整体と鍼灸の違いってなに?

整体と鍼灸の違い

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整体と鍼灸はどちらも自然治癒力を引き出すための施術法ですが、アプローチや得意とする分野が異なります。
それぞれの特徴や違いについてわかりやすく説明します。

※ちなみに「整体」には確実な定義はなく公的な資格もありませんが、一般でよく聞くイメージの整体を想像して書いています。

整体の特徴と効果

整体と鍼灸の違い・写真2
整体は、身体の構造(骨格や関節、筋肉)から取り組む手技療法です。
体の歪みを整え、自然なバランスを取り戻すことを目的としています。

体の構造のアプローチ

整体は、骨格や関節、筋肉の状態を観察し、手技によって矯正します。
たとえば長時間のデスクワークによる体調不良や、体の歪みが原因で起こる腰痛や肩こりを改善するなどです。

即効性

整体は施術後すぐに効果を実感できることが多く、痛みや可動域の制限が緩和される場合があります。
たとえば猫背や反り腰の矯正を受けた後、背筋が伸びたり体が軽く感じられるなどです。

姿勢改善と機能回復

骨格や関節が正しい位置に戻ることで、筋肉の負担が軽減され、日常生活の動作がスムーズになります。
姿勢が改善されると、内臓の働きが良くなる場合もあります、長期的な健康維持に役立ちます。

鍼灸の特徴と効果

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鍼灸は、東洋医学の理論をもとに「経穴(ツボ)」を刺激することで、気血水の過不足や巡りを整える治療法です。
資格は鍼灸師(はり師・きゅう師)という国家資格です。

気血水のバランス調整

鍼灸は「気」と「血」と「水」の滞りを解消することで、内臓や全身の機能を整えます。
これは整体とは異なり、体の内部に作用する点が特徴です。
例えば、胃腸の不調やホルモンバランスの乱れなど、内科的な症状にも対応できます。

即効性と持続性のバランス

鍼灸も整体同様に即効性がありますが、定期的に続けることで効果が持続しやすくなります。
ぎっくり腰など急性腰痛に対しては2・3回の鍼灸で改善するし、慢性腰痛には定期的な施術をすることで痛みが緩和していき、予防効果にもつながります。

神経系への効果が高い

鍼灸はツボへの微細な刺激で神経系を調整し、痛みを緩和し免疫力を高めます。
例えば不眠症やストレス性の疾患など、心身のバランスを整える効果があります。

内科系の疾患にも効果が高い

鍼灸は体の外(=ツボ)から刺激する施術ですが、その刺激は内臓系や自律神経系にも働きかけるため、内科的な問題にも効果があります。

整体と鍼灸の違いのまとめ

主なアプローチが骨格や筋肉などの物理的構造に取り組む整体に対して、東洋医学という理論と体系を持ち、ツボ(経穴)を駆使して全身の気血水を調整する鍼灸、という違いになります。

作用範囲が鍼灸の方が皮膚筋肉の問題から内臓の問題まで幅広く対応可能です。

最後に少しだけ懸念をお伝え…。

最初に書いた通り整体には定まった定義が無く、「整体師」がどのような「整体」をするのかは「施術者だけが知っている」状態です。
ですので、施術者の技術・知識・経験に大きく左右され、効果に個人差がある。

また、強引な矯正や施術でかえって筋肉や関節を痛めるリスクもあります。
骨をボキボキ鳴らす手技や、強い指圧的な手技を行う場合にあり得ます。

そのため整体を選ぶ際は、施術者の資格や評判、施術内容を慎重に確認することが大切です。

なお鍼灸師にも技術や経験の差は当然あります。
しかし、国家試験を合格する程度には技量と知識がある「最低限の保証付き」と考えます。