良くし、全身のバランスを整えます。

理由: 血虚体質は、血の不足が原因であるため、血の生成を助け、血の巡りを良くするツボを選びます。

陰虚体質(ほてり、口渇、寝汗、便秘)

■復溜(ふくりゅう)

内くるぶしのいちばん高いところに薬指をおき、指幅3本そろえて人さし指があたっているアキレス腱の前。

腎の陰を補い、体内の水分代謝を整え、むくみや熱感を和らげます。

■照海(しょうかい)

内くるぶし(内果)のすぐ下、約1センチほど下のくぼみ。

陰虚による喉の乾燥や不眠、婦人科系の不調にも良いツボです。

理由: 陰虚体質は、体内の潤いが不足し、熱がこもりやすいため、陰液を補い、熱を冷ますツボを選びます。
腎の機能を高めることで、体全体の潤いを保ち、乾燥や熱感を改善します。

陽虚体質(冷え、寒がり、むくみ、下痢)

■命門(めいもん)

まずヒジの高さを確認します。ヒジと同じ高さの背骨にあるのが命門です。

全身を温める「命の門」と呼ばれるツボで、腎の陽気を強力に補います。

■関元(かんげん)

指幅4本をそろえて人さし指をおへそにおき、小指があたっているところ。

丹田に位置し、下半身の冷えや生殖器系の機能向上に良いです。

理由: 陽虚体質は、体が冷えやすく、温める力が不足しているため、陽気を補い、体を温めるツボを選びます。
腎や脾の機能を強化することで、冷えを改善し、体の活力を高めます。

痰湿体質(体が重い、むくみ、頭重感、めまい)

■豊隆(ほうりゅう)

下腿(すね)の外側、膝と足首の中間あたりに位置しています。筋肉が盛り上がっている部分で、外くるぶしから親指8本分上の場所。

体内の余分な水分や痰湿を取り除く代表的なツボです。

■陰陵泉(いんりょうせん)

膝の内側、太い骨(脛骨)の下にあるくぼみです。

脾の機能を高め、水分代謝を促進し、むくみやだるさを改善します。

理由: 痰湿体質は、体内の水分代謝が悪く、老廃物が停滞しているため、水分代謝を促進し、痰湿を取り除くツボを選びます。脾の機能を強化することで、根本的な改善を目指します。

気滞体質(イライラ、憂鬱、胸や脇腹の張り、喉の詰まり感)

■期門(きもん)


みぞおちから肋骨の下縁をたどり、鎖骨の下で、乳首と同じ線上にある。
もしくは、みぞおちから肋骨へ指を移動し、肋骨と肋骨の間を押して痛みを感じるところが期門です。

肝の気の滞りを解消し、胸の張りやイライラを和らげます。

■膻中(だんちゅう)

左右の乳頭を結ぶ線と、体の中央を走る縦の線が交わる部分です。この場所は胸骨の真上にあり、押すと少し痛みがある場所です。

気の巡りを整え、精神的なストレスや胸の圧迫感を緩和します。

理由: 気滞体質は、気の巡りが滞っているため、気の流れをスムーズにするツボを選びます。肝や心の機能を整えることで、精神的な安定と全身の気の巡りの改善を目指します。

これらのツボは、症状や体質に合わせて適切に組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
ご自身でツボ押しをする際には、心地よい程度の強さで、ゆっくりと押したり、温めたりすることが大切です。

ツボを自分で探す時のコツ

より効果的なツボをご自身で探す際は、以下の点を意識してみてください。

ツボの基本位置を確認

鍼灸院での指導や書籍、ウェブサイトなどでツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴の場合、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりに位置します。

押して探す

だいたいの目安の場所の近辺を指で軽く押しながら、周囲を探ります。
「イタ気持ちいい」感覚や、ズーンと響くような感覚がある場所が、ツボの可能性が高いです。
合谷であれば、骨の交わる部分からやや人差し指側を探ると、凹みがあり、圧痛を感じる場所が見つかるはずです。

体の反応をみる

ツボを押すと、血行が良くなったり、体が温まったりする感覚がある場合があります。

ただし、ツボの位置は個人差がありますので、あくまで目安として捉え、無理に強い力で押さないように注意しましょう。
もし不安な場合は、鍼灸師などの専門家にご相談ください。

せんねん灸(台座灸)の使い方と注意点

ご自宅で手軽にできるセルフお灸として、「せんねん灸」の使い方と注意点について解説します。

「せんねん灸」は、ドラッグストアなどで手軽に購入できるお灸の製品名です。
せんねん灸タイプのお灸は「台座灸」と呼びます。

せんねん灸と似たような形の他の商品も多数あり、使用方法などは基本的には同様です。

せんねん灸の使い方

種類を選ぶ

「せんねん灸」には様々な種類があります。
せんねん灸

「ソフト(弱)」「レギュラー(中間)」「あつめ(強)」の3つの種類があります。
せんねん灸種類
初めての方は、熱さが「マイルドなタイプ」から試してみることをお勧めします。

ツボの場所を決める

どのツボを使うかはあらかじめ決めておき、ツボの目安を指でさぐりながらより効き目の高いポイントを決めて、ペンなどで印をつけます。

準備

お灸を据える場所を清潔にし、皮膚に異常がないか確認します。

台座の裏紙を剥がす

「せんねん灸」の台座裏についている薄い紙を剥がします。

もぐさに点火

巻きもぐさの先端に線香などで火をつけます。

皮膚に据える

火がついた「せんねん灸」を、ツボに据えます。
熱さを感じたら、無理せずすぐに取り外してください。我慢は禁物です。

取り外す

使用後、完全に火が消えていることを確認してからとりあえずして、捨ててください。

お灸をする上での注意事項

・熱さを我慢しない
熱すぎると感じたら、すぐに取り外してください。無理に我慢すると、やけどの原因になります。

・同じ場所に続けて据えない
皮膚に負担がかかるため、同じ場所に続けてお灸を据えるのは避けましょう。

・顔面、粘膜、傷口、炎症部位への使用は避ける
これらの部位は皮膚がデリケートなため、お灸の使用は避けてください。

・発熱時、飲酒時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける
体調が優れない時は、お灸を控えるようにしましょう。

・皮膚の弱い方、アレルギー体質の方は注意
使用前に必ずパッチテストを行うか、医師や薬剤師に相談してください。

・使用中に異常を感じたら、直ちに使用を中止し、医師に相談
万が一、皮膚に異常が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

・乳幼児への使用は避ける
小さなお子様への使用はお控えください。

・火の取り扱いに注意
火を使うため、火災には十分に注意してください。
周囲に燃えやすいものがないことを確認し、換気をしながら行いましょう。

上記に注意して、安全にせんねん灸をご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。

セルフケアのツボ押しの方法と注意点

ご自宅で簡単にできるセルフケアとして、ツボ押し(マッサージ)について解説いたします。
ツボ押しは、体の不調を和らげたり、リラックス効果を高めたりするのに役立ちます。

ツボ押しの方法

リラックスできる環境を整える

静かな場所で、楽な姿勢で行いましょう。

ツボの位置を確認

書籍やウェブサイトなどで、目的のツボの位置を確認します。
たとえば「合谷(ごうこく)」穴は、手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたりです。

指の腹で押す

親指や人差し指の腹を使い、ツボを垂直に押します。爪を立てないように注意しましょう。

適度な力で押す

「イタ気持ちいい」と感じる程度の力で、ゆっくりと押します。
強く押しすぎると、痛みを感じたり、皮膚を傷めたりする可能性があります。

時間をかけて押す

1つのツボにつき、5秒から10秒程度、ゆっくりと押したり離したりを繰り返します。数回繰り返すと効果的です。

呼吸を意識する

力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うと、よりリラックスできます。

温めてから行うと効果的

入浴後など、体が温まっている状態で行うと、血行が促進され、より効果を感じやすくなります。

ツボ押しをする上での注意事項

・食直後、飲酒時、発熱時、妊娠中、体力が著しく低下している時は避ける:
体調が優れない時は、ツボ押しを控えましょう。

・皮膚に炎症や傷がある場合は避ける:
患部を刺激することで、症状が悪化する可能性があります。

・強く押しすぎない:
強い力で押すと、筋肉や血管を傷つける可能性があります。あくまで「イタ気持ちいい」程度の力で行いましょう。

・長時間同じ場所を押さない:
皮膚に負担がかかるため、長時間同じ場所を押すのは避けましょう。

・力を抜くことを意識する:
力を入れっぱなしにすると、筋肉が緊張してしまい、効果が得られにくくなります。

・体調に異変を感じたら中止する:
ツボ押し中に体調が悪くなった場合は、直ちに中止し、必要に応じて医師に相談してください。

・乳幼児へは避ける:
小さなお子様へはお控えください。

・持病のある方は医師に相談:
心臓疾患や高血圧など、持病のある方は、ツボ押しを行う前に医師に相談してください。

上記に注意して、安全にツボ押しをご活用ください。
ご不明な点があれば、お近くの鍼灸師にご相談ください。

ドライヤーお灸のやり方と注意事項

ドライヤーお灸は、火を使わずにドライヤーの温風を利用してツボを温める、手軽で安全な方法です。
広い範囲を温める場合や、火を使うお灸に抵抗がある方や、初めてお灸を試す方におすすめです。

ドライヤーお灸のやり方

準備

ドライヤーと、もしあればですが、姿見もしくは手鏡を用意します。
手鏡があると、背中など見えにくい部分のツボを温める際に便利です。

温風の当て方

ドライヤーを肌から5~10cmほど離します。
近すぎると熱くなりすぎるため、必ず距離を保ってください。

温風の温度は、低温(50~60度程度)に設定します。
ドライヤーに温度調節機能がない場合は、ドライヤーと肌の距離を調整することで熱さを調節します。
熱く感じたらすぐにドライヤーを離すようにしてください。

温風を当てる時間は、1つのツボにつき、熱いと感じたら離す、を5回程度繰り返します。
連続して長時間当て続けるのは避けましょう。

温める場所

特定のツボを意識する必要はありますが、厳密な位置にこだわる必要はありません。
ドライヤーの温風は比較的広い範囲に当たるため、「面」で温めるイメージで大丈夫です。
ツボの周辺をじんわりと温めることで、効果が期待できます。

行う頻度

朝晩2回程度行うのがおすすめです。
ご自身の体調や生活に合わせて、無理のない範囲で行ってください。

ドライヤーお灸の注意事項

・怪我や炎症、痛みなどで熱を持っている部位には使用しないでください。症状が悪化する可能性があります。

・泥酔時や発熱時など、体調がすぐれない場合は使用を控えましょう。

・他人にドライヤーお灸を行うのは避けてください。
温度の感じ方には個人差があり、火傷をさせてしまう可能性があります。

・使用中に皮膚に異常(赤み、かゆみ、痛みなど)が現れた場合は、直ちに使用を中止し、必要に応じて医師に相談してください。

・同じ部位に長時間当て続けないように注意してください。
低温火傷の原因となることがあります。

鍼灸院での本格的な施術のすすめ

季節の変わり目の体調不良は、日常生活でのちょっとした心がけで和らげることができます。

■体を温める: 特に首、手首、足首など「首」とつく部分を温めることで、全身の冷えを防ぎ、血行を促進します。

■十分な睡眠: 睡眠は自律神経のバランスを整え、免疫力を高める上で不可欠です。質の良い睡眠を心がけましょう。

■バランスの取れた食事: 旬の食材を取り入れ、体を温める食材(根菜類、生姜など)や、消化に良いものを意識して摂りましょう。

■適度な運動: ウォーキングや軽いストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことで、血行促進とストレス解消に繋がります。

■ストレスケア: 趣味やリラックスできる時間を作り、心身の緊張を和らげましょう。

■ツボ刺激: 上記で紹介したツボを、お風呂上がりなど体が温まっている時に優しく刺激するのも効果的です。

しかし、セルフケアだけではなかなか改善しない、あるいは症状が繰り返される場合は、専門家による施術を強くお勧めします。

当鍼灸院では、患者様一人ひとりの話を時間をかけて丁寧にお伺いし、脈・舌・お腹など東洋医学的な診察で詳細な体質を判別します。

西洋医学的な視点だけでなく、東洋医学理論に基づいた本格的な鍼灸で、部分的な症状だけでなく、全身のバランスを整えるアプローチをいたします。

鍼は痛くなく、お灸は熱くない、心地よい効かせる施術を心がけておりますので、鍼灸が初めての方もご安心ください。

自律神経失調症、冷えやストレスなどでお悩みの患者様にご来院いただいており、多くの喜びの声をいただいております。

季節の変わり目に体調を崩しやすいのは、体がサインを出しているのかもしれません。
健康で快適な毎日を送れるよう全力でサポートさせていただきます。